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☆ミたそがれ☆ミ落下星〜ピーナツ〜  作者: ナロージュ•ピクセル


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60/66

たそがれ〜☆60☆ボクも腐るのかな?☆ミ〜


 いつかのどこかの遠い遠い星☆ミ

 落下して消滅してしまう星☆ミ

 そんな終わりに向かう星で☆ミ

 落下星人((ピーナツ星人))の少女『ナツ』と

 落下星犬((ピーナツ犬))の『ピーちゃん』は、

 昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。

 夕暮れの黄昏時しか存在しない土手で、

 今日も一人と一匹で散歩する。


 「ワンUo・ェ・oU(ねぇ、ナツ)

 「なぁに?ピーちゃん」

 「ワンUo・ェ・oU(昨日の腐敗の話)

 「ん?ぁあ…腐敗の話…ね」

 「ワンUo・ェ・oU(ボクも腐るのかな?)?」


 夕暮れの黄昏時しか存在しない土手のオレンジ色に染まる河原を歩きながら落下星犬((ピーナツ犬))の『ピーちゃん』は、飼い主の落下星人((ピーナツ星人))の少女『ナツ』を見上げて訊ねる。


 「…そぅだね…まだ落下星犬((ピーナツ犬))は躰の腐敗が確認されては、いないけど…いずれ腐敗すると言われてる…」


 何時(いつ)もの昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。夕暮れの黄昏時しか存在しない土手のオレンジ色に染まる河原に座って落下星人((ピーナツ星人))の少女『ナツ』は淡々と答える。その額には落下星人((ピーナツ星人))の証のピーナツと呼ばれる触角がセンターパートの前髪からピョコンと生えている。


 「ワンUo・ェ・oU(ナツと一緒?)


 夕暮れの黄昏時しか存在しない土手のオレンジ色に染まる河原に座る飼い主の落下星人((ピーナツ星人))の少女『ナツ』の隣りにチョコンと座って落下星犬((ピーナツ犬))の『ピーちゃん』は飼い主の落下星人((ピーナツ星人))の少女『ナツ』を見上げて訊ねる。飼い犬の『ピーちゃん』の可愛い(オデコ)からも落下星犬((ピーナツ犬))の証である。ピーナツと呼ばれる触角が生えていて、飼い主の少女『ナツ』を見上げる度に可愛く揺れている。


 「…昨日…『U´꓃`Uボクも同じが良い』って、言ってくれたね。本当に困ったピーちゃんだけど…本当はね…」


 飼い主の少女『ナツ』は可愛い飼い犬の『ピーちゃん』をセーラー服のプリーツスカートに包まれた膝上に抱っこして乗せて言う。


 「…本当はね…少しだけー嬉しかったのー」


 「キャンU^ェ^U(ナツ)


 嬉しそうにペロペロU^ェ^Uと飼い主の少女『ナツ』の白い頬を舐める可愛い飼い犬の『ピーちゃん』の可愛く丸い頭を飼い主の少女『ナツ』は、優しく撫でて優しく囁いた。


 「…私は…どんなピーちゃんの事も大好きだけど……」

 「…でもね…やっぱりピーちゃんには元気で居て欲しぃ」

 「…そぅ…思ぅんだ」


 すると可愛い飼い犬の『ピーちゃん』は、ポツリと言う。


 「キュンU´꓃`U(ボクもナツと)

 「キュンU´꓃`U(同じ気持ちだょ)


 飼い犬の『ピーちゃん』は、飼い主の少女『ナツ』の長袖のセーラー服の袖の上からペロペロU´꓃`Uと…その長袖のセーラー服の袖の下に…大好きな飼い主の少女『ナツ』の綺麗な色白な二の腕に今日も…くっきりと浮かび上がっているであろう…✹紫色の痣✹…を労わるように小さな赤い舌で一生懸命に舐めて言う。


 「キュンU´꓃`U(ナツには)

 「キュンU´꓃`U(元気でいてほしぃ)


 飼い主の少女『ナツ』はオレンジ色の土手から思いの外深い大きな川を遠い目をして眺めその水面に反射して浮かび上がる《113》奇妙な数字の羅列を見詰めポツリと呟いた。この奇妙な数字の羅列は、この落下してゆく星の落下する期日(賞味期限)を示している。


 「…ありがとう…ピーちゃん」


 躰の腐敗が始まった飼い主の少女『ナツ』は、飼い犬の『ピーちゃん』を見詰めてポツリと訊ねる……。


 「ピーちゃんは、腐った私の事は、嫌ぃ?」


 「クゥンU´꓃`U(嫌いじゃなぃょ)


 飼い犬の『ピーちゃん』は、飼い主の少女『ナツ』の長袖のセーラー服の袖の上からペロペロU´꓃`Uと…その長袖のセーラー服の袖の下に…大好きな飼い主の少女『ナツ』の綺麗な色白な二の腕に今日も…くっきりと浮かび上がっているであろう…✹紫色の痣✹…を尚も労わるように小さな赤い舌で一生懸命に舐めて言う。


 「クゥンU´꓃`U(どんなナツも好き)


 「…ありがとう…ピーちゃん」


 慰め合う様な飼い主の少女『ナツ』と飼い犬の『ピーちゃん』を大きな川の水面が静かに見詰めていた。




 この落下してゆく星の大気はオレンジ色の砂埃(無数のチリ)により汚染されつつある。このオレンジ色の砂埃(無数のチリ)により汚染された空には朝も夜も無く。何時(いつ)も黄昏、夕暮れ時しか存在しない。そして、この星からは汚染されたオレンジ色に包まれた黄昏た空しか見えない。その黄昏たオレンジ色の空に浮かぶ奇妙な数字の羅列…落下してゆく星の落下する期日(賞味期限)…それしか見えない。この星がオレンジ色の砂埃(無数のチリ)に汚染されていなかった頃、空からは雨や雪が降ったらしい。そして雨上がりの空には、綺麗に七色に輝くー虹ーと言うものが架かったらしい。ー虹ーは、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫、の七色に輝いていてとても綺麗だったそうだ。今、現在ー虹ーは確認する事ができない。そして飼い主の少女『ナツ』は飼い犬の『ピーちゃん』には、言わなかったが、この星の古い文献には、ー虹ーは、この星の未来を約束する為に神様と結んだ契約の証……。そう記されていた。つまり。飼い主の少女『ナツ』は、オレンジ色の黄昏(たそがれ)た空を見詰め思うのだ。ー虹ーが確認できないと言う事は、もう、この星は、神様から未来を約束されていないのだと。そう『ナツ』は、オレンジ色の空を見詰めて思うのだった。


 そして今、現在、この星の落下星人((ピーナツ星人))達の躰の腐敗が始まり。躰のあちこちに腐敗した✹紫色の痣✹が出現していた。かねてより過激な論争を繰り返していた。落下星消滅論には、二つの派閥が()り。片方は、賞味期限が切れたらそのまま星も消滅すると言う。消滅派。もう片方は、賞味期限が切れたら星が腐敗して朽ち落ちると言う。腐敗派。そして今回の腐敗した✹紫色の痣✹の出現により。腐敗派の説が正しいと立証された。ただし賞味期限が切れたら星が腐敗して朽ち落ちる。と言う仮説よりも思いの外早く始まった腐敗は、この星の人々の躰だけでなく心までも腐食して逝くのだった。そして腐敗が進むと✹紫色の痣✹は全身へと拡がり。軈て黒ずんで身体が腐り朽ち果てると言われている。

 また今、現在。落下星犬((ピーナツ犬))は躰の腐敗が確認されてはいないが、いずれ落下星人((ピーナツ星人))のように腐敗が始まり。同じ運命を辿るのでは無いかと言われている。

 そして、落下星人((ピーナツ星人))の少女『ナツ』も例外ではなく躰の腐敗が始まり。その白い二の腕には、✹紫色の痣✹がくっきりと浮かび上がっていた……。

 この星は刻一刻と終わりへと向かって逝く……。

 刻一刻と終わりへと向かって、黒ずんで逝く……。


 たそがれ〜☆60☆ボクも腐るのかな?☆ミ〜

 落下するまで(賞味期限まで)113日☆ミ


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