ダンジョンへ
今日は中級ダンジョンの攻略だ。
ダンジョンは幾つかの層があり、どの層にも魔物が徘徊している。
沢山の魔物がいるため、レベル上げにはもってこいの場所だ。
それに、大昔の人々が残したとされるお宝も、
ダンジョンのどこかにある宝箱に入っているらしい。
まぁ、今回の目的はとりあえずレベル上げ。宝探しはおまけだ。
編成は、ルナさん、僕、聖騎士のディアさんとヴァンさんだ。
ダンジョン攻略には、回復役や遠距離援護が必要になる為に
ルナさんの戦友の杖使いのディアさん、弓使いのヴァンさんに援護に来てもらった。二人とはダンジョン前に集合する事になっている。
「ルナさん、そのディアさんやヴァンさんはどんな人なんですか?」
「ディアやヴァンですか?ディアは明るくて優しい人ですよ。
フレンドリーなのですぐに馴染めると思います。
ヴァンは常に冷静で、弓の腕は百発百中なんです。
少し近寄りがたいように見えますが...心根は優しいので
初めて会うでしょうけど緊張しなくてもいいですよ。」
「そうですか...」
「さぁ、話している間にダンジョンに着きましたよ。」
気が付くとダンジョンについていたみたいだ。
そこで僕たちに手を振る女の人と、壁に背をついた男の人がいた。
「あ、ルナと見習い君だー!おっはよー!」
「えぇ。おはよう、ディア。」
「お、おはようございます。」
「...来たね。ルナ...と、見習いのシャイニか。」
「あ、はい。」
「僕はヴァンだ、今日はよろしく。 」
「私はディア!よろしく!」
「はい、よろしくお願いします。」
良かった。ルナさんの話と同じ、優しい人たちだった。
「さぁ、ダンジョンに入りましょうか。」
そう言ってダンジョンの扉を、ルナさんが開いた。
僕たちはダンジョンの中に入っていった。
すると、そこには人が数十人入る程度の広間があった。
が、なぜか魔物が見当たらない。
僕が不思議に思っているのに気付いたのかルナさんたちが、
「ダンジョンの初めには、なぜか魔物の発生していないんです。
それは、大昔の勇者が結界を張って魔物が発生しないようにしたといわれてい
るんですよ。」
「なんでそんなことをしたのかは分からないけどねー!」
「まぁ、大抵の騎士はここで武器を取り出して奥に進んでいくんだ。
いわゆるここは準備室みたいなものだよ。」
「そうなんですか。」
ここで準備をしていくのか。
とりあえず僕は自分の槍を取り出した。
ルナさんたちが歩いて行ったので、僕もついて行った。
進んでいくと、壁に四角い穴が開いたところがあった。
それをくぐると、魔物が大量にいた。
僕もルナさんたちも、それぞれの武器を構える。
「さぁ、ひたすらレベル上げですよ!」
「援護は任せてくれ。」
「怪我したら私の所に来てねー!」
そして、僕たちのダンジョン攻略が、始まった。