始原の
「キジリ教官いますかー?」
「うん?スズハじゃないか
訓練所に来てどうしたんだ?
もうスキルは習得したからここに来る必要はないはずだが」
「ちょっと聞きたいことがありまして」
「なんだ?私にわかることならばいいが…」
「このギルド証にかかれている蔓植物なんですが始原の蔓ってなんですか?」
「ああ、ゲストは知らないんだったか
いままで誰も聞いて来ないから忘れてたな」
そういってキジリ教官が話してくれたものはいわゆる神話の話でした。
昔々まだこの世界ができてすぐの遠いお話
この世界は初め赤一色だった
その赤に何処からともなく雫が降り茶色の大地が生まれた
そして雫は集まり青色の海が生まれ、神々生まれた
つきることのない赤い火から生まれた炎神
燃やし尽くさないように冷やしゆりかごとなった雫から生まれた水神
様々な物を受け入れ、生み出す大地から生まれた土神
それらが起こした風から生まれた風神
そしてできた光と影から光神と闇神が生まれた
これが神々の始まり
神々は世界に色をつけようとそれぞれ種を一つ作り土神に託した
大地に植えられた種は蔓をのばし葉から魔力を発しながら
やがて色とりどりの花をさかせて命を芽吹かせた
これが命と魔力の始まり
そして精霊が生まれ、様々な生き物が生まれ、生き物の闇から魔物が生まれた
これがこの世界のお話
「と、まあすべての命のもとなったといわれる蔓が始原の蔓と呼ばれるものだ」
「なるほど、ちなみにその蔓は現物であるんですか?」
「どこにあるかは秘密だがあるぞ?運が良ければみれるかもな」
それはとても胸が高鳴りますね
ぜひみたいです
「教えていただいてありがとうございます。」
「これぐらい問題ない
ところでこれからなにする予定なんだい?」
「西の草原を見に行こうかと」
「そうか、もし暇ならば今度は中級者向けの訓練でもと思ったんだが
「!?、大変申し訳ありませんが遠慮させていただきます。また今度機会があれば!!」
そうかとても残念だな。」
キジリ教官しょんぼりしてもだめです。
まだ私には次の訓練を受けるための心の準備ができていないのです。
前の訓練でうけた(心の)傷が癒えてないのに無理です。
だからそんな目でみないでください
大の大人がやってもかわいくないです
なんですかその目は絆されませんよ
絶対に
そう絶対…
ぜったい
…
「つ、次の短剣術訓練の時にまた来ます」
「そうか!今回は残念だが楽しみに待ってるからな!!」
くっ、捨て猫のような目から散歩前の犬の表情なんて卑怯です。
私がその表情に弱いとしっていての所業ですか!?(完全に被害妄想です)
明日の昼のダイブでの冒険は諦めましょう
こうなれば自棄です。
訓練完全にコンプリートしてやりましょう
犠牲は私の心のみ、得られるものは経験値とスキルポイント
やれないことはないです。
女だってやるときはやるんですよ!
まあこの行き場のないストレスは西の草原で発散しますがね
大変心配をおかけしました
入院していましたが無事完治して復帰することができました。
メールや、コメントなど本当にありがとうございます。
また徐々にですが執筆していきますのでよろしくお願いいたします。




