討伐任務、姉の歓び
今日は、ルナさんと魔物討伐任務の日だ。
王都に徘徊する魔物の討伐、魔物の種類は何でもいい。
因みに都に徘徊する魔物は、見習いの僕でも倒せる下級魔物~中級魔物が多い。
まぁ、中級魔物は倒せるか分からないけど。
聖騎士のアジトから出て、防衛用の壁から出る。
そこには魔物が大量に徘徊していた。
「さぁ、討伐を始めましょうか。
この任務の間、貴方がどのくらい成長したか、見させてもらいますね。」
「分かりました。ルナさんも、気を付けて。」
「えぇ、こんなところでは死ねませんからね。」
そんな会話を交わし、僕もルナさんも槍を構える。
お互いに別々の方向に行き、敵をせん滅していく。
槍を円を描くように振って、下級魔物の群れを斬る。
斬られた魔物は血を出しながら倒れ、消滅した。
そして槍を後ろに振って、背後から来たゴーストを貫く。
ぎやぁぁぁぁぁといううめき声をあげた後に透けて消えて行った。
もう一度槍を構えて前進する。
槍は魔物をとらえ、次々に魔物を貫く。その後、魔物が消える。
すると、僕の周りに魔物が集まった。
よし、この状態なら...!
僕は目を閉じて力をを籠める、槍が光を発する。
その光は僕の周りを囲むように広がって、魔物達を浄化する。
僕がルナさんに教わったもう一つの武器スキル「ホーリーパージ」。
魔物に対して初めて使ったけど、無事に効果はあったみたいだ。
気が付けば、魔物が見当たらなくなった。ルナさんのほうも終わったみたいだ。
あの侵攻からはや数ヵ月。少しずつでも強くなれている。
(フォンセは比べちゃだめだけど。)
ーーーーその頃のフォンセーーーー
フォンセは、上級魔物~極級魔物の徘徊するダンジョンに来ていた。
彼女はいともたやすく魔物を討伐していた。
上級魔物や極級魔物が徘徊しているみたいだけど...いうほど強くはないわね。
まぁ、粗方神剣の力だろうけど。
時間を止めて、剣を構え辺りの魔物を斜めに斬る。
その勢いで違う魔物を横に、そして縦に斬っていく。そして時間を動かす。
すると、私が切りつけた魔物は傷口から血を吹き出し、倒れ消える。
笑みが止まらない。もしかしたらあの侵攻から...
私は狂ってしまったのかもしれない。
家族や親友、ほかに罪もない人々を殺した魔物達に同じ思いをさせていると思うと...嬉しくなってしまうのだから。
...そんなことを考えている間に、師匠も終わったかしら。
あの侵攻から私は師匠に剣術を教えてもらった。
あの人は私より...剣術も槍術も弓術も何もかも優れていた。
だからこそ、私はあの人に教えを受けた。それから、もっともっと魔物を殺せるようになった。それ以上の喜びが...あるのだろうか?
「おーい。フォンセ!終わったかー?」
「はい、勿論です。」
「さすがフォンセだな。さぁ、次の層へ行くか。」
「了解しました。」
私は、魔物を駆除し続ける。私自身の恨みがすべてなくなるまで、いつでも。