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第2話 魔王軍 ー仕事の流儀ー

※この話は【同時公開回】です!


魔王ドキュメンタリー「仕事の流儀です。」


1話と合わせて、初投稿となります。

魔王の朝は早いーーー


魔王は魔王城のテラスで、紅茶を飲むのが朝のルーティンだ。


魔王

「わしは、100人以上の血肉を貪った魔界食虫茶葉から煮出した紅茶しか飲まん。違いが分かる男じゃ。うまい」


彼は誇らしげにそう言う。

だが実際に飲んでいるのは――ただの紅茶だ。


悪魔魔道士は言う。


悪魔魔道士

「魔王さま違いが分からないので、ただの紅茶で十分なんですよ。」


なぜ、そのようなことを?


悪魔魔道士

「魔界食虫茶葉は高価だから魔王様には勿体ないんですよ。それに、魔王さまいいお方なので私の言うことはなんでも信じて下さいますし。」


彼は心の深い部分で、魔王を舐めていた。


魔王

「うむ、深みのあるいいコクじゃ」


悪魔魔道士

「ハハハハ、あの紅茶に深みなんてないですよ」


浅いところでも、舐めているのかもしれない。


今日も慌ただしく仕事がはじまるーーー


魔王

「これスライム君、もう少し早く出勤したらどうじゃ」


スライム

「チッ。すみません」


魔王

「ん?今、舌打ちしなかったか?」


スライム

「体の水分です。」


魔王

「本当かのぉ……」


スライム

「魔王そもそも私は遅刻していません。むしろ『早く来い』は時代錯誤では?」


魔王「しかしのぉ」


スライム「チッ」


スライムはおじさんが苦手にしている若手社員のような性格をしていた。


魔王

「サキュバスちゃん、ちゃんと服を着なさい!わしを誘惑するんじゃない!」


スライムと違い、サキュバスはコンプライアンスを気にしない。


魔王

「ん、ドラゴン君は来とらんのか?」


悪魔魔道士

「はい、誕生日休暇です」


魔王

「めでたいの。何才になったんじゃ?」


悪魔魔道士

「2才です」


魔王

「なに!?あんなごついのにか!?」


悪魔魔道士

「老けて見えますよね」


魔王

「意外性あるの……」


悪魔魔道士

「さて、そろそろ時間なので会議を始めます」


どうでもいいやり取りが終わり、いよいよ会議が始まった。永遠とも思われる長い話合いの末にでた結論は【保留】



魔王様にとって世界征服とは?ーーー


魔王

「んー、そうじゃの。世界征服はわしの生きがいじゃ。生きがいはゆっくり楽しんだほうがいいじゃろ。」


彼はそう言うと、《スナック 魔女っ娘倶楽部》に消えていった。これも彼の日課だ。


最後に大カタツムリさんから、魔王の魅力を聞いてみた。ーーー


大カタツムリ

「魔王さまの魅力?そうですね……」


大カタツムリさんの話は尺の都合で、カットとなった。ーーー

ここまで読んでくださり、ありがとうございます!


1話と2話、同時公開で

魔王軍の日常を一気にお届けしてみました。


世界征服は進まないけど、

物語はゆっくり進んでいきます。


次回も、のんびり覗きに来てくださいね!

(更新は不定期ですが、よろしくお願いします!)

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