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ひめてん〜姫と天使と悪魔と猫〜  作者: こーちゃ
第一章 アイバーンとワイバーン
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第7話 ユーキの胸はかなり控え目

 思わぬ者達との再会ではあったが、今はそれどころではないパティ。


「ユーキじゃなかった……」

「ん? ユーキ?」

「く……ならもう一度!」


 再び魔力探知を始めるパティ。


 取り乱した様子のパティを見て。


「どうしたパティ君⁉︎ 誰かを探しているのかね?」

「ええ‼︎」


 集中を乱され、少し苛立った様に答える。


「先程ユーキと言ったか?」

「そうよ‼︎」


「ピンク色の髪をした少女の?」

「ええそうよ‼︎ ピンク色の髪でとても可愛くてあたしよりちょっと背が低くて肌は白くてスベスベで胸はかなり控えめだけどとても柔らかくて凄く良い匂いのする……」


 ハッと我に返り、アイバーンの両肩を掴み。


「あなた‼︎ ユーキを知ってるの⁉︎」

「あ、ああ! 今聞いた限りでは間違い無いと思う……まあ、肌の感触や胸の柔らかさまでは知らないが」


 一息溜めて。


「な、何でもっと早く言わないのよー‼︎」

「い、いや、何も聞かれなかったからね」


「いつ? どこで会ったの?」

「つい先程だ! 何やら悪漢共に追われていたので助けたのだが……どうやら帰っていないようだね」

「ユーキ……まさかそいつらに何かされて……?」


 アイバーンの肩を掴んでいた手を離しうなだれるパティ。


「すまない……私が責任を持って送り届けるべきだった……」


 首を横に振るパティ。


「いいえ、あなたは何も悪くないわ……別行動を取ってしまったあたしの責任よ……街中だと思って油断してた……ちゃんと付いていてあげるべきだった‼︎ もしユーキに何かあったら、あたし‼︎」


 かなり動揺しているパティ。


「落ち着きたまえ‼︎ パティ君‼︎」


 パティの両肩を揺するアイバーン。

 ハッとなるパティ。


「冷静になって考えるんだ! 何かユーキ君が狙われる理由に心当たりは無いかね?」

「あ、えと……あたしもユーキとは昨日会ったばかりだから、まだよく彼女の事は分からないのよ」


「そうなのか……」

「あ……でも可能性としては魔装具! ユーキの魔装具は素材、魔石共に最高ランクだから、それを狙われたのかも……」

「ふむ……充分ありえる話だね。最高ランクともなると、もし売れば一生遊んで暮らせる程の金になる……だがそれならまだユーキ君は無事だと思われるな」


「……はっ! そうか‼︎」


 何かを思い出した様にパティの表情に明るさが戻る。


「どういう事ですか? アイバーン様?」


 メルクが話に割って入る。


「ああ、魔装具というのは使用者と契約する事によって初めて使える様になる、というのは知っているね?」

「はい! 初めに契約した者以外は使えないと」


「そう! だからいくら他のものが魔装具を奪った所で、具現化させる事すら出来ない。無論契約者を殺してしまっても同じ事だ! 勿論お互いが同意の上なら、所有権を譲渡する事は可能だが」



「だがそれ以外に1つだけ方法がある」

「方法?」


「魔装具を強制的に発動させて、使用者との契約を断ち切る魔法だ」

「……⁉︎ そんな事が出来るんですか?」

「ああ、だが反魂の術などと同じく、邪法として忌み嫌われている」


「そうか……強制的に発動させる為には、契約者が生きている必要があるから……」

「そう、おそらくはまだ生かされているだろう」



「でも……だとしたらユーキはどこに?」

「その儀式を行うにはかなりの魔力が必要になる……この辺りに地脈の集中している様な場所は無いかね?」

「地脈の集中する場所……ハッ! 確かこの近くにかつて魔石の採掘場だった場所があったはず‼︎」

「うむ、そこにユーキ君が居る可能性は高いね」



「待ってなさいユーキ‼︎ 直ぐに助け出してあげるわ‼︎ 」


 怒りに燃えるパティであった。



「そしてその後はお礼として、ユーキとあんな事やこんな事を! あ、ダメよユーキ‼︎ そ、そこはダメ‼︎ あ、ああん‼︎」



 妄想に萌えるパティであった。





今まではほとんどユーキ目線だったので、まさか丸々ユーキが出てこない回になるとは・・・・・

この先キャラが増えてくると、またユーキが出て来ない回も増えるということに・・・・・

別にこだわってた訳ではないんですが、サブタイトルの付け方を考えねば・・・・・

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