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ひめてん〜姫と天使と悪魔と猫〜  作者: こーちゃ
終章 いつも楽しく面白く
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第49話 今川焼き派? 大判焼き派?

 その夜、BL隊プラス寝返りナンバーズに、セラより作戦が告げられる。


「みなさん本日はぁ、お足元の悪い中お集まりいただきましてぇ……」

「雨降ってないから」


「ぶう〜。では、洗い物溜まりましてぇ」

「改めましてでしょ⁉︎ セラお姉ちゃんふざけないで!」

「だってぇ〜、最近ボケ役をすっかりチルちゃんに取られちゃってるから頑張らないとと思ってぇ」

「いや、変なとこで対抗意識燃やさないで!」


「仕方ないから真面目に行きますぅ」

「頼むよ⁉︎」


「クイーンさんの話によりますとぉ、パラス軍がこのシェーレに到着するのは明朝ぐらいになるらしいですぅ。そこでぇ、こちらをふたつのチームに分けようと思いますぅ。ひとつは猫さんを中心としたシェーレ城防衛部隊、もうひとつはユウちゃんを中心としたベールさん救出部隊ですぅ。救出部隊はぁ、侵攻して来るパラス軍をかわしてパラスに侵入してぇ、ベールさんを治癒して助け出した後ぉ、シェーレに戻って来て背後からパラス軍をどら焼きにしちゃいますぅ」


「もしかしてサンドイッチって意味かね?」

「そうですぅ」

「チルはたい焼きがいいの〜」

「それなら今川焼きも捨て難いですよぉ?」

「地方によっては大判焼きとも言うニャ」

「いや何の話だよ⁉︎」


 だが、セラの作戦内容にパティが待ったをかける。


「ちょっと待って! ベールさんを助けるって言ったってパラス本国に乗り込む訳でしょ⁉︎ そんな所に使い捨ての魔装具しか持ってなくて魔力の制御が出来なくてろくに自分の身も守れないユーキが行くのは危険だわ!」

「パティ言い過ぎっ‼︎」


「大丈夫ですよぉ。パラス軍の殆どはこのシェーレに侵攻して来てるっていう話ですからぁ、むしろパラスは今、手薄になってる筈ですぅ。ここに居るよりは安全ですよぉ」

「ぐぬぬぬ……まあいいわ! ユーキはあたしが絶対守り通してみせるから!」


「あ、パティちゃんは居残りですよぉ?」

「何ですってええ⁉︎」


 セラのこめかみをグリグリするパティ。


「何であたしが居残りなのよおお」

「痛いですぅ! 体罰反対ですぅ!」

「ま、まあ待ちたまえパティ君。一応セラ君の話を最後まで聞こうじゃないか」


 アイバーンの制止により、落ち着きを取り戻したパティ。


「ふうぅ、決戦前に死ぬかと思いましたぁ」

「ほら! 何であたしが居残りなのか、ちゃんと納得のいく理由を聞かせなさいよ!」


「では説明してあげましょぉ。パティちゃんが居残りの理由はぁ、その邪悪な魔力の為ですぅ」

「ふ〜ん。ケンカ売ってんなら買うわよ⁉︎」


 ポキポキと指を鳴らすパティ。


「ち、違いますよぉ、事実ですよぉ。パティちゃんは血の繋がりで言えばぁ、一応カオスの姪っ子になる訳でしょぉ?」

「あたしは認めてないわよ!」


「パティちゃんが認めようが認めまいがぁ、パティちゃんの中に魔族の血が混ざってる事は事実なんですぅ」

「ぐっ!」


「言ってみれば身内になるパティちゃんの魔力はぁ、カオスに気付かれやすいということですぅ。救出部隊はパラス軍の侵攻と逆走する形で進みますからぁ、その時にカオスにパティちゃんの魔力を感付かれたらぁ、全て台無しになりますぅ」

「ぬぬぬぬぬぬ……」


「同じ理由でフィーちゃんも居残りですぅ」

「兄と顔を合わせるのは不愉快ですが、仕方ありませんね」


「猫さんも魔力が強大過ぎるのでぇ、気付かれないように居残りですぅ」

「フフン! 溢れ出る魔力が抑えきれなくて困ったものニャ」

「神様なんだったら、自分の魔力ぐらい制御しなさいよ、情けない!」

「パティ! 師匠に向かって情けないとは何事ニャ⁉︎」

「違うわよ。弁当にサケが入ってないって言ったのよ」

「それは一大事ニャ⁉︎」


「あの、パティ……それ何気に僕にも刺さるんだけど……」


「私は勿論、ベールさんを治癒する為にユウちゃんに同行しますぅ。当然娘であるパルちゃんとチルちゃんにも行ってもらいますぅ」

「倒立前転なの〜」

「当然なのよ!」


「あとぉ、ネムちゃんとロロちゃんに私達の護衛をお願いしますぅ」

「任せて」

「SPロロなのです」


「アイちゃんは守りの要としてぇ、防衛部隊に回ってくださいねぇ」

「ふむ……了解した」


「ラケルはお互いの状況を知る為にこちらに置いて行きますね。オートで戦わせてもそれなりに戦力にはなるでしょうから」

「悪党退治は可愛くて強い、正義の使者、ラケルちゃんにお任せ!」

「あれってベールさんがアフレコしてるんですよね?」

「召喚士の人ってみんな声優になれそうだね」


「えっとぉ、あとまだ名前を呼ばれてないその他大勢の方はぁ、みんな防衛組に回ってくださいねぇ」

「紹介が雑っ‼︎」

「扱いが酷いですよ〜、セラさん」


「男だらけのファンタジー物なんて需要無いんですよぉ」

「ここに美しい女性が混ざってますわっ!」


「救出組は今夜中に出発したいのでぇ、今の内に準備しておいてくださいねぇ」

「いっぱい食べ物持って行くの〜」

「まず1番は魔石なのよ!」


「夜中に出発って馬車で行くんですか?」

「いいえ、私がここに来る時に乗って来た召喚獣を使います。あれなら暗闇の中で地上から見ても普通の魔獣にしか見えないし、何よりスピードが違います」


「では改めて整理しようか。ベール殿救出部隊はユーキ君、セラ君、ネム君、ロロ君、パル君にチル君、そしてリコッタ殿の7名だね」


「シェーレ城防衛部隊はぁ、猫さん、フィーちゃん、パティちゃん、アイちゃん、ラケルちゃん、そしてその他大勢ですねぇ」

「その他大勢はやめろっ‼︎」

「そうやってかぶせてくるセラお姉様も素敵ですわ!」






何やらまた自分の首を絞めてる気もしますが、何度でも言いますがこの物語はあくまでコミカルファンタジーなので、過度な期待はしないでください。

じゃないと、マジメにやると

死人が大勢出る事になりますのでw

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