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百鬼絢爛(骨組み版)  作者: 赤良狐 詠
悪い奴ほど良く笑う

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後日談 黒木紗理奈の証言

「人攫いの子鬼の事件の詳細は見せていただけないのですか?」


 えっと、後から人攫いの子鬼については、お話しできます。それは私ではないので、すみません。


「いえ、大丈夫です。その後どうなったのですか?」


 えっと、瑠美ちゃんは何事もなかったように学校に来ました。寝てないからお肌が心配って笑いながら話していました。

 その時にもちろん私の話もしました。それから情報提供者と話をしたらしく、病院に入院していた患者全員がミイラの状態から突如謎の回復をしたっそうです。


「その一件については私にも責任があります。この場で謝罪することも厭わない覚悟です」


 そんなことしなくても大丈夫ですよ。それに岡村先生は事件から二日後には学校に来て、事情を説明してくれたんですけど、その時にお母さんとは奥さんと結婚してから仲が良くなかったそうですが、今回のことで同居することになったそうです。良く解んないけど良い話、なのかな?


「そうですか。まぁ、こちらの過失については後ほどお話します。猫又の、ココさんのその後は?」


 ココに似ていたから拾ってきたと嘘を吐いて、ココを家族にしました。ココは家族と一緒になれたことを喜んでいるようです。さと美がココに初めて会ったときは泣いてました。当然ですよね。

 それと名前はココではなく、ニコとなりました。ニコは私の部屋には来ないで、ずっとさと美と一緒にいます。ニコはこれからずっと私達家族を守ると言ってます。無理はしないで欲しいんですけどね。


「紗理奈さんのお爺さんについては?」


 お婆ちゃんにあれからお爺ちゃんの話題を話すことはしませんでした。瑠美ちゃんにも、先輩にも、美鬼ちゃんにも話していません。どう話して良いのか解らなかったんです。むしろ怖くて……何も話せなかったんです。ですけど、私はこの後知ることになるんです。あの、事件で……。


「あの事件とは?」


 この次の事件で、お話しできます。


「では鏡を見つめてください」


 はい。


 ――紗理奈が鏡を見つめていると、鏡の表面が水面のように揺れ始め、水のように、激流のように溢れ出し部屋の中を全て包み込んだ。

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