たそがれ〜☆49☆晴れても出来るょ♡相合傘♡☆ミ〜
いつかのどこかの遠い遠い星☆ミ
落下して消滅してしまう星☆ミ
そんな終わりに向かう星で☆ミ
落下星人の少女『ナツ』と
落下星犬の『ピーちゃん』は、
昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。
夕暮れの黄昏時しか存在しない土手で、
今日も一人と一匹で散歩する。
「ワンUo・ェ・oU」
「なぁに?ピーちゃん」
「ワンUo・ェ・oU」
「♡相合傘♡の話?ピーちゃん♡相合傘♡好きだね♫」
「ワンUo・ェ・oU」
夕暮れの黄昏時しか存在しない土手のオレンジ色に染まる河原を歩きながら落下星犬の『ピーちゃん』は、飼い主の落下星人の少女『ナツ』を見上げて訊ねる。
「Uo・ェ・oU」
「ーー晴れても出来るょ♡相合傘♡」
何時もの夕暮れの黄昏時しか存在しない土手のオレンジ色の空を見上げ飼い主の少女『ナツ』は、落下星人の証のピーナツと呼ばれる触角をセンターパートの前髪からピョコンと揺らして囁く。
「ー日傘ーって言う晴れた日に太陽の日差しを避ける為に差す傘があったんだって♫」
飼い主の少女『ナツ』は、何時も何気にさり気なく持っていた青いスクールバッグの中から折り畳まれた短い棒の様な物『傘』を取り出して、徐にーーバッ!!と。オレンジ色の空に向かい開いて、飼い犬の『ピーちゃん』と♡相合傘♡をして言う。
「キャンU^ェ^U♫」
「ふふっ♡相合傘だね♡」
飼い主の少女『ナツ』は落下星人の証であるピーナツと呼ばれる触角をセンターパートの前髪からピョコンと揺らして傘を差してークルクルー踊る様に回って飼い犬の『ピーちゃん』と♡相合傘♡をして歌う様に言う♫
「この前ー傘ーには紙や布や色んな材質で色んな色で色んな柄の物が沢山あったらしい。って話たでしょ?」
「キャンU^ェ^U♫」
「ー日傘ーは大体オシャレな布で作られてたんだって♫」
「キャンU^ェ^U♡」
「ふふっ⑅リボン⑅とかも付いてたかもね♡」
「キャンU^ェ^U♡」
「…そうだね…今は、傘は骨董品だから。ビニールの傘しか無いものね……」
飼い主の少女『ナツ』は、残念そうに手に持って差した透明なビニール傘を見詰めて、寂しそうに呟いた。
「…空が、雨を降らすのも。暑い日差しを差すのも辞めてしまった…だから。もう。傘を差す必要もないものね……」
飼い犬の『ピーちゃん』が寂し気な飼い主の少女『ナツ』を元気付ける様に明るく吠える♫U^ェ^U♫
「♫U^ェ^U♫」
「ーーえっ!?」驚く『ナツ』に『ピーちゃん』は言う♫
「♡U^ェ^U♡」
「……私と!?」
「♡U^ェ^U♡」
透明なビニール傘にオレンジ色の砂埃(無数のチリ)が、小さく張り付いて、くぐもったオレンジ色へとビニール傘を染めてゆく……。
「そっか♡……うん。そうだね。傘は必要だね♡」
飼い主の少女『ナツ』は可愛い♡飼い犬の『ピーちゃん』と♡相合傘♡をしながら。くぐもったオレンジ色へと染まるビニール傘をーーその向こう側のオレンジ色の空を見詰め頷いた。
「大好きな♡ピーちゃん♡と♡相合傘♡できるものね♡」
「♡U^ェ^U♡」
晴れる事も雨を降らす事も雪を降らす事も日差しを差す事も辞めた。オレンジ色の空の下で今や骨董品となったー傘ーを差して仲良く♡相合傘♡をする『ナツ』と『ピーちゃん』をオレンジ色の黄昏れた空が見下ろしていた。
《124》オレンジ色の空に浮かぶ奇妙な数字の羅列は、この落下してゆく星の落下する期日を示している……。
この落下してゆく星の大気はオレンジ色の砂埃(無数のチリ)により汚染されつつある。このオレンジ色の砂埃(無数のチリ)により汚染された空には朝も夜も無く何時も黄昏に染まった夕暮れ時しか存在しない。そして、この星からは汚染されたオレンジ色に包まれた黄昏た空しか見えない。その黄昏たオレンジ色の空に浮かぶ奇妙な数字の羅列…落下してゆく星の落下する期日…それしか見えない。この星がオレンジ色の砂埃(無数のチリ)に汚染されていなかった頃、空からは雨や雪が降ったらしい。その雨や雪を凌ぐ為に作られた道具をー傘ーと言うらしい。空が雨や雪を降らすのを辞めてしまったのでー傘ーは、今、現在は骨董品とされている。そしてー傘ーがまだ現役で使われていた頃。この星がオレンジ色の砂埃(無数のチリ)に汚染されていなかった頃、まだ空が雨や雪を降らすのを辞めて無かった頃。ー傘ーには紙や布や色んな材質で色んな色で色んな柄の物が沢山あったらしい。そして、まだ季節が在った頃、特に暑い日差しの差す『夏』に日除けの為に差す主に布製の傘をー日傘ーと言ったらしい。星が季節を巡るのを辞めた。今、現在、現存するー日傘ーは無い。ー傘ーが骨董品となった今、現在は透明なビニール製の傘しか残っていない。この星の古い文献には、そう記されている。
たそがれ〜☆49☆晴れても出来るょ♡相合傘♡☆ミ〜
落下するまで124日☆ミ




