表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
☆ミたそがれ☆ミ落下星〜ピーナツ〜  作者: ナロージュ•ピクセル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/38

たそがれ⑨〜『ナツ』って名前☆ミ〜

 いつかのどこかの遠い遠い星☆ミ

 落下して消滅してしまう星☆ミ

 そんな終わりに向かう星で☆ミ

 落下星人((ピーナツ星人))の少女『ナツ』と

 落下星犬((ピーナツ犬))の『ピーちゃん』は、

 昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。

 夕暮れの黄昏時しか存在しない土手で、

 今日も一人と一匹で散歩する。


 「ねぇ。ピーちゃん」

 「Uo・ェ・oU?(なぁに)

 「…この星…昔『季節(・・)』があったんだって」

 「ワウUo・ェ・oU?(季節?)

 「…そう…季節(・・)


 何時もの昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。

 夕暮れの黄昏時しか存在しない土手のオレンジ色に染まる河原に座り落下星人((ピーナツ星人))の少女『ナツ』は言う。

 その額には落下星人((ピーナツ星人))の証のピーナツと呼ばれる触角がセンターパートの前髪からピョコンと生えている。


 「…星が…季節(・・)を巡るのを辞めてしまったんだって」

 「ワウUo・ェ・oU?(辞めたの?)

 「…そう…辞めたの」


 不思議そうに飼い主の少女を見あげる落下星犬((ピーナツ犬))の『ピーちゃん』にも同じ様に広い(オデコ)から落下星犬((ピーナツ犬))の証であるピーナツと呼ばれる触角が生えてて小首を傾げた拍子に揺れている。

 その『ピーちゃん』の広い(オデコ)を優しく撫でる。


 「私の名前は、季節の『夏』から付けたんだって」

 「ワウUo・ェ・oU?(ナツは季節なの?)

 「…そう…季節(・・)なの」


 何処までもオレンジ色に染まる空を見上げて落下星人((ピーナツ星人))の少女『ナツ』は落下星人((ピーナツ星人))の証のピーナツと呼ばれる触角を生温い風に揺らして呟いた。


 「…とても暑い季節だったんだって…」

 「ワウUo・ェ・oU?(暑いって何?)

 「…さあ…解らない」


 昨日から一日減った《164》オレンジ色の空に浮かぶ数字の羅列を見詰め落下星人((ピーナツ星人))の少女『ナツ』は落下星犬((ピーナツ犬))の『ピーちゃん』を膝に乗せギュッーー!!っと強く抱きしめて囁いた。

 

 「…解らない…けど。『ピーちゃん』をギュッーー!!っと抱きしめてる時みたいな『熱い』に近いのかもね」


 「キュンU^ェ^U(ナツ熱い♡)


 いつかのどこかの遠い遠い星☆ミ

 落下して消滅してしまう星☆ミ

 そんな終わりに向かう星☆ミ

 太陽は昇るのも沈むのも辞めた星☆ミ

 何時も夕暮れオレンジ色の黄昏時の星☆ミ

 軈て季節も巡るのを辞めた星☆ミ

 暑いも寒いも無い生温かい風が吹く星☆ミ


 暑いは無いけど『熱い』は、まだある星☆ミ

 

 たそがれ⑨〜『ナツ』って名前☆ミ〜

 落下するまで(賞味期限まで)164日☆ミ

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ