№10 ギルド掌握 ~はじめの一歩~
※※※
「さて、行きますか」
そう言いて彼女は・・・ドアを吹き飛ばした。
「こんにちは~、こんなところで飲んだくれているゴミども」
彼女はギルドに入るなり開口一番そう言った。
その言葉に、中にいた多くの傭兵が青筋を作った。
彼女はそれらが発する殺気をものともせずにまっすぐ進み、依頼書の張ってある掲示板を一瞥しながら受付カウンターに座る。
いつの間にか受付内にいるギルド職員の姿は消えていた。
しかし、そんなことが気にならなほどギルド内にいた傭兵は殺気だっていた。
理由は簡単。
ぶち壊した入り口のドアから見えていたのは招集されこのギルド内で飲んだくれていた
傭兵集団のトップたちの仲間たちの傷だらけの姿だったからだ。
そして誰にやられたかも察しがついていた。
「おまえ、確認だがやったのはおめえか?」
「そうだよ?依頼もこなさないで市民を脅すごみを集めてみたんだ?どう、褒めていいんだよ?」
彼女は少女のような幼い笑みを浮かべる。その表情に罪悪感は一切なく正義執行をこなしてひと仕事を終えたヒーローのような表情だった。
「ぶっころす」
そう言ったのだ誰だろうか?
ギルドで飲んでいた彼らは一斉に彼女に襲いかかった。
「アカウントチェンジ」
彼女はそういうと共に襲い掛かってきた傭兵のトップは全員が吹き飛んだ。
「ふう、こういうのも楽じゃない」
そこに立っていたのは、新撰組のような格好をした中性的な顔立ちの青年?が立っていた。
「そこのみなさん。初めまして、真ギルド長のサラと申します」
青年はそう言って彼らに頭を下げる。
「はっ、そういうことか!」
「ふーん、どう思う妹よ?」
「ギルド長?では、証は?」
カウンターに座っていた女性二人組の片割れがそう言って彼に問いかける。
「これですね?2日前にギルド長の証の前で強制決闘を行いいただいてきました」
「がはっはっはは、いいではないか。それは紛れもなくギルド長の証!認めようではないか、あんなデブより面白そうではないか。よろしく頼むよ、勇者殿?」
「はい、Sランク冒険者。チーム百獣のリーダー、ゲンレイ」
すると彼女の前に一人の男が立ち、日本陸軍の敬礼を行った。
「サラ様、ご苦労様です。今日は師匠ご一緒に来られるのでは?」
「ミチカゲちゃん!はい、これ。トモ君が渡していいって言ったから」
そう言われて暗殺者の装束に身を纏った男は彼女から一枚のカードを受け取る。
「む?それはSランク昇格許可書!?」
「君がそれに上がるのを待って行ったと、トモ君言っていたよ?…ミチカゲちゃん?」
「・・・すこしうれしいです」
「・・・あのぼんくらが頑として発行しようとしなかったがこいつは元々Sランクの力はあったし、それに2週間前から―――まさか?」
「そうだよ、ミテイさん。Sランク傭兵 イチカルリーダーは見る目がちがうね」
その声はギルドの受付の奥から聞こえた。
コツ、コツと足音を鳴らしながら歩いてくる。
「師匠、お疲れ様です!」
ミチカゲが頭を下げる相手。その方向はギルドの奥とは見当違いに向いていた。
「アトルカ。Sランク傭兵 A リーダー。けど、不用心でいつも副官の妹をハラハラさせている」
そう言って、女性傭兵二人が座る席の隣に青年が座っていた。
それに全員が驚いた。
「貴様、何者だ?」
「カムリ。 Sランク傭兵 フレイヤ リーダー。・・・仲間に恵まれたハーレム野郎」
そう言った彼はいつのまにかカムリに背中を預けて寄りかかっていた。
彼はロングコート来ており、フードをかぶっていた。
「おっと、失礼」
彼はフードを取り、メガネをかける。
「8人の勇者が一人、トモと言います」
「・・・噂の賢者様か」
「・・・そのあだ名は初耳ですね?ほかの勇者にもついているのですか?」
「いいや、お前さんだけさ。内政を一人でまとめ上げてこの短期間で改善までして見せた東大陸の賢者を彷彿させる青年」
僕は情報収集の処理追い付か家内から噂levelを軽く見ていたツケが来たか。と、内心自分を叱咤する。
「これよりギルドと臨時政府ヤマトは協定を結び、ギルドを大きく立て直します。それで皆様に相談があってきていただきました。・・・ちなみにそちらに転がっている方々はこれより話す問題の解決方法の具体例とするために来ていただきました。きっと驚きますよ?2週間後には彼はギルドの犬となるのですから」
そういうと、サラが彼らを奥の部屋に運ぶ。Sランク傭兵達は自分と同等かそれ以上の化け物を前にし、これから聞かされる話の底の見えなさに息をのんだ。
こうして、傭兵ギルド―――掌握完了。
今夜更新して少しストックをためようと思います。
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