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『ポンコツ魔王軍の世界征服は今日も進まない。』  作者: mikamikan
第一章 魔王と魔王軍の日常
26/41

第21話 四天王 ~後編~

今回は、前話の続きです。


ゆるく読んで頂けると嬉しいです

魔王の思いつきにより、

《魔王軍公認アイドルユニット四天王ズ》の企画会議が開かれた。

参加メンバーは、魔王、悪魔魔道士、スライム、サキュバスである。


悪魔魔道士

「では会議を始めます」


スライム

「すみません、急に呼ばれて状況分かってないんですが……なんですか?《魔王軍公認アイドルユニット四天王ズ》って?」


魔王

「うむ、魔王軍イメージアップのためアイドルユニットじゃ」


スライム

「なんで、アイドルなんですか?」


魔王

「好感度と言えばやはりアイドルじゃ。四天王ズに魔王軍をPRさせるんじゃ」


スライム

「失礼ですが、いくらなんでも安直じゃ……」


悪魔魔道士

「スライム君!」


悪魔魔道士は、スライムを見つめ頷いた。

その表情はまるで「うんうん、わかるよ」と語っているようだった。


スライム

「……それで何を決めていくんですか?」


悪魔魔道士

「コンセプト、ビジュアルイメージ、キャッチコピー、メンバー構成、その他もろモロモロですね」


魔王

「決めることは山積みじゃのう……」


悪魔魔道士

「そうですね……あとちょっと……なんだろう……違和感が……」


魔王

「何じゃ?」


悪魔魔道士

「うーん……なんだろ……すみません、先に進めましょう。まずはコンセプトから」


サキュバス

「すぐ脱げるアイドルなんてどうかしら?」


魔王

「おぉ、いいじゃ……」


悪魔魔道士

「駄目です!……サキュバスちゃん、すみません……それは駄目です!」


サキュバス

「いやん」


悪魔魔道士

「アイドルは、アイドルはやはり清純なイメージがほしいです」


魔王

「すぐ、抱け……」


悪魔魔道士

「駄目です!真面目にやって下さい!」


魔王

「……すまぬ」


スライム

「すぐ……」


悪魔魔道士

「駄目だって言ってるでしょ!」


スライム

「あ、いや、まだ何も……」


悪魔魔道士

「すみません、勢いで……」


スライム

(ちっ、今日なんか、悪魔魔道士さん厳しくない)ボソボソ


サキュバス

(素敵だわ)ボソボソ


長時間話し合った結果、一旦コンセプトは保留となった。


魔王

「なかなか、難しいのう」


悪魔魔道士

「……そうですね。次はビジュアルイメージについて話し合いましょう」


サキュバス

「衣装なんだけど、こんなのはどうかしら」


サラサラサラサラ


悪魔魔道士

「……サキュバスちゃん、すみません。エロは駄目です……エロは……ん?エロくない……だが……これは……」


悪魔魔道士は、サキュバスが描いたエロくないデザインの衣装に困惑した。

だが、真の困惑はその先にあった。


悪魔魔道士

(圧倒的にダサい!可愛くない……悪魔的だ……)


魔王

「うむ、四天王ズっぽくてよいの」


スライム

「そうですね、強そうですね」


悪魔魔道士

「違う!!!……皆さん、すみません。これはちょっと違うかと……デザインしてもらったサキュバスちゃんに悪いですが……可愛くない…やはりアイドルは可愛くないと」


スライム

(やっぱり、悪魔魔道士さん今日厳しくない?)ボソボソ


サキュバス

(うふ、初めて見る一面よ……素敵だわ)ボソボソ


結局、ビジュアルイメージも決まらなかった。

その後も、悪魔魔道士による却下に次ぐ却下が続き、

キャッチコピー、メンバー構成も何も決まっていかなかった。


魔王

「なにも決まらぬのう」


スライム

「ちっ、悪魔魔道士さんがこだわりすぎてんですよ」


悪魔魔道士

「いや、魅力的なアイドルをプロデュースしないと、魔王軍のPRもままならないですし」


スライム

「名前からして、ダサいんですよ……四天王ズって……大体どんなアイドルが魅力的なのか、悪魔魔道士さん、[知ってん]すか?」


魔王

「……スライムくん、四天王ズはわしが考えたんじゃが[のう]……ダサいは言い過ぎなんじゃ……」


その刹那、悪魔魔道士はあることに気が付く


悪魔魔道士

(ん……知ってんすか……じゃがのう……知ってん……のう……してんのう……はう!?)


悪魔魔道士に神が降りてきた。


悪魔魔道士

「……知ってん⭐knows」ボソ


魔王

「ん?どうしたんじゃ?」


悪魔魔道士

「知ってん⭐knowsですよ!」


魔王

「何がじゃ?」


悪魔魔道士

「グループ名です!」


魔王

「グループ名?」


悪魔魔道士

「はい!まず、説明すると[四天王ズ]というグループ名が、アイドルに似つかわしくないゴツさなんです!」


魔王

「ゴツ……!?」


悪魔魔道士

「グループ名がゴツいと、コンセプト、ビジュアルイメージ、キャッチコピー、すべてに違和感が出てしまうんです!」


魔王

「……う……うむ……なるほど」


スライム

(悪魔魔道士さん?なんか、別の意味で厳しくなってない?)ボソボソ


サキュバス

(私も、興奮してきたわ)ボソボソ


悪魔魔道士

「さらに、このグループ名にはあるギミックがあります……いきますよ……

『みんな、私達のこと知ってん?』……」


一同

(……)


悪魔魔道士

「『knows!!(知ってる)』でしょうが!知ってるかって聞いてるんだから!」


魔王

「う……う……うむ」


悪魔魔道士

「いきますよ!『みんなー、私達のこと知ってん?』」


一同

「knows!!(知ってる)」


悪魔魔道士

「『魔王軍のこと知ってん?』」


一同

「knows!!(知ってる)……」


悪魔魔道士

「『私達がみんなのこと大好きって知ってん?』」


一同

「knows!!(知ってる)……」


魔王

「……」


スライム

「……」


サキュバス

「……」


悪魔魔道士

「とまあ、こんなコールアンドレスポンスが出来るわけです!どうですか!」


魔王

「ま……まぁ、いいんじゃないかの……なぁ、みんな」


スライム

「そ……そうですね」


サキュバス

「う……うふ」


悪魔魔道士

「そうか、違和感はグループ名だったんだ……グループ名をキャッチーにすると、自然にアイデアがなんちゃらかんちゃら……」ブツブツ


悪魔魔道士は興奮気味に語った。


悪魔魔道士

「さぁ!皆さん、改めてコンセプトから決めて行きましょう!」


一同

「おっ、おー」


その後、悪魔魔道士の奮闘とキャッチーなグループ名のおかげで、会議はスムーズに進んだ。

だが、悪魔魔道士以外の参加者は、みんな思っていた。


『グループ名、ちょっとダサくない?』と……『悪魔魔道士さん……アイドルに拘りあるんだ』と。


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。


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