夢のグラス
「夢」それは誰しもが一度見る物。
大人から子供まで、ありとあらゆる空想的な夢を見る。
ファンタジーな夢、ホラーな夢、恋愛の夢、現実的な夢。
目を開け、立ち上がり、窓の朝日を浴びると、何事もなく一日の始まりの光が体を照らす。
何か壮大な出来事、何か怖い出来事、何かロマンチックな出来事、何か追われている出来事。
何かあった気がする、でも光を浴びると何事もなく一日の始まりを感じ始め、忘れてしまう。それでも感じる物はあった。
「何か酷い夢を見た気がする。」
一日の始まりの一言、その時の夢はどんな夢だったのか、なぜそんな夢を見ることになったのか、この鬱々とした喪失感、なぜこんなにも怠さを感じてしまうのだろう。
「お酒、飲み過ぎたか」
昨日寄ったお店の名前を思い出す。「夢の壱木」このバーで酒を飲んだからか?
思い出す必要なんかない、今は同じように朝食を食べて出社の準備
時刻は8時ちょっと過ぎ、10時出社だから9時には電車に乗ればいつも間に合う。
朝食を食べながら、今日のスケジュール確認しながら朝食を食べる。
依然として喪失感がまだある、一体何の夢を見たんだ。
「いってきます」
誰もいない家に響く声、ドアを開け、そして同じ日々を繰り返す。
この夢を思い出しさえすれば、時が進む一日の始まり