追放されました
黒々とした雲が空全体を覆っていた。静寂の中、響き渡る足音が私達に緊張感を持たせているようにも感じた。
森を抜け、崖の上にぽつんと建った魔王城は殺伐とした雰囲気で私達を出迎えた。黒鉄の柵をファルが押し開けると重々しい音が響き渡った。
「行くぞ」
「暁の剣の最後の戦いね」
「準備万端だよ」
「わ、わたしは」
三人が頷いた後、遅れて声を出したがファルに制止された。
「リリアンは…連れていけないんだ」
「えっ。どおし…そう、だよね……」
スキル持ちはこの世界には100人に満たない。スキルというものは主に『聖女』『騎士』『生活』のシリーズに分かれている。それぞれ回復、戦闘、支援という系統だ。その中で最も嫌われているのは『生活』スキルだ。剣術や魔術を持たない冒険者には不向きで、どう見ても何処かの貴族に仕える侍女用だろう。そう言われていた。
「私、スキル持ちなのに役立たずだよね」
私の持つ『命の恵み』も生活スキルに分類される。このスキルを使った料理を食べると、疲れが癒えたり、浅い傷であればすぐさま治る。
と言っても、試したことがないので浅い傷が何処までいいのか分かんないけど…。便利だと思うけど、戦場では役立たずだよね。
「俺達もSランクになってから一年は経ってるし」
「リリアンが居なくてももう余裕よ」
「じゃあ」
えっ、ちょっと待ってよ。なんかあっさりし過ぎじゃない?なんか、こう、みんな幼馴染なんだからハグしてお別れとかないわけ?
「ああ、あとこれ」
ファルが小袋を手渡してきた。じゃらりと硬貨の音がした。重さからして相当な量が入っている。
「ここまでの報酬だ。今までありがとう」
…今までありがとう、か。
「みんなも気をつけてね」
そう言った時にはもうファルたちの姿は豆粒ぐらいになっていた。
「じゃあ追放された私はどうしよっかなー」
当分お金には困んなそうだし、近くの村に住もうかな。王都とかだと面倒事に巻きこまれそうだし。
「村で何しようかな。せっかくだし、小さな菜園とかつくってスローライフとかいいかも」
くるっと振り返ると、その先の地面が見えなかった。
「_え」
私の書いている作品ってほぼほぼ人が死んでるんですよね…
だからなのか、この平和な作品が全く読まれてないんですよね(・_・)
平和じゃないかもしれないじゃん!もしかしたら誰かの四肢もげるかもしれないじゃん!ね!?だから読んで!




