たそがれ⑰〜その服って何?☆ミ〜
いつかのどこかの遠い遠い星☆ミ
落下して消滅してしまう星☆ミ
そんな終わりに向かう星で☆ミ
落下星人の少女『ナツ』と
落下星犬の『ピーちゃん』は、
昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。
夕暮れの黄昏時しか存在しない土手で、
今日も一人と一匹で散歩する。
「ワンUo・ェ・oU」
「なぁに?ピーちゃん」
何時もの昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。
夕暮れの黄昏時しか存在しない土手のオレンジ色に染まる河原を歩きながら落下星犬の『ピーちゃん』は、飼い主の落下星人の少女『ナツ』に訊ねる。
「ワンUo・ェ・oU」
「ん?私の服?」
「ワンUo・ェ・oU」
不思議そうに飼い主の少女『ナツ』の着ている服を円な瞳で見て不思議そうに小首を傾げる飼い犬の『ピーちゃん』に飼い主の少女『ナツ』はーークルリ!と。可憐に踊るバレリーナの様に一回転して、クスリと笑って歌うように答える。
「この服はね、セーラー服って言うの♪」
「ワンUo・ェ・oU」
「そう♪セーラー服♡私セーラー服大好きなの♡」
「ワンU^ェ^U」
「ふふっ♪ありがとう♡私もピーちゃん大好き♡」
オレンジ色に染まる土手の河原を落下星人の少女『ナツ』は、セーラー服のプリーツスカートをヒラリと翻してバレリーナの様にクルクルと踊る♪
『ナツ』がクルクルと回る度に胸の夕陽のように赤いスカーフと落下星人の証のピーナツと呼ばれる触角がセンターパートの前髪からピョコンと共に踊る様に揺れている♫
踊る『ナツ』の周りを『ピーちゃん』が「キャンU^ェ^U♫」と楽しそうに駆け回る♫広い額からピョコンと生えた落下星犬の証であるピーナツと呼ばれる触角が駆け回る度に踊る様に揺れている♫
オレンジ色に染まる河原で楽しそうに踊り回る『ナツ』と『ピーちゃん』をオレンジ色の空が見下ろしていた。
《156》オレンジ色の空に浮かぶ奇妙な数字の羅列は、この落下してゆく星の落下する期日を示している……。
たそがれ⑰〜その服って何?☆ミ〜
落下するまで156日☆ミ




