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07 行き先


 お顔が真っ赤っかなシジミと共に、集合場所の宿を目指した。


 どうやらシジミは、市場での食材購入後はずっと大道芸していたようだ。



「他のメンバーの行き先、知ってる?」


「ノルシェさ……ノルシェは鍛冶屋さんを探しに」

「アイネとマクラちゃんはスイーツ横丁へ」

「です」



 そういえばノルシェは、愛用の短剣を本格的にお手入れしたいって前々から言ってたな。


 打ち直しとかで時間が掛かってもちゃんと修繕して欲しいから、この街に長逗留になっても平気だよって先に言っとけば良かった。



 それにしても、


「スイーツ横丁?」


 マクラが夢中の『最新スイーツ100選』という本に載っているスイーツを再現した屋台がずらりと通りに並んでおり、単品はもちろんスイーツパスを購入しての食べ放題も大人気とのこと。


 料理は作るも食べるも大好きなふたり、レパートリーを増やすために出来るだけたくさんの種類を制覇したいと意気込んで出かけて行ったそうだ。



 育ち盛りの食べ盛りなマクラなら良く分かる。


 これから立派なレディへと成長するためにも良い心掛けだとお母さんも納得だ。


 食べ過ぎしなければ、ね。



 納得いかぬはアイネの方。


 あの年頃の女性としての理想以上想像以上のピッチピチボディをすでに得ているにも関わらず、スイーツ食べ放題とな。


 うらやまけしからんにも程がある。


 決してやっかみでは無い。


 これでも私は自身の身体に自信を持って生きている。


 例え人からマナイーターでストーンでフリーだと言われようが、幼き頃より修練を重ねてきたこの身体には恥じるところなど何も無い。


 あるべきところに何も無いのが問題なのだろうなどと言う不届き者は、いつでも絶対金属の長槍のサビにしてくれる。


 もっとも、アリシエラさん謹製のあの槍はサビ知らずの刃こぼれ知らずなのだが。




「おかえりなさい、モノカ、シジミさん」


 約束の宿の玄関先で、ノルシェと鉢合わせ、です。



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