表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

第2話 能ある鷹は爪を隠す!?


大変お待たせいたしましたm(_ _)m


今回は説明の回となっております。





お兄様、お姉様と別れたら、さあ、お勉強の時間ですわ。そうそう。まずこの世界と国の基本情報をお教えしなくてはいけませんわね。



アルフォンス王国

・人口5000万人

・クレソナー大陸一の国力をもつ大国

・王政

・主要産業は工業(魔導具作成など)

・北は山脈 南は海洋 東から西にわたって広がる広大な平野をもつ



まぁ、こんなところかしら。

技術レベルはそれほど高くはないのですけれど、魔法がありますから、衛生面は何ら問題ございませんの。

山地では林業を、平野では農業や工業を、海では漁業を行っておりますから、人間が生きるために必要な衣食住は、基本的に他国に依存せずにやっていけますのよ。でも、もちろん、貿易は行っておりますわよ。大陸一の大国といえども、他国に学ぶことは大いにあるということを、国王陛下はじめ、我が国の国政の中枢を担う方々はよくご存知なのですわ。



あとは、教育関係ですわね。

我が国には、王立学院はございますけれど、入学資格があるのは貴族の子息のみなんですの。貴族の令嬢は、家庭教師につくのが一般的ですわ。貴族の子息は、12歳までは自宅で家庭教師につき、学院には、13〜15歳まで通うことが一般的ですわね。少し高度な教養や、将来的に必要な専門知識や武術、魔術などを実践で使えるレベルまでもっていくことが、王立学院の基本的な教育方針ですわ。15歳で学院を卒業すると、王宮に文官として就職したり、騎士団や魔術師団に就職したりするのが一般的ですけれど、中には、学院に残って研究者としての道に進む方もいらっしゃいますわよ。

え? なぜ貴族の、それも子息のみなのか、ですって?

我が国には、貴族以外の国民が通う高等教育施設が、きちんと用意されておりますの。そちらは、入学資格は特に必要はありませんから、男女問わず入学が可能なんですのよ。ただ、教育費は国庫から出されますから、入学後の授業や試験は大変で、ついていくことができなくなると容赦無くふり落とされるんだとか。よって、卒業するのは入学者の2割程と聞いたときには、


「だから、王立学院以外の出身者が、職場で幼い頃から家庭教師について教育を施されてきた、王立学院出身の貴族たちと互角かそれ以上の働きをしているのか。」


と納得したものですわ。



あら、話がズレましたわね。


えぇっと、他に何かあるかしら?


うぅ〜ん、こんなものですわね。

あとは、見つかったらおいおいお話しいたしますわ。



あら、そうこうしているうちに、勉強部屋に着いてしまいましたわ。

今日は世界史と数学の講義です。一応、貴族の令嬢とはいえ、基礎教養として語学と数学、基本的な魔術、あとは歴史系はすべて学びますの。科学史や魔法史、そして世界史ですわね。


ただ、やはりそこは家庭教師で、試験などはありませんから、特に数学や科学史、魔法史なんかは、一応浚うだけ、というご令嬢もめずらしくないんですの。流石に語学と魔術、世界史はそれなりに学ぶ方が多いですが。


だって、今後に響きますもの。例えば、結婚相手が他国の方だったら、語学ができなければ意思疎通が図れませんし、世界史は女性同士のお茶会でも話題になるものですから、知らなければ恥をかくのは目に見えております。それに、パーティーなどで男性の方とお話しするにしても、地位の高い方は女性に知的であることも求めていらっしゃるから、せめて教養的な内容だけでも対等に話せるというのは、とってもポイントが高いんですのよ。


そうそう、女性同士のお茶会って、案外重要なんですのよ?参加するのは未婚の令嬢ばかりではありませんし、ひょんなところでご縁というものは繋がっているものなのですわ。



またまた話が逸れましたわね。

あとは、えぇっと、魔術に関しては、学ぶのは当然ですのよ。魔力は、大きさには個人差があるものの、王族から一般庶民まで、生まれながらにして必ず備わっているものですし、基本的な魔術くらいは知っておかないと、日常生活に支障がでてしまいますもの。それから、あと、数学に関して一つだけ。この世界、数学は結構進んでいるんですの。まあ、教養として習うのは、前世でいうところの、中学3年生くらいまでの内容ですけれど。一度、お兄様のお部屋の学院時代の教科書を見ておどろきましたわ!ベクトルや、数列が載っていたんですの。あまりの懐かしさに、胸がじーんとしてしまったのはご愛嬌ですわ。私、前世では、超優等生でしたもの。ベクトルや数列はお友達ですわ♡


でも、残念ながら私の前世の記憶は、あんまり使えないんですの。なぜか、ですって?だって、周りに天才とか言われて騒がれるのは本意じゃないんですもの。 “聡明なお嬢様ですね” って言われるくらいがちょうどいいでしょう?人生楽しむためには、隠しておいた方がいいこともたくさんあるんですのよ。あ〜、でも、高等数学やりたい!!ですわ!!ベクトルとか数列とか二次曲線とかっ!!前世の私は、それこそ、人間関係の構築以外、人並みの倍以上できたんですけれど、もっとも好きで得意だったのが数学だったんですの。難しい問題が解けると、心が洗われる感じがするというか。



えっ!?キモいですって!?

失礼なっ!

蓼食う虫も好き好きですわっ‼



なんか、自分を貶している気になってしまうのは私だけかしら。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ