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終始回目《リスタートと【告白】》

さて、物語もクライマックス。最後まで付き合って頂けたら幸いです。

《【使い神】》



 その後、ロキは天国に連行されたが、本人は記憶を引き継いでるわけでは、無かった様だ。むしろ今回は利用されたのだろう。どうやら黒幕は、集めた【神力】で最高神を倒す兵器を作りたかったらしい。そして下剋上を狙っていたそうだ。そんなにしたいなら自分の力で何とかしろと、思ってしまった。まあ、心の底にしまって置くとしよう。触らぬ神に祟り無しっと。


 今回は上の腐った連中の独断でやった事だと、ホーライ様が、仕事が増えると言って愚痴を漏らしながら、教えてくれた。そして何故、あんな【願いボーナス】という物が生まれたかというと、黒幕側がいい加減、クロノス様を邪魔だと思い、ユキさんを、犠牲にするために、作ったものらしい。よくよく腐った連中だ。そしてそいつらを、いぶり出すために、クロノス様も独断で転生をしたらしい。なんだか本末転倒の気もするが、クロノス様風に言うなら、気にしない事にした。そして事の顛末は話すと、幸香という少女はロキ、いや、辰一の親友として、天国に一時的に動向された。


 そして私は今、最高名誉ある仕事を頂いた。それをこなしている。永遠に変わらない、終われない地獄の日々を、送っているクロノス様、いや、時島拓斗を迎えに行く仕事だ。

 今、時空を移動し、クロノス様のいる空間に飛んでいるところだ。横でユキさんが泣きそうなっている。


 そんな姿を見ていると、人間も悪くないな、なんて思ってしまう。


 そしてクロノス様のいる空間に、たどり着いた。


「どうぞ。ユキさん行って下さい」


「ありがとうございます。【使い神】さん。私に拓斗を、思い出させてくれて、ありがとう」


 クロノス様から、呼ばれた名前が気に入ってしまい、私は、ユキさんに【使い神】と名乗っていた。


「いえいえ。私はやるべき事をしただけです。お礼を言うなら私の【スーパー仮上司】に言ってください。名をホーライといいます」


「ありがとうございました。ところであなた、名前は?」


「ああ。私に名前はありません。あるのは存在だけです。しかし、今回はこちらの失態も大きかったので、生前の名前で良ければ、名乗りましょう」


「お願いします」


「私はワタギといいます。では、クロノ……じゃない拓斗様が待っておられます。行って下さい」


「はい。ありがとうございます」


 銀髪の少女は、そうお礼を言って、走り去って行った。



■□■



《由紀》


 私は走り続けた。足が千切れるくらいに、途中で幾度となく、こけた。


 でも、それでも走り続けた。そこに私のあの懐かしい人の、答えがあるから!


 すると、前に白と黒の色をした髪の少年が、生気も無く、歩いていた。


 目も、顔も、髪も少し、変わってしまっていたけれど、私には分かった。


 あれだ。あいつが、私の拓斗だ!


「たぁぁぁぁくぅぅぅぅとぉぉぉぉぉぉ!!」


 私は涙を流しながら、気分的に、マッハを超えるスピードで、突撃して行った。あの懐かしい声のする元へ。



■□■



《拓斗》



 さて、今日も意味のない世界で生きますか。なんて思っていると、俺に奇跡が起きた。


 ユキが、ユキが、ユキが、膝をすりむきながら、涙を流しながら、大声で俺の名前を呼んで、全速力で走ってきていた。


 こんな事は、俺の高校生活に無かった。どういう事だ? どういう事だ? どういう事だ? どういう事だ? どういう事だ? どういう事だ? いくら考えても解に、たどり着かない。


 そんな行き着かない解を、探していると。ユキに抱き着かれる。


 結構な速度で走っていたが、小さく華奢な体のおかげで軽い衝撃で済む。


「こんなになってまで、ごめん。気づかなくて、思い出さ無くて」


「お前? ユキか?」


「そう。ユキ。拓斗のユキだよ」


 その言葉を聞き、ドキッとする。


「ユキも、擦り剝けだらけじゃないか? 大丈夫か?」


「うん。大丈夫」


 ユキは俺をギュッと抱きしめて離さない。結構な力で締め付けてくる。


「あのユキ?」


「なに?」


「痛いんだけど」


「我慢して、それと拓斗、私……」


 ユキが顔を上げ、涙で潤んでいる瞳が俺を見る。そして何を言われるか。予測して止める。


「待て、それは俺に言わせろ」


「いやだ」


「な、なんで」


「だって……言われたら恥ずかしい」


「そんなのこっちだって」


 ユキがモジモジとした態度を取る。可愛い! 可愛すぎる! 俺を、萌え死にさせる気かよ! なんていつの間にか平和な事が、思えるようになっていた。


 俺の荒んだ心をユキが溶かしていく。


 気づけば二人とも、真っ赤になっていた。


「なら一緒に言う」


「あ、ああ。それなら」


 俺はその案を了承し、目を合わせる。


「俺は……」


「私は……」


「ユキの事が……」


「拓斗の事が……」


「「好きです」」


 俺たちは、二人揃って顔を真っ赤にしながら、告白した。

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