第37話 新たな王都
「オースティン・ダグラス・カンスターク連合国?長っ!」
「いやレオ。オースティン連合国に、しようよ?
歴史、国土どれを取っても、オースティン帝国がダントツ上だからな……
お前のルーツでもあるんだし……
前から2人で、それでいこうって話してたんだよ」
「ダグラス王国の名前がなくなっちゃうけど、それでも良いの?」
「ああ、ダグラスと言う名は、オースティン連合国の地名として残るからな。
レオの造るオースティン連合国は、もっともっと発展するはずだよ?
間違いなく、歴史に名を残すだろう。そうなればダグラスという名前もね」
「う〜ん……どしたもんか……」
「何悩んでるのよ?」
「あ、ティアナ……連合国の王都を、どこにしようかと……」
「オースティンの王都じゃダメなの?
整備されて綺麗な街並みだし、機能性も高いじゃない?」
「今後のことも踏まえて、あの城じゃ、足りないってみんなが言うんだ」
「そうかな?あんなに大きな、お城なのに」
「随分人が増えるだろうって……
付随する各役所の事も考えると、城の周りにも、もっと広い場所が必要で……
それを考えるとオースティンの王都には、そんな場所がないんだよ」
「そう言えば、新しい国は、最低でも、今のオースティンの、
3倍位の人口になるんじゃないかって、陛下達が言ってたわね」
「ただ、現在の人の分布が、オースティンに集中してるから、
そこにするのが、今だけの事を考えると、一番効率的なんだけどね……」
「ふ〜ん……色々大変なのね?だったらカンスタークはどうなの?
これから、都市計画をするんでしょ?今はただの広大な平原だもの……
一番やりやすいんじゃない?」
「あそこも、これから人は増えてくだろうけど、
今あそこを王都にするのは無理があるかな?」
「だったら、やっぱりオースティンが、1番良さそうね?
どこかオースティンの、今の王都の近くに良い場所はないの?」
「近くか……あっ!オースティン村……ダグラスにも割と近いな?」
「オースティン村?オースティン発祥の地と言われている所?」
「この前、じいちゃん達と、両親のお墓参りに行ってきたんだよ。
昔は、農業が盛んだったらしいけど、
例の彗星落下の影響で、農作物に少なくない影響があったらしくて、
今では、農業では生活が成り立たなくなって、
人口が極端に減ってしまったらしいんだ。
元は農地だった荒地が多いけど、広大な土地があるから、
一から王都を造るには、最適かも?
あそこの村長さんに相談してみようかな。
3国との距離も、ちょうど良いしね……」
「オースティン村か……レオのご両親の眠る土地だし、
ご両親が見守ってくれそうよね」
「まあ、何処を首都にするにしても、余りにも国土が広過ぎるから、
街道とか、港とかの整備が、早急に必要だな……」
「レオナルドさん」
「あっ、マリエル?珍しいね、マリエルがアイルドベルに来るなんて」
「レオ、こちらは?」
「ああ、2人は初対面か? マリエルは、太陽が苦手だから、
あまり出歩けないからね」
「マリエルさん?もしかして魔王さんの?」
「そ、彼女は魔王のマリエル。マリエルこの人は、俺の婚約者のティアナ」
「ちょっとちょっと……魔王さんて、女の子だって事は聞いてたけど、
こんなにも可愛い女の子だったの?
可愛すぎて……も〜 私こんな妹が欲しかったの」
「可愛いでしょ?すんごく良い子なんだよ」
「レオナルドさん……は、恥ずかしいからやめて下さい……
私、レオナルドさんに会いに、
時々アイルドベルを、訪ねていたんですよ?
それなのにレオナルドさん、なかなか捕まらないんですもの」
「そう言えばそうよね?レオ最近4〜5日留守にする事が多いわよね?
何してるの?」
「国内の事は皆んなが、色々やってくれてるから……
俺は、他国に行って……」
「えっ?レオは他国に行ってるの?他国で何してるの?」
「まあ、〝今度3国を纏めて、連合国を作りますよ〜〟って簡単な挨拶だな。
それで、ついでって訳じゃないけど、各国に、家を買って、
そこに転移の魔法陣を設置してるんだ」
「へ〜ちゃんと、やる事はやってるんだ」
「当たり前だろ〜?
で、マリエル。時々来てたって言ってたけど何かあった?
地脈からの、マナの供給がうまくいってないとか?
この前は、悪かったね。カンスタークを元に戻すために、
一時的にマナの供給を止めなきゃならなくて」
「レオナルドさんが、マナタンクに魔力を貯めてくれていたんで、
問題なかったですよ?ただ地脈からのマナの供給は……」
「わぁ!面白い……何なのこれ?」
「そうそう、今日はこれを見て欲しくて……」
「何?ミニュチュア模型?何?この連なって動いているの?」
「魔力で動く、高速鉄道です」
「何?その鉄道って?」
「人や物を乗せて魔力で走る馬車の様な物です。
この様に連結させれば、一度に大勢の人や物を運べます。
先ほどの話が聞こえていたのですが、
ちょうどタイミングが良かったかもです」
「どゆこと?」
「この高速鉄道だったら、
各3箇国の拠点、それぞれ3時間もあれば、
行き来する事が出来る様になりますよ?」
「3時間で着くの?めちゃくちゃ早いじゃん?すごいなそれは……
やっぱり魔族の科学は進んでいるね。
模型じゃなくて、大きなものが出来れば、
マリエルが言う様に、短時間で移動できる様になるかもね?
どう言う仕組みか、人の科学者に、教えてもらう事は、出来ないかな?」
「あ、いえ、これはもう実用化しています。
以前、レオナルドさんが、魔族領にいらしたときは、
マナが足りず、休止していたのですが、
今は又、運航しはじめています」
「本当?まじか……これが既に実用化されてる?……」
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