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国狼  作者: 壇狩坊
7/7

EP

 そして、数日後。

 僕らは国会議事堂前に呼ばれ、国内生中継という晴れ舞台の中、国狼承認式を受けることになった。

 誰もが讃え、この中に浪白の姿はあるのか、などという勝手な想像をしてもみたが、やはりこの人混みの中から一人の人間を探しだすのは至難を極め、やがて諦めた。

 承認式が終わり、一日休憩日が挟まれると、ついに国狼としての職務が始まる。

「うわー…ラクじゃねェなァ」

 スケジュール表を見て、鎌ケ谷が周りの目を気にするでもなく口にした。

「まあコレが僕達の選んだ道だからね」

 そう。だから。

 誰もが目指した栄冠を被って尚、手を抜く訳にはいかない。

「二人共ー、今日は国からお祝いがあるらしいですよー!」

「おう、わかってる」

「うん、了解」

 秋川楓は、自分が国狼にふさわしくない人材であることを自覚しながらも、その責務を全うしようと努力を重ねている。

 こんなもんだ。

 意外と、こんな奴がなれるはずがない、そう思われてる奴が将来以外にビッグになっていたりする。

 僕は立ち上がり、身体を大きく上下左右に伸ばした。

「国狼に…なれてよかった」

 僕は、ネクタイをギュッと締め直し、パーティー会場へと向かった。

                            了

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