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プロローグ 「生まれて死ぬ日」
魔法使いが支配する世界、テオ・ドラーズ。
この世界には4つの ”名門 ”と呼ばれる家系が存在する。
「火」の魔法を司る ロバーランド家。
「水」の魔法を司る ミザーランド家。
「風」の魔法を司る フォールランド家。
そして、「土」の魔法を司る ドーランド家。
俺はドーランド家次男のマージ・ドーランドとして10歳の誕生日を今日迎えた。
人並みに祝って貰うこともして貰った。
… 使用人達にだけ、だが。
この世界にはとある ”原則 ”も存在する。
それは、10歳になるまでに魔法使いとしての素養を見出されなかった物は、以降一生魔法が使えない、というものだった。
つまり、10歳の誕生日という今日この日は、
俺の ”誕生日 ” であり、、、
”死ぬる日 ”でもある。