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ひめてん〜姫と天使と悪魔と猫〜  作者: こーちゃ
第一章 アイバーンとワイバーン
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第6話 そんな所で寝てたら、風邪ひきますよ?

 アジトに戻って来た男達。


「何ー‼︎ それで尻尾巻いて逃げて来たってのかー?」

「でもよー兄貴ー、相手は王国騎士なんだぜー⁉︎ 俺たちじゃとても勝てねぇよー」

「ぐぐっ、くそー! お宝を目の前にしておきながら」



 その頃、パティとの待ち合わせ場所を目指していたユーキは、歩く事さえ辛い状態だった。


(あれ? 何でだ? 体がめっちゃ重いぞ……あ、ダメだ……ちょっと休んで行こう)


 近くにあったベンチまで何とかたどり着き、腰を下ろすユーキ。

 辺りはすでに薄暗くなってきて、人影もまばらだ。


(あ、もしかして魔力切れ……か? いや、でも今日は風魔法1つしか使ってないのに? )


 薄れゆく意識の中で考えを巡らせる。


(一晩寝ただけでは殆ど魔力が回復してないって事か……? いや、どんだけ容量少ないんだよ……あ、ヤバい……こんなとこで気絶したら…………もしさっきの連中が……来た……ら……)


 意識が遠のき、ベンチに倒れこむユーキ。



「お、おい! 居たぞ‼︎」


 先程の仲間達がユーキを見つける。


「え? 寝てる……のか?」



 再びアジトでは。


「何とかしてあのピンクのガキだけさらえねえもんか?」

「でもよー兄貴ー、もしさらえたとしても魔装具に触ったらさー」

「任せろ! それはすでに考えてある! あとはあのガキさえさらってくれば……」




「兄貴ー‼︎ さっきのガキさらってきやしたー‼︎」

「何ーーーー‼︎‼︎」

「お、おめえら、いったいどうやって⁉︎」

「いやー、それが何故かベンチで寝てたのを偶然見つけやして」

「な、なんてラッキーな……よ、よし! 起きる前にとりあえず縛っとけ! おめえら‼︎ 出発するぞ‼︎」




 その頃、待ち合わせ場所に来ているパティ。


「遅い……1時間も過ぎてる……道に迷った? 楽しすぎて時間を忘れてる? ……ハッ‼︎ まさか何かあったんじゃ⁉︎」


 落ち着かないパティ。


「んーーーーーーー」



「やっぱり気になる‼︎」


 魔装具を具現化させ、杖を縦に構え。


「ウェイブソナー!」


 そう言って杖を地面にトン、と立てると杖を中心に円形の魔力の波が周りに広がって行く。


 目をつぶり、街中にある魔力を探って行く。


「これは違う……これでも無い……」


 間隔を開けて、何度も杖をつくパティ。


「ユーキの魔装具は最上位の白魔石(はくませき)を付けてる……その魔力を探せれば……」


 この魔法はあくまで魔力の強さや位置を探るだけで、人物の判別までは出来ないようだ。


「居た‼︎ 強い魔力‼︎ 近い‼︎」


 魔力を探知した場所に走って行くパティ。

 だがそこに居たのはユーキではなかった。


「え? アイ君にメル君?」

「やあ、パティ君! 久しぶりだね!」

「あ、お久しぶりです、パティさん」


 そこに居たのはアイバーンとメルクだった。




 めんどくさいのに出会ってしまったーー

 心の中でそう思うパティであった。



少しネタバレをすると、パティの属性は風なんですが別に風魔法しか使えない訳ではなく、結構何でも器用にこなします。

そんなパティさんの万能ぶりをもっと見せて行けたらいいなーと思います。

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