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第五章開始 色付きの花束と透明な花  作者: 絢奈
第三章 新しい風
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国を動かす理由

 





「授業ご苦労だった。…三人ともそこにかけたまえ」


「「「ありがとうございます」」」



 理事長室…ガイウスと顔色の悪いイヴィルタとメルクリアの三人が腰を掛ける対面のソファーに腰を下ろすアリア、アンジェリカ、フレデリカ。



「うむ…ミネア、茶を…と、そうだったな…今はいないのだったな…」


「あ、すみません…まだユリの特訓が長引いているみたいで…今、お茶を用意します」


「すまぬアリア殿」


「「「「っ!?」」」」



 空間収納から見るからに一級品の繊細な装飾が施されたティーセットを取り出すと空間魔法を見た事の無い面々は驚くが、アリアはそのまま無詠唱で火と水の魔法を巧みに扱い紅茶を用意する。



「お茶を用意しながらで申し訳ないのですが…ガイウス理事長。一つご提案がありまして…」


「うむ。ここにアンジェリカとフレデリカがいる事で大体察しておる。実は前々からお願いしたかったのだが…育ててくれるか?」


「ええ、お任せください。…やったわねアンジェ、フリッカ」


「…こうもあっさり…ガイウス理事長、ご配慮くださりありがとうございます」


「ガイウス理事長ありがとうございます」


「よい。お主らの優秀な才を伸ばす教員を用意出来ぬ儂が至らぬのだ。アリア殿の指導でその才が更に開花する事を願っている」


「「ありがとうございます」」



 テーブルの下で手をきつく握りあうアンジェリカとフレデリカに微笑むとアリアはティーカップに出来上がった紅茶を注ぎ切り出す。



「では…本題に移る前に、イヴィルタ様、メルクリア様」


「…何だ?」


「何かしら…?」


「私の授業、見て頂けましたか?」


「ああ…」


「ええ…見たわ…」


「魔法が全てという国の在り方に則れば…今まで蔑まれ迫害されてきた透明の魔色である私がこの国の女王になるのが相応しいとお二方は感じてしまったから顔色が悪いのではありませんか?」


「「っ…」」


「…私は別にこの国を乗っ取るつもりもどうにかするつもりもありません。ただ、この国の魔法が全てと言う考え方を改めなければ私の様に強大な魔法を扱う者が現れた時、今のお二方の地位が揺るぎますし、何よりリーナの二の舞いになります。今一度、魔法が何の為に我々に与えられたのか、本当に命を摘み取る為だけに与えられたのかお考え頂ければと思います」


「…忠告、感謝する…」


「…感謝しますアリアさん」


「はい。…では本題に移りましょうか」



 俯くイヴィルタとメルクリアに頭を下げ、徐にソファーから立ち上がるとアリアは小さく咳払いして本題を話し始める。



「私の素性を一部明かすというお話をしましたが、私はこの世界を救う為に異世界から召喚された勇者、由比ヶ浜 詩織の友人です」


「「「「っ!?」」」」


「うむ…儂もそこまでは知っておる」


「ゆ、ユイガハマ…アリア教諭…もしかしてイオリ君は…勇者様の子孫…?」


「違うわアンジェ。唯織は詩織の弟子よ」


「…え?という事は…1000歳以上…?」


「それも違うわフリッカ。詩織は不老不死の呪いを受けて今も尚、若い姿のまま生きているの。詩織は1000歳を超えているけれど、唯織は13歳だからあなた達の一個下よ」


「なっ…ゆ、勇者様は存命なのか…!?」


「おとぎ話の伝説の勇者…その友人という事はアリアさん…いえ、アリア様は…?」


「お二方落ち着いてください。様付けも不要です。私は不老不死の呪いも受けておりませんし精々…いえ、自分の年齢も正直曖昧なんです。それでですね?私はその勇者である由比ヶ浜 詩織から唯織を学校に通わせたいけれど私がついて行く事は出来ないし、学校でいじめられるかも知れないから教師になって見守ってあげてと言われて教師をしているんです。これが私がここで教師をしている理由です」


「…何という事だ」


「勇者様のお弟子様…」



 唯織が勇者の弟子だと分かった途端、顔を青くして震え始めるイヴィルタとメルクリアだったがアンジェリカとフレデリカは興奮した様にアリアに詰め寄る。



「得心がいった!イオリ君がああまでも強いのも、アリア教諭が英知なのも勇者様と繋がりがあったからなのだな!?」


「すごい…!すごいすごい!私達はそんな人から学べるなんて…!」


「…まぁ、間違いではないけれど…そうお気楽なものじゃないのよ」


「「…?」」



 興奮する二人を宥めてソファーに座らせるとアリアは少し悲しそうな表情を浮かべながら言う…。



「何でこの世界は魔王ヴァルドグリーヴァが現れて以降、他の魔王が姿を現さないかわかるかしら?」


「…それは勇者様が討伐し、不老不死の身となって抑止力になっている…のでは?」


「そうね、アンジェの言う通りだけれど実際は抑止力になり続けているのよ」


「なり続けている…?」


「不老不死の呪いを受けた詩織はこの世界で魔王として生まれそうになる根源を生きる屍となった身体で排除し続けてるの。1000年以上もの間ね?」


「…ほ、本当は魔王は生まれ続けている…?」


「フリッカの言う通り、魔王は今も生まれようとしているわ。生きる屍の身体になってずっと世界の平和を守る為に一人で魔王を討伐し続けている…いえ、いたの。人と関りを持ったら生きる時間が違う詩織は必ずその人の最後を看取る事になる…そんな悲しみを何度も味わいたくないからたった一人でね」


「「…」」


「みんなが思う程不老不死っていいものじゃないのよ?生きる事に疲れても死ねない、世界に絶望して心が壊れても死ねない…詩織が世界を平和にしても人々は勝手に争って無為に命を落とす…次第に詩織は何の為に世界の平和を守っているのかわからなくなって心を壊し、唯織という癒しを見つけて心を癒した。今の詩織には唯織という存在が全てなの。そんな詩織が不老不死じゃない唯織の最後を看取ったら…この世界はどうなると思うかしら?」


「…想像に難くない…きっと勇者様は守るものを失った喪失感から何もしない…」


「何もしなかったら魔王は生まれて私達は成す術も無く蹂躙される…」


「そうね。()()()()()()()()()()()()()()()()()。今更魔王が暴れたとしても詩織は唯織の為だけに戦う。()()()()()()()()()()()()()()()この世界何てどうでもいいの。これはたった一人の少女を絶望させた()()()()なの。…私が何で魔法について考え直して欲しいと願うか、その理由をご理解頂けましたか?イヴィルタ様、メルクリア様」


「「………」」



 無言で頷くイヴィルタとメルクリア…価値の無い世界へと塗り替えてしまった一端の国の指導者である二人はアリアの話を誰よりも深く理解していた…。



「まっ、話は逸れたけれど何でこの話をしたのか…アンジェ、フリッカ、あなた達には命を摘み取る為にその才を開花させるのではなく、仲間を守る為にその才を開花させて欲しいからよ。わかったかしら?」


「…ああ、一気に今までの私が愚かに思えた…強さだけに憧れていた私が恥ずかしい…」


「私も…」


「…たったこれだけの話で理解出来るあなた達の思考の柔軟さがあれば心配ないわ」


「「…」」



 落ち込むアンジェリカとフレデリカの頭を撫でつけたアリアが笑みを浮かべると…耳元からここに居ない人物の声を聞いた。



『千弦様?ルノです。()()()()()()()()()()()()()()と言っていましたよ』


『…その言葉をずっと待っていたわ。愛してるわルノ』


『言われなくても愛されているのは知ってます』


「…アリア教諭?」


「独り言…?」


「何でもないわ。…新しく私の生徒になったわけだし、これから私なりの授業をしてあげるわ」


「「…?」」



 小首を傾げるアンジェリカとフレデリカの頭から手を退けたアリアは項垂れるイヴィルタとメルクリアの前に座り笑みを浮かべながら()()()()()()()を口にする。



「イヴィルタ様、メルクリア様。一つご相談…いえ、提案があるのですが」


「「…?」」


「たった一人の少女が見限ったこの醜い世界を…美しい世界へと変えたくありませんか?」


「…どういう事だ…?」


「このハプトセイル王国では主に森や畑、畜産によって食生活が成り立っていますよね?魚等は全て川魚…海産物等は殆ど扱っていない…そうですよね?」


「ええ…海は全てアトラス海王国の領土ですから陸地の我々では海産物は冒険者や国に所属しない者達のお土産程度、超高級品として扱われているわ」


「…海産物、欲しくないですか?国民の心を癒せる場所、欲しくないですか?」


「っ!?…そ、それは…侵略しろという事か…?先程の話と矛盾していないか…?」


「違いますイヴィルタ様。アトラス海王国と友好関係を築き、国交によってアトラス海王国からは海産物を、ハプトセイル王国からは陸の幸を金銭、または物々交換で手に入れるんですよ。海産物の中には真珠、パールという物を生み出す貝もあってとても美しい物なんです。きっと美しい物を身に着けていれば各国の王族の集まりや貴族の社交界では注目の的に、その美しい物を身に着ける為に、更には海の幸と宝飾品を我が商会でも扱いたいと国民の商人も他国の商人達も躍起になり、金銭は両国の間どころか世界を目まぐるしく動き財政の活発化が望めるでしょう」


「っ!?…これがパール…美しい…」


「お近づきの印にどうぞ受け取ってください」



 空間収納からパールネックレスと取り出しメルクリアに手渡すとメルクリアはパールのネックレスを隅々まで食い入る様に見つめる。



「…確かにアリア殿の提案はハプトセイル王国に大きな利益を生むだろう。だが、アトラス海王国に住まう水人族の血統魔法は知らぬわけではないだろう…?」


「精神支配の血統魔法…確かにその魔法があるせいでアトラス海王国はどの国からも見向きもされず、更には危険な国だと危険視されています。…そして()()()()()に瀕しています」


「っ…女性ばかりが生まれる水人族の特性ですね。あの国は男児を生み、種族を存続させる為に色々な政策を巡らせていると聞きます…」


「ええ。女性であるメルクリア様が口にする事も憚られる様な政策もあります。…だからイヴィルタ様、メルクリア様、ムーア王国と友好を結ぶ程の手腕をお持ちのお二人に提案しているのです。海産物や国民の憩いの場を手に入れるのと同時に…アトラス海王国を救い、友好を結びませんか?…と」


「「……」」



 アリアの提案にイヴィルタとメルクリアは顔を見合わせ深い思考の海に落ちていき、一言も喋らなくなると今まで黙っていたガイウスが口を開く。



「…アリア殿、何故いきなりアトラス海王国と友好国になるという話が出るのだ?正直ハプトセイル王国を思っての発言とは思えんのだが」


「…流石ですねガイウス理事長。今の提案は全て私の目的の為の体のいい隠れ蓑、カモフラージュです。この場だから隠し事無しで言いますが、イヴィルタ様とメルクリア様が飛びつきそうな耳障りのいい利益を伝えて()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


「「っ!?」」


「…なかなか際どい…いや、完全に度を越えた発言をしているのは自覚しておるか?」


「当たり前です。私は一国の国王と王妃を丸め込んで傀儡の様に動かそうとしているんです。嘘偽りなく言うのであれば私はこの国がどうなろうが正直どうだっていい。詩織と同じ考えです。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()…ただそれだけです」


「…生徒の為にこの国を操ってアトラス海王国と友好国になるのがどう繋がるのだ?」


「私の生徒で二年生になったタイミングで一人、ティリアって子が私のクラスに入りましたよね?」


「うむ…アリア殿の願いで入学を許可したな」


「ティリアは水人族なんですよ」


「「「「「っ!?」」」」」


「ティリアの母親はアトラス海王国の政策によって国に連れて行かれ、男児を生む為にずっと国に囚われているんです。ティリアはその母親を救いたいって私にお願いしてきたんです。だから私はティリアの為にティリアの母親を救う為にこの国を傀儡の様に動かして救おうと考えています。でもそれだと傀儡になって頂いたイヴィルタ様にもメルクリア様にも、このハプトセイル王国にメリットが無い…これじゃ不公平だと思ったので友好国になった際のメリットを先に提示させてもらいました。お二人と国のデメリットはティリアの母親を救うまでの間、一時的に私の傀儡になる事。私のメリットはティリアの願いを叶える事。デメリットは…ここに居る皆さんの信用を失う事でしょうか」


「…上手い話には裏がある。天使の囁きにも悪魔の囁きがあるという事か」


「…本当にガイウス理事長は鋭いですね。以前も言われましたが、私は半分天使で半分悪魔なんですよ」


「むっ…?」



 ガイウスの呟きに答える様にアリアは指を鳴らし、背中から天使と悪魔の羽、頭には天使の輪と悪魔の角を現わして笑みを浮かべた。



「「「「「っ!?」」」」」


「素性を一部明かすと言った以上、私が半天半魔の存在だと言う事はガイウス理事長にもイヴィルタ様、メルクリア様にも明かす予定でした。だから私がこの国とお二人の為に伝えたメリットは天使の囁き、デメリットは悪魔の囁きです。どうしますか?半天半魔の私の囁きに耳を傾けますか?ガイウス理事長も私の囁きに耳を貸すなとお二人を説得されますか?」


「「「……」」」



 突然生えたアリアの天使の羽と悪魔の羽を凄い、本物だとバレない様に小さく呟きながら触り年相応の好奇心を露わにするアンジェリカとフレデリカの事を無視しつつ、どうにかシリアスな場面を保とうとするアリア…。



「…アリア殿はたった一人の生徒の為にこの国を裏から動かそうというのか…?」


「そうですイヴィルタ様。守りたいもの為なら天使にも悪魔にも、勇者にも魔王にも私はなりますよ。元々敵対はせずとも無視をしていたアトラス海王国との友好が失敗してもハプトセイル王国にはまたお互い触れあわなくなるだけでデメリットはありませんし、成功すれば全国初のアトラス海王国との友好、更にはアトラス海王国の特産品を扱う事も出来るというメリットが手に入り、ハプトセイル王国はアトラス海王国の特産品を取引をしたい各国の窓口となるでしょう。…前回はリーナの為とはいえ、別に反省も後悔もしていませんがかなりやらかしてしまいましたからね。一応リーナの親御さんにはどういう事をしようとしているのか知る権利があると思いましたのでこうして嘘偽りなく全てを話して提案しているんです」


「そうか…」



 短くそう呟くとイヴィルタはメルクリアと目線を交わし…アリアが淹れた紅茶を一息に飲み干した。



「…何か策はあるのだろうか?」


「…ええ、もちろんあります。先程も伝えましたが、アトラス海王国は二つの問題を抱えています。一つは男児が生まれない事による絶滅。二つ目は血統魔法の精神支配を持つ為に他国から見向きもされず敵対されている事です」


「うむ」


「一つ目の男児が生まれないという問題に関しては正直性知識の欠如と栄養の偏りが原因です」


「性知識…?」


「ええ。…ですが、今ここにはメルクリア様もまだ初心なアンジェとフリッカもいますので性知識に関しては後でお伝えします。こういう妊娠に備える事を妊活というのですが、栄養の偏りは主に海産物のみを食べている事が原因です。妊娠には果物や野菜、玄米等から摂取できる繊維質という成分とビタミンという成分が必要になってくるのですが、他国からその様な食物を受け取れない結果、栄養の偏りが起きて男児が生まれない、そもそも妊娠できないという問題が起きているんです。これが二つ目の他国に見向きもされず敵対されている事によって起きる問題です」


「…なら、我々の農作物がアトラス海王国に流れれば自然と男児が生まれてくるのだな?」


「改善には向かうと思いますが確実にとは言えません。栄養の偏りを失くすのと一緒に性知識によって男児が生まれやすくなる知識を与えれば自ずと男児の出生率は上がります。そして…」



 アトラス海王国と友好を結ぶ方向を向き始めたイヴィルタを更に引き込む為にアリアは空間収納から緑色に淡く輝く液体が入ったガラス瓶を取り出す。



「…これは?」


「これは女性の体内…まぁ、赤ん坊を身籠るお腹の性質を一時的に変え、男児が生まれやすくなる薬です。栄養の偏りを無くし性知識も身に着けた状態でこれを使い、子作りをすれば男児がかなり生まれやすくなると思います。これは水人族のティリアの血を調べて作り上げた物なので実際に確かめたわけではありませんが、この薬がティリアの母親を救う大きな一手になる事は確信しています」


「そんな奇跡の様な薬が…これは水人族以外にも利用が出来るのか?」


「いえ、これは水人族の為だけに調整して作り上げた物なので他種族まで効果は保証出来ません。他種族でも子が生まれないと悩むのであれば私が調べ、救いの一手になる薬を用意し、その製法をイヴィルタ様やメルクリア様の信頼のおける薬師に教える事も吝かではありません。…私の目的の為に動いて頂けるのならという但し書きはつきますが」


「ふむ…」


「本来子供を作ると言うのは長い時間をかけて愛した者同士で行う神聖な行為です。今日明日で全てが解決するものでもありません。生まれてくる子供が望んだ性別じゃないからと失敗作として扱われ、蔑ろにされてはいけないんです。義務で種の存続や貴族の跡継ぎとして、大人の道具として子供は生まれてくるわけじゃない…親に愛される為に生まれてくるんです。だから少しでも、ほんの少しでも生まれてくる子が幸せになれる為に、醜い世界じゃなく美しい世界だと思えるように長い目で私を信用出来るか…その答えを聞かせてください」


「…」



 アリアの言葉は子を持ち王族という立場、貴族という立場であるイヴィルタとメルクリア、ガイウスの心に深く突き刺さる…。



「…どうですか?」


「イヴィルタ…」


「…………わかった。アリア殿の言う通りに動こう」


「ありがとうございます。今回の友好を無事成功させてリーナにお二人のかっこいい姿を見せましょう」


「…ええ、そうね」


「そうだな…それで?我々はどの様に動けばいい?」


「では…」



 諦めた様に承諾したイヴィルタは深々と頭を下げたアリアを見つめ笑みを浮かべると今後の立ち回りについてメルクリアを交えて詳しく語り始め…



「すごい…本当にたった一人の為に国を動かすなんて…」


「信じられない…」


「アンジェリカ、フレデリカ。どうだ?折れずについていけそうか?」


「…ええ、一生ついていくのに値する素晴らしい人だと改めて認識しました」


「…追いかけていた背中は間違いじゃなかった。本当にあの日、出会えてよかった…」


「そうか…儂もアリア殿に負けぬ様、学園をより良い場所へと変えて行かんとな…」



 アンジェリカとフレデリカはガイウスと共にアリアなら必ず成し遂げると確信した…。

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