第2章 6話
「く、来るなよぉ!」
青年は置いてあった
木の棒を取り
振り回しながら後ずさる
鬼は槍を片手に
少しずつ少しずつ
確実に歩み寄る
ヒュン
「ぐっ!」
槍が青年の右肩をかすめる
ヒュヒュン
「うがあぁぁあ!」
槍が青年の両膝に貫く
ドサッ
青年は地面に倒れる
これでトドメと
鬼は槍を振り上げる
キィィィンッ!
「―――」
鬼が槍ごと吹き飛ばされる
白い剣を持った
黒い男が青年の前に
立ちふさがっていた
その後ろでは
女が気絶した青年を抱え上げる
「ちっこいつ
急がないとダメになるよ」
女は鬼を睨みながら
男に言う
「そうか
ここはオレがなんとかする
あんたはそいつを連れて
病院にでも行きな」
男は剣を構える
「なっ
さっきの話忘れたのかい?
あんた1人じゃやられるよ」
「そんなの
やってみなけりゃ
分かんないだろ」
男は鬼に切りかかる
「―――」
鬼も男に切りかかる
「くっそ
好きにしな!」
女は青年を連れて
その場から離れた
「そらよ!」
男が剣を振る
鬼はそれをかわし
男を穿とうと突きを放つ
「うおっ」
それをギリギリでかわし
男は後ずさり距離をとる
「お前…やるな」
「―――」
鬼は語らない
さっきとは異なる構えで
槍を構える
「―――」
槍を振り上げる
「―――!!!!」
鬼は聞き取れない言葉を叫び
槍を投擲する
槍はただ投げられた
だけでは無いのか
光を纏いながら突き進む
その速さは音速に近い
となれば少年が
槍をかわせないのは必定だった
しかし
少年はすんでのところで
直撃をさけてみせた
なのにもかかわらず
少年の体は傷だらけだった
「ぐっ…ぅう」
鬼が放った槍の投擲は
回避不能の死の槍
例え槍本体をかわしても
槍が纏う光が
触れた物を削る
少年は剣を地面に突き刺し
倒れぬようバランスをとる
「へっ…やるじゃ…ねえか」
びちゃちゃ
大量の血液がこぼれる
「―――」
いつの間にか
鬼の手には槍が戻っていて
鬼はトドメとばかりに
2発目の投擲を
しようとしていた
「くっそ…」
ここで死ぬ…のか…?
ドクン
「………っ」
男の体からどす黒い
炎の様な光が漏れ出す
「かっ…ぐっ…そ…ぁあ゛」
男は常軌を逸した速さで
剣を鬼に投擲をする
不思議な事に白い剣は
鬼の投擲の様に光を纏っていた
「―――!!」
鬼の槍を握る右腕の
ちょうど真ん中肘の辺りに
投擲は命中した
右腕の手首から先が
槍を握ったまま吹き飛ぶ
「―――!!!!!!!!!!」
鬼は聞き取れない言葉で
叫びをあげながら倒れる
「………コロス」
そこに躊躇無く
男は蹴りをいれる
ドフッ
いったいどれほど
強力だったのか
蹴られた鬼は
消し飛び消滅した




