磨いてみよう
ジャ、ジャ、ジャ、ジャ、ジャ、ジャ
「ここに草鼠の研磨剤を」
さらさらさらさらさらさら
パサッ、シュ、シュ、シュ、シュ、シュ、シュ
『ポンッ』
「!、で、できた」
いまだ信じられないような顔してスズハは呟く
そろりと被せた布をとり、そのできを見て現実だとわかり思わず涙目になりながら喜ぶ
そして机を見た
「まさかこんな苦労するはめになるとは」
そこには大小様々な大きさにわれた石ころだった残骸が山になっていた
「30個はむだにしましたね
本当にここの運営は鬼畜ばかりで困ります。」
今回の鬼畜ポイントをあげましょう。
まず細工レベル1でつかえるアーツは研磨のみ
最初はひたすら研磨しなければいけないという他のスキルと違ってまず材料加工のみしかできません。
2つ目この研磨が苦行で最初金属ヤスリ(銅製)で形を整えるのですがそれぞれに設定されるところまで削らなければいけないうえ削りすぎれば割れて石くずというゴミにしかも仕上げは草鼠の研磨剤(一個100R2回分)が必要なのでどうしても調合スキルを節約のためとってしまう。
ちなみに研磨しなければいけないところと研磨してはいけない部分を色の違いで判断する必要があり丁寧に少しずつ削らなければあっという間にけずりすぎで石くず化します。
3つ目ここまで大体20分ほどかけて成功してもほぼ無価値のアイテム、例えば磨かれた石の説明文がこちら
磨かれた石 レア度G
無意味なほど綺麗に磨かれた元石ころ
特に効果はない。
これ完全に心折りに来てますよね?
研磨しかないから石ころ磨いてるのに神経すり減らして磨きおわった結果が無意味とは
そして私はあることを確信しました。
いや細工の作業場の使用が私のみと聞いた時点で薄々きづいていました。
「細工士は不人気職だったんですね…」
どうりでプレーヤーがアクセサリー系をつけてないわけです。
私は読書によって得た知識があったため心おれずやりとげましたがそれでも磨かれた石に8個連続なった時点で一度発狂しかけたぐらいです。
わくわく楽しい生産を期待していたプレーヤーは撃沈したことでしょうね。
「これが出るまでに成功してできた磨かれた石が12個、割れてくず石になったものが30個ほどって確率低すぎるんですよ」
もう途中からガチャで爆死した心境でしたよ。
手にのせた石を見てため息が出てしまう
「でも苦労した価値はありましたね」
さて鑑定です。
蛇紋石(緑) レア度F 品質7
丁寧に磨かれたため緑のなかの白線がはっきりわかる。
毒避けの効果があり、アクセサリーに加工されることが多いが
ナイフで傷がついてしまうほど硬度は低いため工夫する必要がある。
いわゆる原石、パワーストーンとも呼ばれてるものです。
最初は武骨な石をつかった数珠みたいなアクセサリーを作ろうとおもいましたが時に宝石に近い扱いをうける原石があると確認できたならはなしは別です。
ひたすら研磨して数を揃えましょうかね
「それにこれはどう見ても研磨したとはいえ他のアーツが必要そうですし、レベルあげするためには研磨しか方法がありませんしね」
よくあるゲームの仕様で研磨したら丸い原石又はカット済みがなんていう夢仕様をこの運営がいれるわけなく、できた原石は見た目の色は綺麗なのですが形は不恰好な石のままなのです。
初心者の細工セットには銅製ヤスリ、研磨用布以外にも彫刻刀2本、ナイフ、糸鋸が入っていたので、これから覚えていく形整えるアーツで整えてから仕上げするというのが流れとみました。
ついでに知識アーツに石系統があると推測しているのですよね。
私の予想は石、原石関連の本3冊と石の研磨数、鑑定とそのレベルとみてますが大きく外れてはいないでしょう。
きっとこの知識アーツがあれば石ころの状態でも原石か確認できると思うんですよね。
「ということで今回のダイブ一回目は全部細工に課金しますよ!」
色々理由をあげてモチベーションをあげようとするスズハであるが苦行にはかわりなく
多少情緒が不安定になりながらもそこからゲーム時間で6時間費やして細工のレベルあげのためひたすら研磨するのだった。
初期所持品は種族、職業によってかわります。
スズハの場合ならばヒューマンで初心ポーション二個、初心スピリット一個
※スピリットはいわゆるMPポーション、エーテルです。
短剣士でなまくらな短剣、細工士で初心者細工セットです。
メインかサブでかわるのもあり弟君も選んだ魔法使いだと
メインで木の棒STR+1、INT+1
サブだと木の腕輪INT+1
となります。




