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第49話 マリエルのオッパイ

 オースティン連合国、建国以来、早くも半年が過ぎようとしていた。

 レオナルドにしては珍しく、平和で、穏やかな日々が続いている。

「え〜〜マジ?本当に赤ちゃんできたの?2人同時に?」

「「そうみたい……」」

「…………」

「どうしたの?黙って……嬉しくないの?」

「嬉しすぎて……俺、最初は母さんと2人だけの家族だったろ……

 その後、たった1人になってしまい……

 途方に暮れていたら、じいちゃん,ばあちゃんが拾ってくれて……

 今は、お嫁さんが2人…… 父さん母さんも2人ずつ……

 ついに、赤ちゃんも2人?……

 大家族になったな……って思ったら……言葉が出なくて……」

「「レオ……」」

「俺……幸せ……2人共、無事に元気な赤ちゃんを産んでくれ……

 何があっても、必ず家族は守るから……約束する」



「……と言うわけで、暫くは、オッパイ禁止よ?」

「えっ?オッパイ位、良いんじゃ?」

「他のオッパイにして」

「他の?えっ?どこにそんな都合の良いオッパイが?」

「「マリエルちゃんとか?」」

「マリエル?あいつ未だオッパイ完成してないぞ?ってばか!何言ってんだよ?

 マリエルのオッパイは……」

「マリエルちゃんのオッパイは何?」

「ん?考えてもみなかったな……あんなに可愛いマリエルだから……

 もしかして……オッパイも小さくて可愛いかも?」

「でしょ?絶対、可愛いわよ。

 魔族って、15歳でお嫁に行くのは、ごく普通なんだって。

 あの子の、レオに対する気持ちは本物よ?ちゃんと考えてあげなさいよ?」

「気持ちが本物?何が?この前、俺の嫁になりたいって、言ってた事か?

 まさか……本気で言ってた訳じゃないだろ?」

「だから、鈍いって言うのよ……あの子の貴方を見る目……

 恋する乙女の目じゃない……皆んな気付いているわよ?

 気付いてないのは、レオだけ。

 貴方だって、マリエルちゃんを、他の誰かに取られたら嫌なんじゃない?」

「……マリエルが、誰かの嫁に?……まあ、それは……少し……嫌かも?

 でも……お前達は、それで良いのか?」

「良いも悪いも、私達がそれを望んでるんじゃない。

 私達だって、マリエルちゃんを、他の誰かに取られたら、嫌だもの」

「……そなの?……」



「マリエル、これ……」

「レオナルドさん、いらっしゃっていたのですか?

 これは……通信の魔道具?ですか?」

「マリエル用に、少し大きさとデザインを変えてある」

「私用?地下には、魔力波動が届かないから、

 ここ、魔族領では使えないって、仰ってましたよね?」

「緊急時に、マリエルが、俺に連絡出来ないと心配だからさ……」

「そう言って頂けるのは、嬉しいですが……」

「でさ……この前、マリエルが、

 〝レオナルドさんが来ていたかと思った〟って言ってたろ?」

「いらしていませんでしたけどね。レオナルドさんに会いたいなって思ったから、

 勘違いしちゃったみたいですね」

「会いたかったのか?なんか用事でも?」

「用事が無くても、会いたくなる時は……あるのです……」

 恥ずかしそうに、顔を赤く染めながら言うアリエル。


「でさ、よく考えたら、その時、地上で鉄道の線路のレールが、

 日光の熱で膨張して、歪んでしまってるって連絡があって……

 魔道列車が、脱線したら、大変な事になるだろ?

 他の所は大丈夫なのかを調べる為に、魔族領に繋がる線路に、

 魔力を通してた事を思い出してさ」

「勘違いでは無く、私がその魔力を感知した……と言う事ですか?」

「多分そう。だからもしかして、

 レールを造っている鉄が、魔力を通すんじゃないかって思ってさ。

 あれこれ実験してみたんだよ。

 そしたら、思った通り……鉄に触れてると魔力を通す事が分かったんだ。

 実験を見ていたばあちゃんが、

 連絡する度、いちいち、レールに触れなくてはいけないのは不便だって、

 魔力を鉄に伝える送受信魔道具(アンテナ)を、造ってくれたんだ。

 これで、地上と、地下の魔族領を、繋ぐ事が出来る様になったんだ」

「それで私に?私の為にわざわざ実験までして、用意して下さったのですか?」

「当たり前だろ?アリエルは、俺の大切な()だからな」

「……あの……今〝()〟……そう言ってくださいました?

 大切な〝仲間〟……とかではなく、大切な〝人〟と……」

 アリエルは、レオナルドの顔を見ることが出来ず、(うつむ)きながら言った。

 ほんのり顔が、ピンク色に染まっている。


「アリエルは、俺の嫁さんになってくれるんだろ?」

「あ、あれは……その……」

「そうだな……俺は、アリエルそっくりな可愛い女の子が良いかな……」

「えっ?女の子?っ……で、でも……人の中にはまだ、魔族に偏見を持っている人が……

 私などを、お嫁さんにしたら、貴方の立場が……」

「そんな事ない、逆だよ。国王である俺が、

 嫁に貰うくらいなんだから、魔族は敵でも何でもない……

 人と何も変わらない……そう考えてくれる人が、増えてくれるんじゃないか?」

「そうでしょうか?もし本当に、そうなってくれたら……とても嬉しいのですが……

 でも……私は……あ、あの……貴方そっくりな男の子が……」

 声が詰まり、最後まで言う事が出来なかった。

 アリエルの目から、一筋の涙が流れていた……


「ただ……問題は……」

数ある作品の中から見つけ出し、お読みいただき、ありがとうございます。

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