たそがれ〜㉟ナツ食べれないある？☆ミ〜
いつかのどこかの遠い遠い星☆ミ
落下して消滅してしまう星☆ミ
そんな終わりに向かう星で☆ミ
落下星人の少女『ナツ』と
落下星犬の『ピーちゃん』は、
昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。
夕暮れの黄昏時しか存在しない土手で、
今日も一人と一匹で散歩する。
「ワンUo・ェ・oU」
「なぁに？ピーちゃん」
「ワンUo・ェ・oU」
「食べれない物のはなしの続きかな？」
「ワンUo・ェ・oU」
何時もの昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。
夕暮れの黄昏時しか存在しない土手のオレンジ色に染まる河原を歩きながら落下星犬の『ピーちゃん』は、飼い主の落下星人の少女『ナツ』を見上げて訊ねる。
「…食べれないものか…そうだねぇ……」
何時もの夕暮れの黄昏時しか存在しない土手のオレンジ色の空を見上げ飼い主の少女『ナツ』は、落下星人の証のピーナツと呼ばれる触角をセンターパートの前髪からピョコンと揺らして考え込むように呟く……。
「ピーちゃんが食べてる落下星犬フードとか、かな」
「ワンUo・ェ・oU」
落下星犬の『ピーちゃん』が広い額からピョコンと生えている落下星犬の証であるピーナツと呼ばれる触角を揺らし小首を傾げて訊く。
「…そうねぇ…落下星犬フードは、ピーちゃん達、落下星犬の為に作られたフードだからかな」
「キャンU^ェ^U」
「そう♪ピーちゃん達の為に作られたんだよ♪」
「キャンU^ェ^U」
「ふふっ、私の！？」
飼い主の少女『ナツ』は飼い犬の『ピーちゃん』を抱き上げて「…そうだねぇ…」とオレンジ色の空を見つめて呟く。
「…落下星人フードは、無いねぇ…」
「クゥンU´꓃`U」
「…うん…だけど、お料理ができるよ♫」
「ワンUo・ェ・oU」
「そう♪お料理をすると美味しく食べれるの♪」
「キャンU^ェ^U」
仲良くお喋りする。一匹と一人。『ナツ』と『ピーちゃん』をオレンジ色の空が静かに見下ろしていた。《１３８》オレンジ色の空に浮かぶ奇妙な数字の羅列は、この落下してゆく星の落下する期日を示している。
たそがれ〜㉟ナツ食べれないある？☆ミ〜
落下するまで１３８日☆ミ
