表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
落ちこぼれ精霊使いの英雄譚  作者: 朧月
第1章勇者の目覚め
11/30

妹の誕生

よろしくお願い申し上げます。

ちゅんちゅん


「もう朝か」


小鳥のさえずりで目を覚ますレイ。


ペルは?


周りを見回してペルを探す。


ペルはまだ剣の状態で机の上にいた。


ホッと胸を撫で下ろすレイ。


とりあえず朝ごはんを食べに行こう。


「ペルー、僕ご飯食べにいちゃうよー」


剣をゆすりながらペルに呼びかけるレイ。



その瞬間剣が発光し目の前にペルが現れた


「いつ見てもビックリするね」


「そうですか? そんな事より私も朝ごはんを食べに行きます」


2人で食堂に向かうペル達。


食堂にはいる2人。


「あれ?ほとんど人がいないんだね」


「客が居なくて悪かったね」


レイの独り言に反応する30代ぐらいの女性。


「すいません、とっても料理がおいしかったのでもっと混んでいるかと思ったのです。申し遅れました私はこの宿に泊まっているレイというものです」


「妹のペルです」


「これはこれはどうも。私はこの宿のおかみのナナです。それにしても嬉しいことを言ってくれますね」


お辞儀をしながら自己紹介するナナ。


「この宿には元々酒場は無かったんです。でも食事がおいしいから酒場もやって欲しいという要望に応える形で酒場も開いたんです。そうしたら夜の酒場は混むんだけど、逆に泊まる客はほとんどいなくなってしまったんですよ」


「なるほど、道理で朝は空いている訳です。とりあえず朝ごはんお願いします」


空いている席に座る2人。


「かしこまりました。只今お持ちします」


颯爽と厨房に戻っていくナナ


「それにしても何でさっきはあんな嘘をついたんだい?」


ペルに尋ねるレイ。


「昨日剣になっている時に考えたんです。私が精霊だとバレルと色々と面倒くさい事になると。だからこれからはマスターの妹として振る舞おうと」


「なるほどね……」


少し難しそうな顔をするレイ。


「ダメ、でしょうか?……」


上目遣いでレイを見てくるペル。


「い、いやそういう事じゃないよ。でもそれなら振る舞うじゃなくて本当に僕の妹になってよ。正式な戸籍とかは関係なしに、ねっ!」


と言うレイ。


「良いのですか?私は人族ですらないのですよ?それでも良いのですか?」


「うん、そんなの関係ないよ。これからもよろしくね」


急に泣き出すペル。


「どうしたのペル?」


「いえ、ちょっと感動してしまって。こちらこそよろしくお願いします」


お辞儀をするペル


今ここに一つの兄弟が誕生したのだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ