たそがれ〜㉑私のお勉強してどうするの?☆ミ〜
いつかのどこかの遠い遠い星☆ミ
落下して消滅してしまう星☆ミ
そんな終わりに向かう星で☆ミ
落下星人の少女『ナツ』と
落下星犬の『ピーちゃん』は、
昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。
夕暮れの黄昏時しか存在しない土手で、
今日も一人と一匹で散歩する。
「ねぇ。ピーちゃん」
「Uo・ェ・oU?」
「ピーちゃん。私のお勉強したいって言ったでしょ?」
「ワウU^ェ^U♪」
「私のお勉強してどうするの?」
何時もの昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。夕暮れの黄昏時しか存在しない土手のオレンジ色に染まる河原に座り落下星人の少女『ナツ』は隣にピョコンと座る落下星犬の『ピーちゃん』に問う。
『ピーちゃん』は、広い額からピョコンと生えている落下星犬の証であるピーナツと呼ばれる触角を揺らして隣に座る飼い主の少女『ナツ』を見上げて答える。
「ワンU^ェ^U♡」
「ふふっ、もっと仲良く?」
「ワンU^ェ^U♡」
飼い主の少女『ナツ』は可愛い飼い犬の『ピーちゃん』を膝に抱き上げてーーギュッ!と抱き締める……。
何時もオレンジ色の空を生温い風が吹いて、飼い主の少女『ナツ』と飼い犬の『ピーちゃん』の額から生えるピーナツと呼ばれる触角を揺らしている。
「ワンU^ェ^U♡」
『ピーちゃん』が『ナツ』のホッペをペロリ舐めて言う。
「ワンU^ェ^U♡」
「ふふっ♡そんなに私の事を知りたいの?」
「ワンU^ェ^U♡」
「私の全部を知りたいなんて♡ピーちゃんは欲張りね♪」
飼い主の少女『ナツ』は、オレンジ色の空に浮かぶ《152》奇妙な数字の羅列…この落下してゆく星の落下する期日をボンヤリと見詰めて『ピーちゃん』に囁く。
「ここではない…どこかで、また出逢えたら…教えてあげる…私の全部を…」
「ワンU^ェ^U♡」
「ーうんー絶対に……」
飼い主の少女『ナツ』は飼い犬の『ピーちゃん』を強く抱き締めて答えた。
オレンジ色に染まる河原で『ピーちゃん』を抱き締める『ナツ』をオレンジ色の黄昏た空が見下ろしていた。
たそがれ㉑〜私のお勉強してどうするの?☆ミ〜
落下するまで152日☆ミ




