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遙かなる望郷の地へ-64◆「公国軍進撃4」

■ジョフ大公国/ジョフ平原


 アルノ・カリスタンの報告を受けたグランは、押し黙りながらもその形相からは怒りを必死に押さえ込む苦悶すら伺えた。


「マイラム・トランター、フレム・リュティエンス、兵を下がらせよ」


 グランは大またで兵の輪の中に入りながら命令すると、既に事切れてしまった兵の傍らに膝をついた。


「ご苦労であった・・・。今となっては名も教えてくれない我が兵よ・・・そなたの希望に添えるか判らないが、戦の後に手厚く葬り、残された家族は国が面倒を見よう」


 それだけを低く呟くと神の名において冥福を祈った。

 そして立ち上がると手早く幾つかの指示をだす。


「早馬を公都へだす。 

 一つ、北部方面の第一騎兵連隊が巨人の群れに襲われた事

 一つ、我々は作戦続行中である事

 一つ、索敵を密にし、魔法的な手段も含め逐一連絡を取るように

 以上を宰相カイファートへ伝えよ」


 言い終わると流石に悪態をつきながら地面を蹴り上げる。


「流石に相手も連携している。他に新手や伏兵、何でも有りだな。早いところ前面の敵を仕留めないと今度は我々が捕捉され殲滅される・・・。

 それに最悪は敵の出所は北方だけとも限らない、厄介なことになったものだ。

 それと索敵及び警戒は強めるが、他の兵の警戒は弱めて構わない、休めるときに休ませよう」


 グランは暫く考えた後、己が廻りに立つ部下に問うた。


「ルー・リェスに四散した第一軽騎兵の戦力を再度集結させる力量を信じたいが、此方から救援の小部隊を派遣したいと考えるが、どう思う?」

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