傭兵ギルドゲットだぜ!03
いつ更新できるかわからないので今のうちに更新しておきます。
「なるほど。わかった。戻っていいよ」
僕がそういうと、報告書を渡しに来た影は風のように消えて行った。
「トモ、そろそろですか?」
彼と入れ替わるようにドアより入ってきた人物はそういい僕のままでやってくる。
僕は彼を一目見てから資料に視線を落とし、少し無関心な声音で言葉をかけた。
「・・・ロビン。手伝ってくれるのか?」
すると彼は申し訳ないように頭を下げる。
「この件、私が動けばおそらく・・・」
彼は申し訳なさそうにそういうと僕は手を挙げてそれ以上の謝罪を静止させた。
「義族の血が騒ぐか?」
本来先ほど同様無関心な声音を心がけたその声には少しの落胆がこもってしまった。
「・・・申し訳ありません」
それを無視できるほど、その意味がわからないほど彼は無能ではなかった。
「・・・攻めてはいない。だけどな、その癖はおそらくお前を苦しめるぞ。まあ、個人的、いやこの国の政治をするものの一人であり、この先を記した者としてはそのままでいてほしいが」
「・・・」
僕の言葉になんと言っていいかわからなく無言でうつむく彼。
僕は立ち上がり、お茶を入れる。こう行ったことは自分でやるに限る。
そのお茶をカップ2杯もってテーブルに着く。
「少し座ってしゃべらないか?」
彼はそれに戸惑ったようだった。
彼はその場を動かなかったが僕は手を引き無理やり座らせる。
僕はお茶を一口飲み、一息つく。
「さて、何から話そうかな・・・」
あくまで、ここにきて少しだがともに過ごした友として僕は…彼と話そうと心に決めた。
たとえ、この先僕が彼の目の前に敵として立ってもいいように。
※※※
24時間営業のギルド。そのギルドから帰る者の姿があった。
「・・・こいつらは問題なく動くな。戦力としては問題ないどころか期待以上か」
そう言った男はギルドのマスターデルツ。
彼自身元Sランクであり、時々変装して気まぐれに依頼を受けたりしている。
今日はその気まぐれではなく後ろに控える二人の試験運転で依頼をこなした。
依頼は森の中にいる一角熊(Aランク)の討伐。後ろのポットにいた人形の稼働実験で受けた。
しかし、今回はそのAランクに加え、特に危険度が高い変異種(ランクが3つぐらい跳ね上がる)と遭遇した。
出会ったのはまぐれだが、大型の討伐チームを組むクラスの危険な獣が後ろの二人に元の素性のせいで表には出せない人形3人を加えた5人で圧勝して見せた。
彼らはお尋ね者と探し人として申請を受理していたはずなのでLevelは測るとギルド本部とそのギルドに報告されてしまうので測っていないが推定では150。
彼は一角熊の変異体の死体を前にしたとき笑いが止まらなかった。
「いい、素晴らしい!これこそ最高の傭兵!私の国にあるべき兵隊!」
今でもそう思い、一人思い出し笑いをこらえるため口元を抑える。
そう笑いをこらえる彼をひそりと眺める影。
その影にデルツは殺気を飛ばす。
「何者だ?」
「私だ。実験体の能力把握のためな。しかし、勝手においていかれたのは少しショックだったぞ。盗まれたかと思った」
それはこの5体を作り出したポットの製作者、エバン。
彼は少し怒ったような口調で彼にそういう。
確かに彼らを作ったものとして勝手に実験され、その実験結果をこの目で見れないというのは許しがたきことだろう。とくにマッドサイエンティストにとっては。
「すまない、配慮に欠けたな。だが一応記録はとっておいたはずだが?」
「こういうのは自分の目で見るのに限るのだよ」
エバンはそう言って後ろの二人のに触れる。
「おい」
「安心しろ、ただの触診だ」
しばらくしエバンは離れてると、「問題ないようじゃな」とつぶやく。
「そうだ、奴ら本あく的に貴様の席を狙うという情報がとどいっておったぞ。確か明日の夜とか・・・」
「何!もうなのか!?仕方ないエバン全起動準備を―――」
「してあるぞ」
「さすがだ・・・どうした?」
デルツは先ほどから何かに気づかうようなエバンにそう問いかける。
「デルツ、先に行け!わしはあれをまいてやるわい!」
そういってエバンはクナイを投げつける。それは建物の影へと向かい、そして弾き返された。
そこには黒装束の男。
「どうやらお前さん、つけられていたようじゃな」
「くそ、済まない任せた!」
デルツと人形二人はそう言って走ってゆく。
彼が見えなくなるとクナイを払い落とした黒装束の男はにやりと笑った。
※※※
デルツは自分の家へと向かう。家の前にはすでに人形が出てきており、ロノクが馬車の操縦席に座って待っていた。
「・・・」
彼の目には光はなく周囲の人形と同じようになっていた。
『エバンのやつ、無理やりだったがやつを人形化させられたのか!こうなるとここで見捨てるには少し惜しいか?』
デルツはそう考えているとあたりに先ほどと同じ黒装束の人達が現れる。
「・・・貴様らは何者だ?」
デルツはそう問いかけ、人形は臨戦態勢を取る。
「・・・我ら、勇者の一人『賢者』レギオン様直属部隊 月詠。現ギルドマスターデルツ。貴様を臨時政府へ連行する」
「いやだね、人形ども!足止めしろ」
彼がそういうと人形のうち3人が魔術を行使し、煙と妨害用の攻撃魔法を放つ。
その隙にデルツは馬車に乗り、自分の周囲5メートル範囲内の任意の物の認識を消す魔道具を起動させる。
人形の一部はともに馬車へと乗り込み、それ以外は集合地点をαと伝え、散開させる。
ポットの付属魔道具で現在の人形の生存数を確認する。
人形は瞬く間に数を減らし、デルツが町を出るときには散開した時の1割ほどしか残っていなかった。
そして、隣国の国境の関所(買収済み)が見てくるとそこには分かれたエバンと残りの人形がそろっていた。
「エバン、無事だったか」
「この老骨、まだ研究し足りませんから。しかし、若い人形が残りましたの」
そういって残った人形をエバンは見渡す。
残った人形は比較的ポットに入れて日の浅い個体ばかりであった。
「回収する際に見ておりましたが、このれらはまだ多少の知恵が残っているようでしたな…完全に消すのも考え物ですな」
エバンがそうデルツに言うと、デルツは苦笑いを浮かべるしかなかった。
「お話はそれくらいでいいかな?デルツ前ギルドマスター」
その声は笛の音ともに聞こえた。
思えば変だった。この関所に至るまでにモンスターや獣に一体もあわなかったのだ。
そして、デルツは今頃気が付いた。
エバンがあれほど自分が強敵と感じた男と戦って傷や疲れを感じていないところに、また、この男が自分をまだこの国の側で待っていたということに。
「ッ!・・・勇者」
そこにはシンプルで少し先頭に向かなそうなカジュアルな服を着た男に、燕尾服を着こなす執事の男。
神を後ろで一つに結び、男の侍衣装をまとった女性。
「臨時政府の勇者と知っているのか。なかなかの情報網だな」
「感心している場合ではありませんよ、レギオン様」
「ねえ、もう初めていい?」
三者三様の反応にデルツは戸惑いを覚えるも、女武士の握っている紙に目がいった。
「ギルドマスター証!」
「そうね、分かっているじゃない。じゃあ行くわよ,元ギルドマスター。『我こそギルドマスターにふさわしい物。証の前で継承を行わん!』」
そういうとギルドが光りだし、あたりがだたっ広い荒野へと変わった




