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第27話 魔族の街

「ばあちゃん!なんかあった?」

「ああ、レオかい。悪いね大会中に呼び出して」

「大会は、もう終わったから大丈夫だよ」

「終わった?早過ぎないか?」

「リンドヴァルム以外の出場者が、棄権する人が多くて、戦わずbest8が出揃って、

 その8人で、いっぺんに戦ったんで、あっという間に終わったんだ」

「なんだい、それは?でも傷一つ無いって事は、優勝したんだろ?

 詳しい話は後で聞くよ。

 まずは耳を澄ましてごらん……何か変な音がしないかい?

 あれ?音がしなくなってるね?さっき迄は聞こえていたんだけどね」

「いや、微かだけど、何かの音がする……あっ……ばあちゃん地面を見てみ?

 砂が何かの振動で、小刻みに踊ってる」

 寝転がり地面に耳をつけるレオナルド。

「間違いない……下からだ……地下ばかりは、結界も張ってないからね」

 彗星の落下で滅んだと言うカンスターク王国に、

 魔族が入り込んでいると言う噂が有った。

 カンスターク王国の現状を調べ、

 住める様なら領地にしようと(たくら)む国が、後を絶たなかったのだが、

 アイルドベル同様、極寒の地と化してしまっている上に、

 幾度か魔族に襲われたと言う報告が有り、今は誰も入ることは無くなった。

 アイルドベルは、そのカンスタークに隣接している為、

 レオナルドの手によって、1km毎に結界の魔道具を設置し、隔離していた。

「ここは、カンスタークに1番近い所だよね?」

「そうだね。アイルドベルの西側……

 あの山脈の向こうは、カンスタークだよ」

「この音……摩擦音かな?それに微かに機械音がするね……噂の魔族かな?」

「トンネルでも掘ってるのかね?

 間も無くアイルドベルの都市も完成しそうだと言う時に、厄介だね」

「索敵してみるよ」

「地下は索敵出来ないよ?土は魔力を通しにくいからね」

「でもさ、ばあちゃん。そもそも索敵って、薄〜く魔力を広げて、

 それが他の魔力に触れると反応するって魔法でしょう?

 魔力が通りにくいのなら、薄くじゃなく大量の濃い魔力を広げれば良くない?」

「そんな事、考えた事もないね……レオにだったら出来るのかもしれないけど、

 普通はそんなに沢山の魔力持ってないからね?」

「何となくだけど、出来る気がする……ものは試しだよ」

 片膝を着き、両手を地面に付け集中するレオナルド。


 〝ズシーン!〟

 衝撃が足元から響いた。

 レオナルドは、目を瞑り魔力の反応に神経を研ぎ澄ます。

「地下に100近い反応が有るよ……強い反応は大きな魔道具かな?」

「索敵出来たのかい?」

「うん。出来たみたい……」

 静かに目を開けレオナルドはそう言った。

「それに、魔力の広がるスピードに変化があるよ……

 スッて抜ける感じは空洞?それがトンネルかも?山脈に方に続いている。

 ちょっと行って、空洞の先を見てくるよ」

 そう言うと静かに浮かんで、音も無く山の向こうに消えた。



「あの洞窟の入り口みたいなのが、空洞の出発点かな?」

 静かに降りるレオナルド。

「これやっぱり人工的な穴だな?

 アイルドベルに繋がるトンネルで間違いなさそうだ。

 特大ファイアで、溶かして潰しちゃおうかな……」

 そう言いながら、手を前に出す。


「待ちな!レオ」

「あれ?ばあちゃんも来たの?」

「ああ、気になってね?それよりあんた、

 中に居るのは人かもしれないんだから、慎重にしなきゃ駄目じゃないか」

「ん?索敵しようと思ったんだけど?」

「特大ファイアじゃないのかい?」

「ああ、聞いてたの?言ってみただけ……」

「言ってみただけかい?だったら良いけど、

 あんたならやりかねないからね……

 誰に似たんだか、身内を害しそうな敵には、容赦ないんだから」

「じいちゃんだね……家族を守りたいなら、

 敵は、きっちり、とどめを刺しておけって……

 そうしないと、大概後で後悔するからって……」

「あの人は、情けを掛けて、何度も痛い目に遭ってるからね。

 それで大切なものを失った事もあるからね……

 まあ、長いこと生きてると、そんなこともあるさね」

「索敵してみるよ?」


「やっぱりトンネルの奥に100近くの魔力の反応が有る……あれ?」

「どうしたんだい?」

「あっち。あっちにも千近い反応が有るよ」

 トンネルの入り口から、そお遠くない場所に小さな街が出来ていた。

 木陰からそっと覗くと、

 頭に角があるものの、人とそう変わらない姿の魔族が生活している。

 確かに魔族は、魔力体力的に、人よりは優れていそうだ。

 女、子供の姿は見えない。


「どうする?ばあちゃん。俺見るの初めてだけど、あれが魔族なんでしょ?」

「そうだね。帽子にサングラスにマスクで顔がよく分からないけど、

 角が見えるし、魔族で間違いないよ」

「何であんな格好してるんだろ?ああ、魔族は陽の光に弱かったんだっけ?」

「そうだよ。長時間、()にあたってると、体調を崩すんだよ?」

「だったら何でわざわざ地上に出てきて、街なんて作ったんだろ?

 それに、あの街、魔族1000人が暮らすには広過ぎるよね?

 何だか分からないけど、こっそり中に入ってみようよ」

「奴らは好戦的だから、見つかれば間違いなく戦いになるよ?

 奴らの能力は侮れないから、1000人も居るとなると……

 一旦戻って準備した方がいいね」

「それ位の人数なら問題ないと思うけど……

 奴らの目的とか、ちょっと確認した方が良くない?」

「いくらレオでも、形勢不利なんじゃないかね?」

「そう?いけると思うんだけどな……そんじゃあ、こうしよう……

 先ずはアイルドベルに戻って、

 トンネルの先端の少し手前を崩して、トンネル掘ってる奴らを確保しよう。

 それで、やつらの目的とかを、問いただそうよ」

「トンネルの中の100人を捉えるんだね?

 急いでサウザーのじいさんにも戻ってきてもらおう」

数ある作品の中から見つけ出し、お読みいただき、ありがとうございます。

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