第七話 「ティレアと吸血鬼の友達」
「あ、あの……?」
「動くなぁ! 一歩でも動いたら魔法弾を叩き込む」
ジェジェ先生が机の向こうから手のひらをこちらに突きつけている。その指先には、ちりちりと魔力の光が集まっていた。目は興奮して異常な光を帯びている。
これはやばい。マジで俺を撃つ気だ。
「お、落ち着いてください。冷静に考えましょう。私とティムは一介の料理人の娘、庶民に過ぎないんですよ。なんで魔族と繋がる必要があるんですか?」
「それがもともとおかしかったのだ。たかが料理人の娘如きが貴族の子弟を凌駕する才能を持っているはずがない。恐らくあの小娘の才能は魔族に魅入られたせいだ。貴族が庶民に負けるわけないのだからな」
はっ! ようやく本音が出たか。
つまりこいつは根っこに門閥主義の庶民への侮蔑があったんだ。だからティムの才能に対し、もともと疑念があった。庶民が学年の首席になれるわけがないってね。
典型的な中世貴族の考え方だ。貴族の血脈の尊さを絶対とし、それを脅かすものは魔女裁判にかける。
「聞いていて呆れますね。それが教師の考えですか? 庶民が貴族に敵わないなんて誰が決めたんです? ティムの実力は魔族のおかげ? ふざけんな! ティムの実力はティム自身が努力で身につけたものだ」
「ふっ、お前はまるでわかっていない。魔法の実力は、血脈で大方決まるのだ。庶民の中でもそこそこ才能があるやつはいる。だが、たかがしれている」
「そんなの決めつけだ。お前の差別主義にティムを巻き込むな。だいたいあなたはもともとティムを買っていたんでしょうが!」
「そうとも。庶民とはいえ例外があるのやもしれん。そう思えばこそ、私は国家のため、王家のためと私情を捨て庶民如きを宮廷魔導師に後押ししようとしたのだ。それをあの小娘は感謝するどころか……この私を、貴族であるこの私をだぞ、虫けらでも見るような目をしやがった。断じて許せるものか!」
国粋差別主義者が椅子を蹴って立ち上がり、唾を飛ばして激高する。
あぁ、なんて醜い。その差別的考えがどれだけ愚かで、どちらが国家に仇をなしているかわかっているのか?
ティムはこの馬鹿な教師の本性を、最初から見抜いていたのだ。
「あなたがそんな調子だからティムに馬鹿にされるのよ」
「ふん、よくよく考えればあの小娘どこか人間離れしていたところがあった。きっと魔族の下僕になったのだろう」
「はぁ~もうあなた無茶苦茶な理論を述べてるって自覚ある? あなたが馬鹿にされたのは、あなた自身の行いのせいよ。それをよくもまぁ、貴族が庶民に負けたくないからってそんなでっちあげが作れるものね」
「うるさい! 魔族に媚びを売った売国奴どもめ。いいか貴様ら姉妹はしばり首だ。王家に仇なす輩は全て殺してやるからな」
「……く、狂っている」
出過ぎた釘は打たれる。
庶民出身のティムが貴族より才能がある。これがこの国粋差別主義者のかんにさわっていたのだろう。ティムへの嫉妬に狂った男だ。
だが、こんな奴でも魔法学園の教師である。警備にあることないこと言われたら、俺もティムもなす術がない。
どうする?
打開策を考えつく前に、背後の扉が無情にも開かれた。
重い足音とともに、警備が数人どかどかと押し寄せてくる。見るからに屈強でマッチョな男達だ。
狭い室内が、たちまち厚い壁に囲まれたように息苦しくなった。
逃げ道はない。男達の影が、逃げ場を塞ぐように立ちはだかる。
くっ、万事休すか……。
「よく来てくれた。こいつは魔族に通じる国賊だ。すぐに逮捕してくれ! こいつの妹も同様だ。頼んだぞ」
「……」
「どうした? 早く逮捕せんか。国に仇なす売国奴だぞ!」
すぐにでも拘束されると思っていたのだが、警備はなぜか俺を逮捕しない。それどころかじっと佇んでいるだけである。
ん!? さらに誰か入ってきたぞ。
重い足音の中に、ひとつだけ軽い靴音が混じっている。つかつかと悠然と入ってくる少女――ってエディム!?
どういうこと?
屈強な警備の男達が、まるで示し合わせたように両脇へと退いた。
空いた道の中央を、エディムが背筋を伸ばし、さっそうと進んでくる。あの強面の連中が、誰一人として彼女を止めようとしない。
「む!? 君はエディムじゃないか? 今までどこに行っていた? 勝手に学園をさぼるとはけしからぬ」
「え!? エディム学園に行ってなかったの?」
「申し訳ございません。今までやるべき仕事がありまして学園に手が回っておりませんでした」
エディムが俺の目を見て申し訳なさそうに頭を下げる。
国粋差別主義者は納得のいかない顔で眉をひそめている。
「そのやるべき仕事とはなんだ? 事と次第によっては停学、いや退学も考慮しなければならんぞ」
「やるべき仕事ってな~に? 学園をさぼっちゃダメだよ。ティムと一緒にいてあげて」
「た、大変申し訳ございません。軍議で決まったことで、どうしても、どうしても時間が足らず、学園に通っている暇がありませんでした」
エディムが俺に向かって、さらに深く頭を下げる。国粋差別主義者は「軍議」という言葉に何か引っかかった様子だ。
「軍議? エディムもしかして秘密裏に王家に呼び出されていたのか? それなら仕方がない。何事も王家を最優先しなければならないからな。事情はわかったから、すぐに授業に戻りたまえ」
「軍議? いくらなんでも邪神会議じゃないよね。まぁ、用があったなら仕方がないよね。うんうん、終わったのならティムの傍に戻ってね」
「はっ、喜んで戻ります」
エディムが恍惚とした表情で答える……ってどっちの質問に答えてくれたのだ?
なんか国粋差別主義者と質問がかぶっちゃったけど……。
まぁいいや。それよりこの現状をどうするかだ。このままだと濡れ衣で投獄されてしまう。
弁護士もいないこんな世界では、庶民の言うことなど黙殺されるのが常である。素直に従ったらおしまいだ。
仕方がない。この場を逃走するか? でも、この屈強な男達から逃げられるとはとても思えない。
う~ん、じゃあエディムに協力してもらうか?
なんで警備の人と一緒に入ってきたか知らないけど、エディムの力を借りたら助かるだろう。
ただ、協力すればエディムの正体がばれる可能性がある。でも、俺だけでなくティムにも危険が迫っているんだ。背に腹は代えられない。
俺はエディムの肩を指先でつつき、そっと顔を寄せる。
「あ~エディム、実はね、目下現在進行形で大変な事態に直面しているんだ」
「大変な事態ですか?」
「この国粋差別主義者が、私とティムが魔族の手先だから投獄するって言い出しやがったの。とんでもない大馬鹿でしょ?」
「ふん、何が大馬鹿だ。お前達姉妹はこれでおしまいだ!」
「なんてムカつく奴! エディム、こんな事情だからなんとかして欲しいのよ」
「エディム、売国奴の戯言に耳を貸さなくていい。さぁ、君は授業に戻り給え」
エディムは俺と国粋差別主義者の話を聞き、こくりと頷きを返す。
「エディム何をしている? さっさと教室に戻りなさい! ん!? そういえば、なぜ警備と一緒に……」
「ティレア様、事情はわかりました。次は学園を掌握します」
「ん!? 掌握って……」
「やれ、ダルフ!」
「はっ」
エディムが号令すると、ダルフと呼ばれた青年が国粋差別主義者に襲いかかった。
突然の急襲に、国粋差別主義者は茫然としている。抵抗どころか、身じろぎ一つできぬまま、首筋を大きく仰け反らされた。
ダルフの口が、獣のように開く。ぎらりと光る牙が、国粋差別主義者の首筋に深々と突き立てられた。
俺は思わず息を呑んだ。
ジュルジュル、と水を啜るような音が室内に響く。
……血を吸われている。
そして……。
哀れ、国粋差別主義者は瞬く間に血を吸われ、ばたりと床に倒れてしまった。
ほんの十数秒ばかりの出来事である。
俺が立ち尽くしたまま見守る数分後、ムクリと起き上がった国粋差別主義者はダルフに片膝をつき、臣下の礼を取っていた。
まるで別人だ。ダルフを神の如き目で見ている国粋差別主義者。口元には吸血鬼特有の牙が生えていた。
あれほど血脈だの貴族だのと喚いていた男が、今や魔族にひれ伏している。
皮肉なものだ。って違う! 違わないけど今はそんなことより確認だ。
「エ、エディムさん、一つ質問があるのですが……」
「なんでしょうティレア様?」
「そこに立っているマッチョの青年達ってもしかして吸血鬼なのかなかな?」
「はい、私の眷属のダルフにミリオです」
「……そう」
「ティレア様……?」
エディムは首を少し傾けて不思議そうに俺を見ている。
先ほどの喧騒が嘘のように、その場に静寂が訪れていた。
見つめ合う俺とエディム。
当のエディムは、何も間違ったことなどしていないという顔で、きょとんと俺を見返している。
そして……。
……
…………
………………
「あ、あ、あ、あなた、な、な、な、何やってんのよ! 吸血しているなんて……そ、それじゃあ、本当に化物じゃないの!」
慌てふためき、エディムを非難する。
おいおいおいどういうことだってばよ? エディムは人間の心を取り戻したんじゃないの? どうして吸血して人を襲ってんのよ!
「無礼者! エディム様になんたる口の利き方だぁ!」
エディムの眷属が俺の言動に怒りを覚えたようだ。
怒りの形相で拳を振り上げ、俺に振り下ろそうとしてきた。
ひ、ひょえ~。
ま、まじですか!
そうだよ。主様を非難したら眷属さんは怒りますよね。
「あ、あの、ち、ちょっとま――」
「貴様ぁ! ティレア様に何をする!」
エディムが凄まじい勢いで眷属達を殴りつける。
「ぐはっ!」
「この出来損ない。貴様らは私に恥をかかせる気かぁ!」
鈍い打撃音が連続して響き、エディムが猛烈な怒りで眷属達をぼこぼこにしていく。
うぁあ、痛そう……。
さすが吸血鬼、腕力が半端ない。
マッチョな男達があっという間に血反吐を吐いてやられていた。
「お、おやめください。ダルフ様をどうかお許しください」
さっき眷属にされた国粋差別主義者が、ダルフを庇うように前に出てきた。
「はぁ、はぁ、貴様、出過ぎた真似をするでない。エディム様の御前だぞ」
「し、しかし……」
な、なに、この風景……。
さっきまで王家至上主義だったジェジェが、必死でダルフを庇っている。
ジェジェはダルフに従い、ダルフはエディムを慕うという図式なのか?
「ほら、貴様からもエディム様をお止めしろ!」
ジェジェからの強い要請。
だが、俺が止められるの? エディムは確かにティムの友達で俺とも友達のはずなんだけど……。
何しろエディムは、人を襲っているのだ。ジェジェを抜きにしてもダルフ、ミリオと少なくとも二人は犠牲になっている。
人間ではなく本当に心までも吸血鬼?
いや、でもさっき俺を助けてくれた。俺がジェジェに投獄されそうになっていたら、ジェジェを眷属化させ止めてくれたのだ。
それに俺を襲おうとしたダルフ達にも怒ってくれたし、友人を大事にする俺の知っているエディムの姿だ。
今だって、俺が「やめなさい」と言えば止まるはず。
試してみればわかる。
うん、信じよう。エディムが人を襲ったのも何か理由があるはず。ティムを大事にしてくれる友達を俺が信じないでどうするんだ!
「エディム、やめなさい」
「はっ」
エディムが俺の言葉に素直に従ってくれる。やっぱり俺の知るエディムだ。
「エディム、ちょっと二人だけで話がしたいんだけど……」
「はっ。ダルフ、ミリオ、その新しく従えた眷属を連れてしばし外に出なさい」
「し、しかし警護が――」
「二度は言わない。外しなさい!」
「「御意」」
エディムの命令で外に出る眷属達。
その動きは洗練された軍人そのものだ。統率されている。
これが吸血鬼の魅了って奴なのかな?
とにかく、なぜ人間を襲ったのか理由を聞こう。もしかして学園に来れなかったことに関係しているのかもしれない。
「エディム、大事な質問があるの。答えてくれる?」
「はい、なんなりと」
「あのダルフとミリオって言ったっけ? なんで眷属なんかにしたの?」
「はい、ミリオは警備隊所属の隊員なのですが、私が吸血鬼だとばれたのでやむなく眷属にしました。ダルフは警備隊の部隊長でしたので」
あ~そういうことか。
しょうがない。情状酌量だよ。だって吸血鬼だとばれたらエディムが死刑になっちゃう。ミリオの件は致し方ないよね?
じゃあ、ダルフを襲った理由はなんなんだろう? 吸血鬼だとばれてもいないのに積極的に眷属にした理由は?
「ミリオはわかったけど、ダルフはどうして?」
「ダルフを眷属にしてしまえば部隊五百を思いのままにあやつれます。それとも平隊士も含め全員を眷属にしたほうがよろしかったのですか?」
「い、いや、そういうわけじゃないけど……」
「そ、それでは私、何か不備が……? いったいどうしたら……」
エディムが不安げな顔で俺を見つめる。
眉を下げ、今にも泣き出しそうに唇を震わせていた。まるで叱られて途方に暮れた小さな子供みたいな表情である。
こ、これは……。
そうか! なんてことだ。俺はなんて酷い暴言を吐いてしまったのだ。
真相はこうである。
エディムは人間の心を持っているとはいえ、そのスペックは吸血鬼そのものだ。警備隊や治安部隊など国の機関から追われても不思議ではない。
そしてある時、エディムは警備隊に見つかった。
きっとこんな感じだったに違いない。
『おい、見つけたぞ。吸血鬼の残党だ。王家の敵、覚悟ぉ!』
『やめて。やめてよぉ! 私は人間だよ』
『化物、黙れ! 殺された皆の敵、ここで討たせてもらう』
『やめて、やめて。私も被害者だよぉ。助けてよ』
執拗に追う警備隊。
それも当然だ。今、魔族は最も憎むべき仇敵である。いくらエディムが元人間だと主張しても、聞く耳を持たなかったに違いない。
そして……。
『きゃああ!』
『へっ、もう逃げられないぞ。たっぷりなぶり殺しにしてやる!』
『嫌だ、嫌だ。もう止めてよぉお! ガブッ!』
迫り来る恐怖でガブリっとやっちゃったに違いない。正当防衛だね。
エディムはそんな争いをずっとしていたのだ。学園に来られるはずもないよ。
そしてある日、エディムは気づいてしまった。このままでは、いつか捕まってなぶり殺しにあう。それならばと警備隊の長を狙ったのだ。
長さえ押さえれば魔族掃討も立ち消えになり、むしろ犠牲は少なくて済む。
可哀想なエディム。
誰がこの子を責められようか?
エディムは生きるために戦っただけの犠牲者だ。確かにその行為は犯罪かもしれない。だけど、少なくとも友達の俺ぐらいは味方になるべきだよ。
「エディム……辛かったね」
俺は一歩踏み出し、目の前のエディムを優しく抱きしめる。
「あ、あのティレア様、それはどういう意味でしょうか? わ、私、何か間違ってましたか?」
「ううん、あなたは何も間違ってない。誰が何を言おうと、私はあなたの味方だから」
「ティレア様!」
そう言ってしばしエディムと抱き合っていた。
さて、これからどうするか?
現状、エディムが警備隊の長を眷属化させているから吸血鬼掃討は起きないだろう。それならこれ以上、エディムに人を襲わせないようにするべきである。
事情があるとはいえ、むやみに人を襲うのは俺も心苦しい。
あ!? そういえば眷属化されたら暴走するんじゃなかったっけ? 実際に王都でもバイオ的なハザードが起きたんだし……。
「ねぇ、エディム、眷属化させた人達って暴走しないよね? この前の王都襲撃の吸血鬼みたいに見境なく人を襲ったりしたら困るよ」
「ご安心ください。先の暴走は能力も品格も低い下劣な吸血鬼共が吸血したために起きたことです。私は一級の吸血鬼ですので問題ありません」
「そ、そっか。信じるよ。あとさ眷属化された人ってどうなるの? 性格とか幽霊みたいになっちゃうの?」
そう、いくらエディムを救うためとはいえ、眷属化された人達にも家族はいる。彼らの人生を壊したのでは、俺も胸が痛い。
「人格は以前のままです。そうしないと周囲が異変に気づいてしまいます。眷属化の影響は、自身の優先順位が吸血した主に向けられることと、身体的能力が人間の時より飛躍することですね」
なるほど。つまり頑固者であれば頑固者のままだし、臆病であれば臆病なままの性格である。
ただ、国を第一に思っていた者が眷属化されると、吸血した主を第一として考えるようになるのか。
ん!? それじゃあ、周囲はいきなり性格が変わったと思うんじゃないか?
まぁ、でも主義が変わるぐらいだ。命を取られるわけでもなし、そこまで重く考えなくてもいいかな。
「なるほどね。あと吸血していることって、ティムは知っているの?」
「はい、先ほど申し上げたとおり長の眷属化は邪神軍の軍議で決まったことです」
な、なんですとぉ! 知らないのは俺だけだったのか!
はは、なにこの疎外感……。
確かにエディムについては表立って言うべきではない。だけど、俺だって仲間だよ。エディムが辛い思いをしていたなら助けてあげたい。
う~ん釈然としないが、きっとティムが「お姉様を巻き込みたくはない」とか言ったんだろうね。
俺も逆の立場ならそうする。
しかし今回の件、俺は邪神軍幹部を見直したね。ただ遊んでいるだけだと思っていたのに、親友のエディムが危機に陥っていると聞いてアイデアを出していたんだ。
そうか! 警備長の眷属化は、多分ドリュアス君のアイデアだ。ドリュアス君ならエディムの現状を打破するため最も良い手を考えてくれるにちがいない。
「エディム、長の眷属化はドリュアス君のアイデアでしょ?」
「はい、おっしゃるとおりです。私はドリュアス様の指示のもと動いていました」
やっぱり! さすが我が子房。
エディムを救うため、一番犠牲の少ない道を選んでくれるよ。
「あのさ。なんかこのところ連日やっていた会議ってこの件を話し合ってたの?」
「はい、そればかりではありませんが……」
そうかそうか。皆、友達を助けるために犯罪行為とはわかっても協力してくれたんだ。
「エディム、吸血鬼になって辛いよね。でも、安心して。皆、あなたの味方よ。もちろん私もそう」
「ティレア様、私は辛くなどありません。カミーラ様とティレア様にお仕えできる今は、人間であった時とは比べ物にならない至福の時にございます」
中二病的セリフであるが、俺にはわかる。
直訳すると、俺やティムと親友になれて嬉しいってことだ。エディムは吸血鬼であった自分を受け入れてくれたティム達にすごい親しみを持っている。
元人間とはいえ吸血鬼、恐れられ憎まれるのが普通だ。
だが、ティム達は普通にエディムに接している。そこに恐れや怯えは一切見当たらない。馬鹿だ馬鹿だと思っていた邪神軍幹部だが、そういうところは評価できるね。
まぁ、俺も邪神軍幹部と同じ気持ちだ。
大丈夫、国になんかに捕まえさせたりはしない。絶対に守ってあげるから。




