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欠けし者達の異世界建国記 ~目が見えるとはすばらしい~  作者: othello
第一章 召喚と新たなる国
4/48

№4 神との邂逅~理不尽は神であろうと許さない~

予告通りの昼投稿です

 

 少しバカ騒ぎをしていると、異変に気付く。

「時が止まっている?」

 そうつぶやくと、魔方陣の中央が光を放ち謎の紋章が浮かび上がる。


「・・・女神様」

 けも耳女騎士はそう言って紋章に向かい膝間づく。

 そして紋章はそのままけも耳女騎士に額に張り付くと彼女の瞳から光が抜け落ち、彼女が立ちあがりこちらを向く。


 一方、僕達は警戒をあらわにした。

 この手の展開の物語ではこれが真のボスだったりすることがあるからだ。

「おや、どうやら警戒されてしまったかな?私も事前説明くらいはするべきと抗議してきたが、協力者がサプライズの方が喜んでくれるといったからね。・・・まあいい」

 紋章はそんな軽口をたたきながら、一拍おいてこういった。


「欠けた部分の調子はどうだい?」


 その言葉に全員が反応する。それと同時に異変に気づく。

 各自、心当たりのある部分を触っている。

 紋章は満足げな声音でこう言った。



「・・・そうだよ。君たちに足りなかった部分の事さ」



 ※※※


 けも耳女騎士を見るとエンブレムとけも耳騎士の両方に吹き出しが付いていた。


 WM(ワールドマスター)ネーム:光女神の紋章 レベル:-(なし)


 それ以外よくわからない。

 もう少し詳しく知ろうとすると、何か鎖のようなものに縛られている感覚に襲われる。

 その鎖を頭の中で目いっぱいの力を込めて壊す。すると左目の中に紋章が現れる。


 WM(ワールドマスター)ネーム:光女神の紋章 レベル:-(なし)

 説明:光女神が声を届けるために現世に降ろした欠片。全員に召喚した対価と依頼を与えるために現れた。


『おや、進化したようだね』

 彼女はそう言う。進化?自分の眼だけによくはわからないが説明が見えるようになったのは大きい。

「今、原理はよくわからないけど、あの紋章が現れた理由が判明した。彼女が僕たちをここに呼び、何かお願いがあるようだ。それと対価に何かくれるらしい。・・・もしかしてこの目も」

『そうだよ、私が与えし対価だ。汝は盲目故に目を与えた。そなたらはどこか体の一部に欠陥を抱えるであろう、ゆえに私はその部分を補ってやろうと思うのだ。その代わりに、私の願いを叶えてほしい』

「・・・ねがいとはなんですか?」

 八一が代表して問い返す。

「神工ダンジョンの開放と天然ダンジョンの解体。突然変異による特殊モンスター討伐。君たちのいるエルトルド帝国の復興手伝い。それ以外は基本自由」

「ダンジョン?」

 エイトがそう問い返す。

『そうだな...この者の方が現地人なのだから説明はしやすいでしょう』

 すると、紋章の光が弱まりけも耳騎士の目に光が戻るとお辞儀をして説明を始めた。

「恐れながら説明させて頂きます。この世界には2種類のダンジョンがあります。

 建てに延びる階層が存在し、各階層のボスを倒して進む塔ダンジョンこれは攻略を完了すると神器が手にはいります。もう一つは迷宮と呼ばれていまして、若いときはかなり複雑だけど少ないモンスターで済み、年を取って崩落(攻略失敗)でも起こそうものなら大量発生(モンスターパレード)が起こり、へたすれば国が無くなる事態に陥ります」

 塔と迷宮か。まるで、・・・

「select・worldみたいだな」

 エイトはそう言った。

『何を言っている?select・worldはこれの模倣版だ』

 全員が驚き、女神を見る。

『正確にはこの世界に来てもらうのに適性のある人を選定する場所だ』

「・・・だから、select・garden」

 正直やられたと思った。

『ちなみに地球への帰還は不可。もう向こうの存在情報を消しちゃったから。この世界でしか生きれない』

 それを聞いて誰もがうつむいてしまった。

 それもそうだ。向こうにも少なからず思い入れはある。

「神よ、それは少し横暴すぎる」

 僕は少し低温の底冷えするような声でそう言った。

 それは周囲のみんなも感じ取ったようで、僕ははっきり言ったことで少し心が軽くなったようだ。

 一方、神の方は少し戸惑っているようだった。

『い、いや、しかし...』

「少々やりすぎだと思いますよ?」

 僕は少し威圧を込め、再度神に問いかける。

『そうか、それはすまなかった。わびとして、・・・そうだな、君たちに概念武装を渡そう』

「概念武装?」

『今お前たちの姿はその世界に合わせた体。そしてもう一つ、select・world内のアカウントを憑依させ一時的に力を使えるようにしている』

 ・・・おそらくアカウントチェンジの事だろう。

『そのアカウントのスキルは本来その体では使えないはずだが、概念武装はそれを一つ選んで使うことができる』

「・・・それはうれしいですね。レベル1とはおそらく最弱を示すと思いますのでそう言ったことがあるとこの体の成長をはめられる。それと、私たちに何か加護のようなものはあるのか?」

 すると、女神の紋章は黙り込む。そして数秒して光を取り戻すと全員の体が光を放つ。

『了解した今、創生神様が加護を与えるそうだ。効果は『MP・HP・SPの時間経過による自動回復、神器召喚、自動解体・収納。』だそうだ。これは管理者である創生神様からのわびだそうだ』

「神器?」

『そうか、・・・貴様ら選ばれた理由を知らなかったのだな。レアリティ???のアイテムがあっただろう。あれの事だ』

 全員心当たりがあるようだった。そして僕はそろそろ頃合いかと思い全員に問いかける。

「・・・みんな許してもいいか?」

 そう言ってみんなを見ると頷いている。

「ではそれで」

「よしわかった。・・・では、個人的によいたびになることを祈っているよ」

 そう言って僕以外は気を失ってゆく。

 僕はそのまま森の方を見て先ほど言われた概念武装に〈精霊皇〉を入れマップを開く。

「〈聖柱〉〈ターゲット・デスナイト3〉」

 そういうと、森の中から光の柱が3本天へと伸びた。

 そして、急激な頭痛が僕を襲う。

 ステータスを確認すると僕のレベルがスロットのようにあがってゆくのが見えた。

 だが、僕はそのステータスの変化の終わりを見ることなく気絶して行くのであった。




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