第57話 この辺で終わりにしよう……
「私が魔法神よ。貴方がレオナルドね?
驚いたわ……貴方の魔法量、私より多いんだけど……どういう事?」
「えっ?そうですか?自分ではよく……でも、いくら魔力が多くても、
ベリアルに、俺の魔法は通用しませんでした……」
「ああ、あれね?ベリアルの、魔法を転移させ、飛ばす技……
あんな技なんて、恐るに足らずよ?
魔法を完全にコントロール出来る様になれば簡単……
吸い込まれる寸前に、方向を変えてやるだけで良いのよ?簡単でしょ?」
「魔法を撃った後、方向を変えるのですか?そんな事出来ます?
見たことも聞いたこともないですが?」
「あ〜ら、出来るわよ?もちろん貴方にもね?
貴方、小さい魔法苦手なんでしょ?見てれば分かるわよ?
魔法のコントロールを、完全にマスター出来れば、それは可能……
そうね……人間の使う魔法で、やって見せてあげるわ……良く見ていなさい」
〝ファイヤーボール〟
30cm程の、火の球が飛んでいった。
「……普通のファイヤーボールじゃない……なっ……!」
ファイヤーボールは、上に下に、右に左に……
思うがままに向きを変え、
スピードすらも変幻自在……完全に動きがコントロールされていた。
すげ……俺にも、これが出来れば、ベリアルに、魔法を当てられる?……」
「ね?自由自在でしょ?
貴方は、溢れんばかりの魔力量が、邪魔をして、
魔法の精密なコントロールが出来ていないのね?
先ずは、それを身に付ける必要があるわ……
私が、一から鍛え直してあげる……」
「はい。よろしくお願いします。
ところで……魔法神様……なんでお姉言葉なの?」
「あ〜ら、やだ……〝魔法神様〟とか……
私の事は、〝ブライアンちゃん〟て呼んで?」
「ゴリゴリの男名前ですね……」
魔法神ブライアンの訓練は、色んな意味で、大変だったらしい。
「くっ付くな!ブライアン!邪魔でしょ〜がね〜!」
「ダメよ〜ダメダメ……〝ブライアンちゃん〟よ?」
「古いんだよ!そのネタ……
ブライアン!だから、くっ付くな〜!」
手取り足取り、密着しながら指導するブライアン。
レオナルドは、気が散ってしょうがない。
だが、そんな中で、集中しなければならない訓練で、
レオナルドの魔法のコントロールは、
見る見る上達していくのだった。
「あ〜ら、もう、魔法のコントロール完璧じゃない?レオちゃん。
これも全て、私のお陰ね〜♡」
「………………(・_・;」
「レオ。貴方の赤ちゃんが、産まれた様よ。
これで貴方もお父さんね。おめでとう」
「アナスタシア……2人共?同じ日になの?」
「時間も、ほぼ一緒よ。
息ぴったり……本当に仲がいいのね?あの2人。
あと、もちろん、母子共に元気よ」
「見守ってくれてたの?ありがとう。アナスタシア」
「ティアナには男の子、スフィアは女の子ね。
レオ、貴方本当に帰らなくてよかったの?」
「産まれた子供達の為にも……あと少しだから……
もう少し……もう少しで亜神の領域に、到達出来そうだから……」
「何言ってるんじゃ?何が亜神じゃ……お前の強さは既に神超え……
神界で1番強くなっておるではないか?」
「創造神様。でも、何かが足りない……」
「またそれか?何が足りないというのだ?
十分過ぎる程、成長したではないか?他に何を求めると言うのだ?」
「この剣ではベリアルを、斬れない……」
「じゃから、わしがお前に剣を授けたではないか?
それを使えば、ベリアルを斬る事など、
今のレオにとっては容易い事じゃろ?」
「俺は、このクラウ・ソラスで戦いたい……
ずっとこいつと一緒に戦って来たからね……
それに、これじゃなきゃ、
ベリアルの根源を、断てない気がするんだよね」
「ふぅ〜む…… この頑固者めが……
早く帰って、わしらに赤子を見せるんじゃ……」
「なんだよ……早く孫の顔を見たいだけかよ……」
すっかり、神界に溶け込み、家族の一員にでもなっている様なレオナルドだった。
「ひ〜ぃ!終わり終わり……今日はここまで!」
「え〜もう少しやろうよ?ロビン〜」
「お前に付き合っていたら、身体が、いくつあっても足りんわ」
「ちぇっ……ロビンなんて、剣神でも、神でもないや……
最後の一太刀受けてみろ〜!〝イャ〜!〟」
「いてっ……え?」
「え?」
「お前……なんでその剣で、俺に傷をつけられたんだ?」
「え?ちょっとだけど、斬れたね?痛かった?ごめん」
「何故だ……」
「何でだろ?」
「〝ロビンなんて神じゃない〟……それか?」
「それか?」
「神剣であるがために、
神を傷付けられないと言う呪縛……
それを、あの一言が、解き放った?……」
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「何故だ……何故、我の身体が、再生せんのだ……」
「当たり前だ……お前の根源毎斬ってるからな?
さあ、もう、この辺で終わりにしよう……
行くぞ!魔剣改め、神剣クラウ・ソラス。能力全開放……」
〜end〜
数ある作品の中から見つけ出し、お読みいただき、ありがとうございます。
これで最終話となります。最後までお付き合い頂きありがとうございました。




