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第34話 壁戦士5人衆

 準備に一時間かかってしまった。

 《看破》というスキルがもらえるクエストが思いの外労力を要したからだ。

 だが、これで「エリュシオン」に属するプレイヤーが《潜伏》を使っていても見破れるようになった。

 《潜伏》のスキルレベルが高すぎると見破れないが、《潜伏》は優秀なスキルであるが故に《看破》のスキルレベルが低くても見破れるようになっている。

 東の架け橋へ行こう。



 あの5人のプレイヤーだろうか?

 近づくと一人の男が手を振ってくる。


 「こっちです!僕はEWSNカンファレンスのウルドと言います。今日はよろしくお願いします」


 「こちらこそよろしくお願いします」


 ウルドと名乗る男は装飾が施された片手剣と盾を下ろして挨拶をする。

 背は170cmほどで優しそうな目鼻立ちをしており、うっとおしくない長さの黒髪は好青年という印象を受ける。

 年齢は20代前半だろうか?


 ウルドは自分の挨拶が終わると残り4人に挨拶をするよう促す。

 その4人は男女二人ずつだ。


 「やっ!ウチはミナミ!よろしくね!」


 ウルドに促されて、茶髪のポニーテールを揺らしながらその女性プレイヤーは朗らかに名を名乗った。

 

 「・・・どうもサピエンスです」


 次に図体のでかい男が無愛想に言った。


 「おいお~い、サピちゃんよ~。表情硬いぜ?俺はオーランド、よろしくぅ!」


 オーランドは指をピッと頭に上げてウインクをした。


 「何ですかその挨拶の仕方は。オーランドは礼儀を学ぶべきですね。私はクリストです。よろしくお願い致します」


 クリストは頭を下げて丁寧に挨拶をした。


 この5人全員が片手剣と盾を装備しており職業はシールダーらしい。

 前を支えてくれるのはありがたいが、パーティー構成がひどすぎる。

 だが、ラスコッドが指名した5人であるため腕は立つだろう。


 「私はあくみと言います。今日はよろしくお願いします」


 俺たち3人の中で最も知り合いの数が多いあくみんが最初に切り出す。

 それも眩しい笑顔で。

 人と知り合うにはコミュニケーション能力が大切だと思ったが、このような笑顔をされては自分から話しかけてしまいそうだ。

 笑顔というのは大事なのかもしれない。


 「レ、レイヤ~」


 俺の名前を呼んだのはおとぎだ。

 おとぎは俺の服の裾を引っ張って涙ながらに助けを求めている。

 人見知りであるため俺が代わりに紹介しておこう。


 「この子はおとぎです。人見知りで恥ずかしいだけなので気にしないでください。俺はレイヤと言います。改めてよろしくお願いします」


 俺の名前を言うと、ウルドが呟いた。


 「レイヤ?どこかで・・・・・・?」


 だが聞き取れるほどの声量ではなかった。


 「・・・自己紹介も終わりましたし早速出発しましょう。既にこちらでパーティーを組んでいるので、こちらからパーティー申請を送りますね」


 ウルドはプレイヤーウィンドウからパーティー申請を送る。

 俺は承諾するとまず5人分の名前やHPなどの情報が表示され、後からあくみんとおとぎの情報が追加された。パーティーで組める上限人数である8人だ。

 一番上に表示されているのはウルドの名前で、パーティーのリーダーということだ。


 名前やHPの他にギルド名も表示されているので確かに「EWSNカンファレンス」の人達らしい。

 「果てなき幻影」のメンバー以外とパーティーを組むのは久々であるため見落としてしまいそうだった。


 「では行きましょう」


 ウルドの一言で8人が東の架け橋の門をくぐり、モンスターがいるマップに出た。




 メリウス草原は東の架け橋を出てすぐの草しか生えていないマップだ。

 メリウス草原の入り口付近のモンスターは30レベルだが、半ばほど行けば60レベル帯のモンスターで溢れている。



 【Normal Monster】ムルムル Lv.32 アクティブ


 

 【Normal Monster】ムルムル Lv.33 アクティブ

 


 8人という大所帯のため、マップに入るとすぐにモンスターが襲い掛かって来る。

 すると、すぐに5人の壁戦士タンクは前2、後ろ3というフォーメーションに。

 

 「「シールドバッシュ!」」


 ミナミとオーランドが盾を構えて《シールドバッシュ》を発動する。

 ムルムルが攻撃するが、《シールドバッシュ》によって盾が前に押し出され、ムルムルは押しのけられる。


 「「「シールドバッシュ」」」


 今度はウルド、サピエンス、クリストが《シールドバッシュ》を発動。

 するとムルムルが全て片付いてしまった。


 シールダーというのは火力が低いため余り期待していなかったが、これほどとは。

 シールダーを見くびっていたようだ。


 「お強いですね。連携がとても手慣れていますね」


 「そんな、ただ単調なだけですよ」


 ウルドは頭をポリポリと掻く。


 《シールドバッシュ》の連発を繰り返しているだけだが、攻守の切り替えがよくできている。

 元々のレベルはどれくらいだったのだろうか?


 因みに現在表示されている壁戦士5人のレベルだが、全員50を超えている。

 レベル差があることで瞬時に屠ったのかもしれないが、《シールドバッシュ》は防御系スキルである。

 そのことも考慮するとやはり腕はいい。


 「ここは僕たちに任せてください。秘薬を使うまでは危ないですから」


 ウルドの言ったようにステータスが不安だ。

 俺はパリィでモンスターの攻撃を防ぐことができるが、あくみんとおとぎの武器は弓と杖であるためパリィは厳しい。

 60レベル帯のモンスターが湧く場所に移動するまで壁戦士5人の後ろに隠れていよう。


 

 【Lv.31に到達しました。おめでとうございます! HP+5 MP+3 筋力値+4 敏捷値+4 幸運値+3 魔力値+1 】



 

 「レイヤさん。ここら辺でよろしいですか?」

 

 「はい、ここで大丈夫です」


 周りには60レベル帯のモンスターがうじゃうじゃしている。

 これは狩りがいがありそうだ。

 

 ここに移動するまで5回ほどモンスターとエンカウントしたのだが、この5人の壁戦士達の戦いぶりは実に見事だった。

 だから、8人で戦うことにより連携を崩してはレベリング効率が落ちると思い俺は提案をする。


 「あの、俺たち3人とウルドさんたち5人で分担しませんか?8人で固まっているとモンスターのポップが追い付かなくなりそうですし」


 ウルドは俺の提案に賛成する。


 「時間がありませんしそうしましょうか。ではお気をつけて」


 そう言うと壁戦士5人たちはモンスターが群れている所へ向かって行った。


 それでは俺も始めますか。







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レイヤ 職業ソードマン Lv.31

【HP】171/171(+20)

【MP】121/121(+10)


【筋力値】156(+25)

【敏捷値】251(+145)

【幸運値】91(+10)

【魔力値】55(+10)


【攻撃力】77

【防御力】88

【回避率】10

【命中率】15


【装備追加効果】無し

【装備追加セット効果】無し

【装備追加スキル】無し


【称号】無し


【装備武器】バスターツーハンドソード

【装備防具】初心者のシャツ 初心者のズボン スズガントレット スズブーツ 獣のリング+2 ライトイヤリング+2 ライトペンダント+2 シルバーウォッチ 

【装備ペット】無し


【習得スキル】スラッシュLv.23 バーティカルLv.24 スクエアLv.20 ホリゾンタルLv.17 ペネトレイトLv.16 ストライクLv.12 パワーウェーブLv.7 鍛冶Lv.8 錬金術Lv.5 細工術Lv.1 エンチャントLv.1 研磨Lv.2 料理Lv.3


【所持アイテム】薄い布の寝袋 銅色ハンマー ハニビー印の高級はちみつ 青色の小さなポーション×15 赤色の小さなポーション×3 鉄の仮面 経験値増加の秘薬 全ステータス上昇の秘薬 回帰の結晶 

【所持金】39122MIL 



 

 



 



 

 







 

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