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隣国の使者~彼女はバレンタインスペシャルでててきた人です~

 

 とある宗教国の会議

 一人の若い女性を除き彼ら彼女らはもう十分老人と言っても差し支えないような見た目の者たちが集まるこの場はふんだんおこなわれる定例会議ではなく緊急会議であった。


「ヤマト法国・・・どうみますか?」


「我らが建国の王と同じ、創生神様によって選ばれた勇者がこちらに来ないという時点で、かれらは異端…いえ、それを支持するあの国も異端ともいえるのでは?」


 そのなかで唯一和解と言える少女は口を出す。


「それでどうする?聖騎士の軍を差し向けるのか?我らが建国王と同じ勇者に?」


「それは・・・」


「聞けばその名他かの国のギルドマスターを反傀儡化にしたにもかかわらず、かの国の権力者の改宗に失敗し、あの国に細ませた我らどうしのほとんどを使い潰したと聞く。どうするつもりだ?ご自慢の聖騎士部隊を動かすか?」


「・・・わ、わたしは」


「メレーヌ」


「はい」


「ッ!?」


 彼は振り返るより早く首が飛んだ。その事に周囲はざわめく。

 彼はこの国の軍部を一翼に似合う人物だ。・・・と言っても元にすぎないが。


 元ギルドマスターデルツの協力者であった彼はかの勇者に一人賢者に踊らされ私兵の中でも中堅クラスのまだ理性を残している師団を派遣し見事に壊滅した。

 彼はもう軍事の一翼を担えるような人物ではないない。彼女はそう判断していた。

 しかし、それが彼女はどうしても気にくわなかった。

 どうしてか。それはかの賢者の手に平の上で踊らされている感が拭えないからである。

 彼はおそらく人文と同じく恐ろしく知恵が回る。

 既に独自の裏舞台を作り上げ他国での任務も問題ないレベルと調べる限りでは出ている。

 聖女まで成り上がりこの国を変えようお思う彼女にとっては大きな敵か味方になるとしか思えない屋からだった。


「はあ、聖女さま。あなたがそんな血なまぐさくてどうするのですか?」


 老人はため息をつき体なお前で十字を切る。


「アルム大司教様・・・かれは」


「ふぉふぉ、いいではないか。死者を弔う事こそ我ら聖職者。私の祈ってやろうかの」


 かなりの年を重ねたと思われる老人は同じように十字を切り祈りをささげる。

 すると全員が同じように祈りをささげた。

 それから老人は天井を見上げ、すでに見えなくなった目を開けてこういった。


「まあ、奴らの国の宗教は登録制。統一宗教はなくとも悪しき宗教はできないと儂は思えるぞ」


「しかしの国には新たな・・・」


 こうして会議は進んでゆく。



 ※※※



 我々は見事に建国を果たした。

 その日を建国記念日とし、盛大に祭りを開いた。

 サクラ商会を中心とした出店。満月教主催スポーツ大会。都市丸ごと使ったゲーム大会。

 様々なことをした。

 これからこういった行事は欠かさず行うことを国民に宣言し、やりたいことや願いがあればギルド又はサクラ商会、満月教、王城に設置したボックスに入れてほしいと言った。

 これで少しでもこの先よくなることを願って。


 それから一か月。僕らは久々に集まった。

 なにしろそれぞれが役職を持つようになってしまい、集まるができなかったのだ。

 場所はbarカナタ。

 盛大に飲んで騒いだ彼女たちは店で寝てしまった。

 僕はテンとスーを2階のベットに寝かせ、みんなに毛布を掛けた。そして洗い物ををし、明日の仕込みをおこなう。

 僕がガラスのコップを拭いているとローブを着た女性が入ってきた。


「今日は貸切だよ」


「しってるよ、だからきたの」


「メレーヌさん、今日は何の用で?」


「書状です」


「Rか?Sか?」


「どっちもです」


「…ヤイチを起こしてくる」


 すると彼女は僕の腕をつかむ。

 すると少しおかしなことに気が付いた。フードから見える彼女の顔が少し赤い気がした。


「メレーヌさん?」


「少し話し相手になってください」


 僕は、彼女の手をやさしくほどき奥からワインを一本取りだす。


「教王国の宮廷待導師様の口に合うといいのですが」


 そう言って僕はガラスのコップにワインを注ぐ。

 そのワインからはきめ細やかな気体が発生しておりそれが動く姿は夜空の流れ星のようだった。


「わ、わたしは貴方と飲めるのなら・・・どんな安酒でもおいしいのですよ」


 彼女は恥ずかしそうに言い、ワインを一口飲む。

 年下とはいえ、女性にそんなこと言われて僕は何感じないわけではない。

 だが僕と彼女はそういう間にはなれないことを知っている。

 ゆえに、僕は彼女なりのいたずらと思っている。彼女は小悪魔だ。


「どうですか?スパークリングワイン」


「おいしいよ。でも僕のさっきの言葉をスルーはよくないね」


「・・・少し、緊張したので」


 僕はそう言い、ガラスのコップを後ろの戸棚にしまう。

 それを彼女はどう解釈したのか、顔を真っ赤にした。


「そ、そう、なんだ」


「さて、ヤイチを起こすか」


 僕はそう言って彼の肩をゆする。


「う、うう。トモ?」


「お客さんだ」


 僕はそう言いて彼女を指した。


「そういう事ね。じゃあ、・・・水をくれ、トモ。はきそう」




 何とも閉まらない王だなと僕は苦笑いするのだった。






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