メッセージカード
久し振りにアップさせて頂ます。
待っててくれた方、遅くなってごめんなさい。m(._.)m
入れ違いで、詩織が戻ってきた。
「護。制服、部屋に置いとくね」
「ああ、オレも行く」
そう言って、立ち上がる。
場所も知りたいし。
「ちょっと、急に立ち上がっても大丈夫なの?」
心配性の詩織が、慌ててオレを支える。
「あぁ、今は痛み止が効いてるから、大丈夫だ」
オレの言葉に少し距離をとる詩織。
「肩、貸そうか?」
不安気な顔をしてオレを見上げる詩織。
「いや。大丈夫だ」
そんな詩織に笑顔向けた。
オレの足を気にしながら詩織がオレの前を行き、部屋に案内してくれる。
「ここだよ」
詩織がドアを開ける。
オレは、誘われるように中に足を踏み込んだ。
「意外と明るいんだな」
それが、オレの第一印象。
「うん。この部屋角部屋で、光が一番集まるように造られてるんだって…」
詩織が、部屋の説明をしてくれる。
「そうなんだ」
オレは、そう言いながらベッドに腰を下ろした。
その間に詩織がクローゼットに制服を仕舞ってる。
っと思ったのも束の間。
詩織が、後ろ手に何かを隠してオレの側に来ていた。
「今日は、思わぬアクシデントでデートは駄目になっちゃったけど…。セイント・バレンタインデー」
って、隠してた包みを目の前に出してきた。
「エッ…。オレに」
動揺してるオレ。
まさか、あんなに忙しいのに準備してくれてたとは…。
それより、不安にばかりさせてたのにこんな嬉しいサプライズは、無いよ。
「他に誰が、私の本命チョコをもらってくれるのかなぁ?」
詩織が、潤んだ瞳でオレを見る。
可愛すぎるだろ。
しかも、今は部屋に二人っきりなんだぞ。
警戒して欲しいんだが…、それが詩織かって納得してる自分もいる。
「そうだな。オレしか居ないか」
オレは、嬉しくて笑顔でそれを受け取った。
箱に目をやるとメッセージカードが付いていた。
オレは、それを手にして広げる。
「今、読まないで…。恥ずかしいから…」
詩織が、慌てて口にするが。
「そうなんだ」
と返して気にせずに読み出した。
“Dear 護
色々あったけど、私は護の事を信じてた。
今まであったこと、無駄じゃないと思ってる。
だから、これからもずっと一緒に居ようね。詩織
P.S.
心から、愛してます”
短いメッセージ。
だけど…。
思いは伝わってくる。
「オレの方こそ、愛してる。これからも一緒に居ような」
オレは、詩織の腕を掴み引き寄せると唇を重ねた。
それは、甘い口付けとなった。