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第51話 とても綺麗だよ

 バタバタと、アリエルとの結婚の準備に追われ、

 あっという間に1ヶ月が過ぎ、結婚式の日がやって来た。


 〝アグッアグッアグッ…………〟

「何だかな……魔族達の参列者は、

 皆んなアリエルの親の気分になっちゃってるな?

 未だ式が始まってもないのに、泣いちゃってるんだから……」

「すみません。気持ちは、ありがたいんですけどね……」

「アリエルは、そのウエディングドレスで良かったのか?」

「はい、〝これで〟ではなく、()()()良かったんです。

 ティアナさんや、スフィアさんと同じウエディングドレスが……

 あの時見ていて、私もあれを着たいな……そう思っていたので……」

「そっか……似合ってる……凄く可愛いよ」

「あ、ありがとうございます」

 恥ずかしそうに、少し顔を赤く染めた顔が、

 アリエルの可愛さを、更に引き立たせている。



「ふぅ〜〜終わりましたね」

「少し疲れたか?」

「疲れたと言うか……緊張してちゃって……

 私、着替えて、皆んなに、お礼を言ってきますね」

「いや、未だ着替えないでくれ……これからその格好で、行く所あるから」

「行く所?どこに行くのですか?」

「ナイショ。少しそこのソファーに寝転んで休んでて」

「貴方は?」

「ちょっと準備」



「お待たせ、アリエル……さ、そんじゃ行こか?」

「ゲルド達見ませんでしたか?どこ行っちゃったんだろ?

 それに、参列していた他の魔族も誰もいなくて……」

「ああ、ゲルド?知ってるよ?

 じゃあ今からゲルドのところに行こうか?

 転移するから、俺に捕まって」

 すっと、アリエルを抱き抱えるレオナルド。

「お……お姫様抱っこ……」

転移(テレポート)……」



「あれ?ここは……魔族領?……魔王城のエントラスホールですよね?

 ゲルドはもう、魔族領に帰っていたのですか?」

「式に出席していた、魔族は、全員戻っているよ。

 さあ俺達も外に出ようか?」

 城の大きなドアを開けると、

 外にはゲルド達がアリエルを拍手で迎えていた。

 その後ろには大勢の民衆が歓声を上げていた。


 〝〝〝〝〝〝〝〝ワァァァァァ〜〜〜〜‼︎‼︎‼︎‼︎〟〟〟〟〟〟〟〟

「さあ、私の可愛い奥様。このまま馬車に乗りますよ」

 アリエルを抱いたまま、屋根のない馬車に乗り込む。

「こんな馬車、ありましたっけ?」

「ゲルドに造って貰った……さあ、早速出発だ」

 紙吹雪が舞い上がるなか、パレードが始まった。


 〝〝〝〝〝〝〝〝ワァァァァァ〜〜〜〜‼︎‼︎‼︎‼︎〟〟〟〟〟〟〟〟

 〝アリエル様〜!おめでとうございます〜!〟

 〝魔王様〜お綺麗ですよ〜!〟

 民衆の歓声が凄い。


「レオナルドさん……貴方がパレードを準備して下さったのですか?」

「ゲルド達と一緒にね。ほら、涙を拭いて……

 化粧が崩れると、可愛い顔が台無しだよ」

「いつの間に……」

「急ぎ地上で式を挙げるから……地下の魔族の民には、披露も何も出来ないだろ?

 アリエルは、国の皆んなにも、報告したいんじゃないかと思って……

 ゲルドさんに、準備を、お願いしていたんだ」

「それで先日、ゲルドを探していたんですね?」


 30分程、馬車をゆっくり走らせると……

「さあ、ここで降りるよ」

「ここは……」

「アリエルの、ご両親が眠る場所だって聞いてね。

 さあ、2人に、結婚の報告をしておいで。

 後で俺も、アリエルのご両親に、挨拶しなくちゃな……」



「ゲルドさん、無理なお願いを聞いてもらって、ありがとう」

「とんでもない事でございます。

 私も、魔王様の晴れ姿を、民の皆んなに披露出来て、

 この上ない幸せ……民も心から喜んでいました。

 それと、レオナルド様が、魔王様の御主人となられたいじょう、

 魔王様同様、私の事はゲルドと、呼び捨て下さい」



「アリエル。ご両親に、報告は済んだかな?」

「はい、ありがとうございます」

「では、俺も挨拶しなければな……

 その後、急がして悪いけど、又直ぐに地上へ戻るよ……良いかな?」

「はい、王城ですか?帰るのですね?……」

「王城には帰らないよ?」

「ではどちらへ?お婆様達の所ですか?

 それとも貴方のご両親のお墓とか?」

「世界樹の精霊に報告……そして今夜は世界樹の上で、

 星空を見ながら、夜を明かすんだよ」



「凄い……夜空の星が、こんなに近く見えるなんて……」

「ここは、空気が澄んでいて、随分高い場所だからね。

 でも、いくら綺麗でも、俺はもう、星を見ている余裕はないな……

 生まれたままの姿のアリエルが、月に照らされ、綺麗すぎて……」

「っ……恥ずかしいから、あんまり見ないで下さい……」

「アリエルの身体に、恥ずかしい所は一つもないよ?」

「だって……私……まだ幼い体つきで……」

「いや……可愛いし……とても綺麗だよ」

「あっ……レオナルドさん……」

 レオナルドに優しく身体を引き寄せられた……



「……ん……あなたの身体……とっても暖かくて……

 肌を重ね合わせるのって、こんなに気持ちよかったんですね……

 貴方の腕の中に居ると、凄く安心する……ん……」

 もう話は必要ないとばかりに、唇を重ねるレオナルド。

 こんな時間が永遠に続けばと思うアリエルだった。

数ある作品の中から見つけ出し、お読みいただき、ありがとうございます。

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