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第18話 考え

  「な、なんでしょうか今の悲鳴は?」


 あくみんがその異常を察して問うてくる。 

 時刻的には今は午前9時頃。

 夢での時間の巡りだと、おそらくギルドホール前での一件が起きた時刻。

 フレンチトーストの事もあって頭の中が滅茶苦茶だ。

 そこまで夢通りに事が進むのか?

 だが、まだ決めつけてしまうわけにはいかない。

 

 「・・・様子を伺ってくるか?」


 俺一人で見に行くことも考えたが、仲間に隠し事はしたくない。

 


 


 信じたくはなかったが、結果としては想像通りのことが起こっていたようだった。

 ギルドホール前に人が集まっており、「血だ」「もう終わりよ」などとプレイヤー達は泣き叫んでいた。

 しかし、しばらくしてとある50人以上の集団が情報収集をしますと宣言し、ギルドホール前を取り囲んで物理的に閉鎖したようだった。

 おそらく大手ギルドの者達であろう。

 1時間後にマップに出ると死の危険があるという注意喚起のためのビラが配られていた。

 ビラを作成するにはお金がかかるため、モンスターと戦わなければならないのだが、彼らは死の危険があることを知っていたのだろうか?

 戦闘が得意ではないプレイヤーに対しての配慮もあるだろうが、狩場の独占を狙ってのことかもしれない。

 

 ひとつの大手ギルドが動いているということは、他の大手ギルドも黙ってはいないだろう。

 一日中ログインしているようなコアなゲーマーが多い大手ギルドだ。「仮想世界が俺のリアルだ!」と宣う者もいるため、死の危険が後ろにあってもレベルを上げて自己強化を図るだろう。

 力を見せつけて独裁的な状態にならないように、良識のあるギルドが台頭して欲しいものだ。


 




 俺とあくみんは約束したとおり、今日は狩場には行かないのだが、何もしないというわけではない。

 トルーアを巡り、クエストを探しに行くのだ。

 クエストを達成すると経験値、お金、アイテムの3つの中から最低一つは獲得できる。

 おじいさんから受けたクエストでは〈獣のリング〉だけ受け取ることができた。


 今から受けるのはまさしくアイテムを獲得できるものだ。

 ステータスを上げて明日に備える。

 今求めているのは敏捷値が上昇するアイテムだ。

 敏捷値が高いとモンスターから逃げやすくなるし、回避もしやすくなる。




 


 意外にもクエストを順調に終えたので一宿泊所に向かっている。

 多くのプレイヤーも俺たちと同じようにクエストを受けていたのだが、殺到していたのはお金が手に入るクエストだった。

 空腹のための食事と宿のためだ。


 アイテムを売ることでお金は手に入るが、ショップでは規定額でしか買い取ってくれない。

 プレイヤーに売ろうにも、需要がほとんどないため価値は皆無だろう。


 「明日ですけど、どこのマップに行きましょうか?」


 歩きながらあくみんが質問をしてくる。


 「俺はレベル上がっているけれど、あくみんはレベル1だからな。それにマップは分岐もしているから困ったな」


 明日、タタトス渓谷でまずはレベルを上げるつもりだが、そのあとの狩場というのはいくつかあるため悩みどころだ。


 「ならレベルを上げつつ魔法都市イグニスに行きませんか?レベル的にも妥当で、もしかするとおとぎちゃんがいそうですし」


 「なるほど。おとぎか」


 おとぎというのは7人いる「果てなき幻影」のギルドメンバーの一人だ。

 年齢はあくみんより1つ下で女性である。

 少しばかり遅い思春期真っ最中で少し痛い子なのだが、いじるとまた少し面白い子でもある。


 魔法都市イグニスというのは世界都市トルーアから50km離れた大都市である。

 イグニスでは魔法職であるプレイヤーにとって必須である精霊石が無償で手に入る。

 おとぎは魔法職であるのでイグニスにいる可能性が高い。

 トルーアからイグニスまでは徒歩だと1日費やすため行くべきか躊躇われるが、他のメンバーの足は掴めそうにはない。

 あくみんの提案に賛成だな。それに魔法職のことで確認しておきたいことがある。


 「イグニスまで行くとなると夜明け前までにトルーアから出発するべきかもな。最低でも8時間はかかるだろうし、道中で夜になると危険だ」


 「今は・・・21時ですね。夜明け前となると午前4時ほどでしょうか?」


 「そうしようか。今のトルーアには長居していたくないからな」


 ある程度わかっていたことだが、トルーアは殺伐としていた。

 高報酬のクエストでのクエストアイテムの取り合いや、喧嘩の場面が散見された。

 何かプレイヤーを縛る法のようなものでもあればいいのだが、〈Fantasy Tale〉はPK可能であるためプレイヤー自身によって判断は委ねられている。過去にある大手ギルドが中級プレイヤーに対して恐喝を行ったことが問題視され、他の大手ギルドが、楽しく遊べるように、と取り締まりを行った。そのことに俺も芳しくないと思っていたので、「果てなき幻影」も名乗りを上げて協力していた。


 プレイヤーの死は経験値とお金が減少するだけのデスペナルティだけだったが、今はすなわち本当の死を意味する。もし力をつけて恐喝を行うようになったら、それもまた直接的ではないにしろ、死を意味するのかもしれない。秩序を再構築することも優先事項ではあるが、俺とあくみんだけでは人員が不足しているしレベルも足りない。おとぎを含めて残り5人のギルドメンバーの捜索が第一であろう。


 

 ・・・生きていてくれよ。

 俺は仲間の面影を思い浮かべながら道を歩いていった。







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レイヤ 職業ソードマン Lv.5

【HP】45/45(+20)

【MP】31/31(+10)


【筋力値】19(+5)

【敏捷値】18(+5)

【幸運値】9(+0)

【魔力値】5(+0)


【攻撃力】23

【防御力】43

【回避率】0

【命中率】7


【装備追加効果】無し

【装備追加セット効果】無し

【装備追加スキル】無し


【称号】無し


【装備武器】イルダブルソード

【装備防具】初心者のシャツ 初心者のズボン メタルガントレット メタルブーツ 獣のリング 

【装備ペット】無し


【習得スキル】スラッシュLv.2


【所持アイテム】青色の小さなポーション×10 バタークッキー×3 薄い布の寝袋 ライトイヤリング バスターツーハンドソード ライトペンダント 銅色ハンマー 回帰の結晶 



【所持金】1899MIL

 

 

 

 


  


 


 

適当ですみません

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