たそがれ〜㉒ボクのお勉強してどうするの?☆ミ〜
いつかのどこかの遠い遠い星☆ミ
落下して消滅してしまう星☆ミ
そんな終わりに向かう星で☆ミ
落下星人の少女『ナツ』と
落下星犬の『ピーちゃん』は、
昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。
夕暮れの黄昏時しか存在しない土手で、
今日も一人と一匹で散歩する。
「ワンUo・ェ・oU」
「なぁに?ピーちゃん」
「ワンUo・ェ・oU」
「ピーちゃんのお勉強?」
「ワンUo・ェ・oU」
「ーうんー」
「ワンUo・ェ・oU」
「ーうんー言ったね♪」
「ワンUo・ェ・oU」
「ーうんー」
「ワンUo・ェ・oU」
何時もの昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。
夕暮れの黄昏時しか存在しない土手のオレンジ色に染まる河原に仲良く並んで座り。落下星犬の『ピーちゃん』は、飼い主の落下星人の少女『ナツ』に訊ねる。
「ーそうねぇー」
飼い主の少女『ナツ』は、ピョコンと隣に座り円なお目々で自分を見上げてくる飼い犬の可愛い『ピーちゃん』を膝に抱き上げてーーギュッ!と抱き締めて答える。
「…ピーちゃんと同じだよ…」
「ワンUo・ェ・oU」
「うん…昨日、ピーちゃんは、私の勉強してどうするの?…って、聞いたでしょ?」
「ワンUo・ェ・oU」
「そして、ピーちゃんは答えてくれたよね?」
「ワンU^ェ^U♡」
「そう♡私ともっと仲良くしたい♡私の全部を知りたい♪ーって、言ってくれた♡ー」
「ワンU^ェ^U♡」
何時もオレンジ色の空を生温い風が吹いて、飼い主の少女『ナツ』と飼い犬の『ピーちゃん』の額から生えるピーナツと呼ばれる触角を揺らしている。
「ー私も同じ理由なのーもっとピーちゃんと仲良くしたい♡もっとピーちゃんの事を知りたい♡からだよ♪」
「ワンU^ェ^U♡」
「ふふっ♡後は、何でピーちゃんはこんなに可愛いのか?とか、何でピーちゃんは、ピーちゃんなのか?とかね♪」
「ワンU^ェ^U♡」
「そっか♪ピーちゃんちゃんは、ピーちゃんだから可愛いいんだ♡」
「ワンU^ェ^U♡」
「ん?私は私だから?」
「ワンU^ェ^U♡」
「ふふっ♡ありがと♪ピーちゃん♡」
何時もオレンジ色の黄昏た夕暮れの土手の河原で仲良く戯れる『ナツ』と『ピーちゃん』をオレンジ色の空が静かに見下ろしていた。
《151》オレンジ色の空に浮かぶ奇妙な数字の羅列は、この落下してゆく星の落下する期日を示している……。
たそがれ㉒〜ボクのお勉強してどうするの?☆ミ〜
落下するまで151日☆ミ




