教王国に到着〈表〉〜爆睡の俺と不眠の親友〜
side:ヤイチ
俺はどのくらい寝ていたのだろう?
昨日は夜遅くまで俺のselect・garden時代を冒険談(・・・途中で英雄物語となってしまった。今思い出すと恥ずかしい)を酒に酔った勢いで盛大に語り…
彼はそこからの記憶がなかった。
おそらく眠ってしまったのだろう。
そう思いながら彼はかけてあった毛布をとった。
「…?…ッ!!しまった!」
彼は大急ぎで外に出る。
外はすっかり夜がふけ、太陽が地平線より顔をすでに出していた。
「トモ!?」
外に出るとそこには鍋をかき混ぜながら、老兵に少年とその母と談笑する親友の姿があった。
その姿は疲れこそ見せてないが、彼が一睡もしていないのは明白だった。実際問題、あの傭兵は自分の記憶の中で、最も早く酔いつぶれて寝てしまった記憶があるからだ。
…現にそこで今だに寝ているわけだしな。
それから俺は親友の方へ向かおうとしておくの森から臭う死臭に目を細めた。
しかし、自分の概念武装を用いて探知をするもそこに死骸はなく、ただし死した生き物が残す特有の気配(今回は匂い)だけが残されていた。
「あれならやったのはこの兄ちゃんだぞ」
僕の思考を察してか老兵はそう言った。
僕はまさかと思った。だってそれは僕にとって許されざることだからだ。
「トモ?」
「本当だ。だが、気にしなくていい。いつだって表舞台で輝く、尊敬される者こそがお前であり私はその準備をする裏方に過ぎない。それに多くの人が笑ってくれることは、僕にとって嬉しことだ。それが親友である君ならばなおのこと」
彼はそう言ってお椀にスープをよそい、今いるみんなに振る舞った。
その匂いにつられてか、多くの人が起き出した。昨日は傭兵の持っていた酒にマジックバックに友が入れてくれていた酒ビン2本を飲みきり二日酔いが来ていた。
そんなみんなにとってこのスープは頭痛を和らげることになり、日が出て2時間後には全員出れるようになっていた。
こうして僕たちは、また馬車旅を再開した。
ただ昨日とは違うのは、子に馬車に乗っていいたみんなのよそよそしさが消え、少年は昨日のおお話に熱が冷めないようだった。
そうそう謎の4人だが、彼らは有名な吟遊詩人だった。
四人でそれぞれ楽器を演奏し、代わる代わる物語を綴って行く。
そんな吟遊詩人のようだ。
彼らはあの話をアレンジしたいと行って来た。
ので、あれは勇者が一人。極めし剣技を持つ王様の本当のお話。
トモはそうお願いをした。
彼らも彼らで納得したように頷き、歌を作っていた。
これがのちの『勇者が一人、騎士王の英雄物語』と広まりヤイチが恥ずかしいくてかおを真っ赤にするのはもう少し先のお話。
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「ついた〜!」
日が頂点に着くまで後2時間と行ったところで、ヤイチはそう行って馬車から降りて業者のおじさんに挨拶していた。
おじさんの嬉しそうにまた話聞かせてくれと行って背中を叩いた。
街を歩き午前中は街の散策に勤しんだ。
珍しい食べ物を食し、教王国が特産とする調味料をいただいた。どれもなかなかでありかなり楽しかった。
午後になると俺とトモは別れた。
トモはなんでもこの国のいくつかの情報を彼らから聞くらしい。
そんなこんなで街をぶらぶらしていると、路地裏で女の子の声がした。
「 」
その声は小さかったが僕にはちゃんと聞こえた。
「助けて」と彼女は叫んだのだった。
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