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桜の蒸気兵  作者: 裁華
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英雄譚は喜劇か悲劇か

 長い歴史において、名を遺す者達には必ずしも逸話という物が付きまとう。

しかし、それが常に喜劇とは限らない。あるものは、国を変える者またある者はその命をもって悪名を刻むもの。ただ言えるのは、どちらにおいてもその伝聞を聞き学び胸に刻む。こうして、歴史は紡がれ続け良いも悪いも受け継がれ人々は変わってゆく。

 それは、もちろん創作物の物語の中でも変わらない。

英雄伝説それは、誰もが一度は憧れる物語。

あるものは、魔王を打ち倒し世界を平和と安寧をもたらした勇者。あるものは、世界の構造すら変えてしまうような大戦を収めた軍神。そんな、夢のようでしかし些細な物語。

 語り継がれるにおいて人数などは関係ない。それを見たものや語るものによって肥大化し誇張され、いずれ祭り上げられやがて一つの物語として語り継がれる。 

 こんな些細な、されど大きな英雄譚に名前を刻むことを望んだ者たちは何処にでもいる。些細なことで英雄にでも大罪人にもなれる。そんな、何処にでも行くことのできるこれは、運命に抗い望まぬ結果へ向かうかも知れない。それでも、人間は名前を刻もうとする。これは、人としての本能なのかそれとも只のエゴなのかそれは本人ですら解らないことだ。きっとその答えは、神でさえ知る由もないのかもしれない。

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