墓場での戦い side:トモ2
かなり短いですがこの先の区切りが悪かったので・・・
「ゴホッ!・・・こりゃまずいですのう」
そう言った老兵の腹には穴が空き、その老兵を買うように防護障壁・守護結界、そして自身の身体をも使って受け流したワイトキングは胸に穴が開いておりその体は消滅しようとしていた。
「・・・せんせい」
ワイトキングは老兵に声をかけた。若い少女の声だった。
「・・・!まさか、アミールだったというのか?聖人の肉体を使った特殊死霊だと聞いていたが、まさか・・・なぜ?」
「くるしまないで・・・かれもふくめてみんなせんせいをしんじていたから」
ワイトキングはそう言い残してきれいに消えた。
「じいさん、あんたは... 見落としすぎたのかもな」
俺はワイトキングの老兵を思う心に思わず意識が元に戻る。
「クロノ一人に裏具られたからと言ってあんたの教え子全てが裏切ったわけではないだろうに。その子を俺は知らないが彼女の声にはお前を守りたいという気持ちがこもっていたのは分かった。それに弟子の最後の言葉だ信じてやれよ」
「そうじゃのう・・・すまないが、儂をあの個体のもとへ送ってはく・・・ガッ!あ、あ、ああああああああ」
老兵は自らの師を覚悟した瞬間急に苦しみだしその身から黒いオーラを放ち始めた。
「おお、この肉体はいい。少し老いてはいるがそのくらい・・・はぁああ!」
老兵は急に声が変わり、そして時が戻るかのように背筋が伸び、肌が若々しくなり金人も先ほどとは段違いに膨れ上がっている。
「〈鑑定〉」
―――判定不可
僕はすぐ眼を切り替える。
「〈神眼:鑑定〉」
―――魔神:ベルフェゴール
詳細判定に時間がかかります
それが出た結果だった。
「ベルフェゴール・・・そうか7大罪はここにいたのか」
「何だ貴様は?なぜわが真名を知っている」
「それは今はいい。それよりその肉体は今悔いなく店へ召されるはずだったものだ。でてゆけ」
「魔神たる我に命令か人間?」
「魔神だと?たかが悪魔が何を言っている。僕の種族も見破れぬお前に勝機があるかすら怪しいぞ」
「なに?まあいい。こよいは我れが肉体を得た素晴らしき日。このくらい・・・!」
「・・・俺はその肉体を生命の輪廻に返せと言っている」
それは光の女神すら怯える殺気。
「・・・貴様何者だ?」
「ヤマト法国、『賢者』 レギオン」
「賢者か・・・あの勇者の一人ということか。面白い。だが戦うのはまた今度にしてやる」
「いらん、今ここでその体を返せ」
「ふう、仕方ない奴だな。怠惰スキル〈転移〉」
「!?・・・待て」
しかし彼の姿は消え、辺りには静かに風が吹いていた。
・・・その風は今の僕にはとても冷たく感じるものだった。




