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回顧

たしか…あの日もいつものように登校していた、もちろん徒歩で。ただ、近所の男の子から声をかけられたのだ。

「おねぇちゃん、これあげるー。」

渡されたのはシロツメクサの冠。私も小さい頃は近所の女の子と作っていたものだ…と懐かしくて嬉しくなりながらその冠を受け取ったのだった。

「ありがとう。」

だけど、目の前の男の子は一向に立ち去らない。どうしたのかしら…。そう思っていると、男の子の目が期待にキラキラ輝いているのが分かった。かぶって欲しいんだわ…そう思ってかぶって見ると、男の子が「おねぇちゃんかわいー。」と言って立ち去って行ったのだ。あの子は確か、5歳児よね…。あの子の将来が心配だわ。プレーボーイの片鱗を見せた男の子に若干苦笑を漏らすものの、久しぶりに味わうシロツメクサの冠の重みに心が沸き立つ。そうだわ、途中まで誰にも会わないんですもの、それまでかぶっておきましょう‼


いくら貧乏貴族とはいえ、いい年した女がコレをかぶって登校すれば、正気を疑われるのは分かっている。だから途中まで、ね。


そう思って歩き始めるとすぐに、突風がおきた。

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