武器継承
僕とルナさんは、武器庫に来ていた。
ルナさんの話によると、聖騎士の見習いが数カ月の修行をした後に
自分の属性、副属性を踏まえ新たな武器を継承するそうだ。
僕が兵役だった頃もらった武器は、属性と得意武器だけで支給したため、
同じものを持っている人がいたが、今回のは違うらしい。
武器自身が使い手を選び、自分に一番合っている武器を継承する。
因みにルナさんはこの儀式?で主属性が光、副属性が月光と分かり、
それに適合する「月光槍アルテミス」を継承したらしい。
その武器は神代に創られ、この世界において同じものは1つも存在しないらしい。
ただ、フォンセの持つ神剣は神自身が創り出し、伝承の勇者たちが使ってきた伝説の武器。威力もスキルも段違いならしい。(フォンセ自身もチートだが。)
武器庫には形色様々な武器が飾ってある。
確かに、同じものは一つもない。
この中から僕だけの武器があるのか...!少し楽しみだ。
「シャイニ、こちらに来てください。」
ルナさんが僕を呼んでいた。
その場所に行くと、大きな魔法陣が描かれていた。
「ここに立って、「我は、聖なる騎士の見習いである。武器や、我に答えよ。」
と、唱えてください。そうすれば、武器があなたの元へと向かってきます。
あなたはその武器を手に取ってください。それで、継承完了ですよ。
さぁ、やってみてください。」
「はい。」
僕は魔法陣の真ん中に立つ。そして...
「我は、聖なる騎士の見習いである。武器や、我に答えよ。」
すると、足元の魔法陣が虹色に輝いた。
そして、どこからか槍が僕の前に向かい止まった。
持ち手より刀身の長く、真ん中に太陽のような形をしたシンボルがありそこから円い円を描くように曲がった細い線が伸びる、光を纏う金色の槍。
「それは、ステータスによると...貴方は主属性が光、副属性が聖光で、
貴方を選んだのはその属性に合う槍...聖光槍セイクレッドだそうですよ。」
聖光槍セイクレッド...これが僕の槍なのか。
僕はこれからこの槍を使って魔物を倒していくんだ。
そう、魔物を倒してまたみんなが幸せに暮らせられれば...それで。
だからこそ、聖騎士見習いになってルナさんに教えを受けた。
この儀式を受けたからには...もっともっと精進しよう。