第21話 スチュワート叔父さんと呼んでくれ
「ほぼ全員?家族も含めたら凄い人数になるだろ?
何も無い所で、どうやって生活させるのだ」
「うん、最初アイルドベルって言ったら、
〝そんな所には……〟って感じで、1人も希望者が、いなかったんだって。
だけどあの完成図を見せて、ばあちゃんがメリーアン大賢者だって名乗ったら、
態度が一転……ね?
居住は、寮が30棟有ったから、それも買い取ったんだ。全部移動させるよ。
メリーアン大賢者だと言う証拠に、
試しに1棟、リカバリーの魔法で、ピッカピカの新築にしたら、
これに住めるんだって、皆んな大喜びしてたって。
元々、建材工場の家族寮だから、見本も兼ねて、建物も凄くオシャレなんだよね。
ほら、この辺の、立ち並ぶ建物の絵がそれだよ。
生活する為の商店街は、そこにあった商店街の人達も、
工場が無くなれば、やってけないからって、一緒に来てくれる事になったの」
「工事する職人達は、どうするのだ?」
「そこの社長が、今まで工場で作った建材を、買って使ってくれてた職人に、
声を掛けてくれてるよ?何とかなるんじゃないかな?」
「レオ達の魔法と、剣神様達の財力が有れば、
これ程迄のスピードで、事が運ぶんだな……
なあレオ……お前は、くれぐれもダグラス王国の敵にならないでくれよ?」
「なるわけないじゃない。僕、陛下大好きだし。
スフィアもシャーロット王妃様も大好き。
貴族の、ものの考え方はあまり好きじゃないけど、
何処の国も似たようなものでしょ?
そこは、学園都市発信で、少しずつ変えていこうと思っているけど、
この国に、敵対する事は、絶対にないから心配しないで陛下」
「そうか……有難うな。好きだと言ってくれて嬉しかったぞ。
そう言ってくれるのなら、わしの事もスチュワート叔父さんと呼んでくれんか?」
「良いの?」
「もちろんじゃ。レオはもう我が子同然だからな……」
「又、悪い事考えてるでしょ?」
「ハッハハハハ!そんな事ないない。
学園都市、わしも楽しみになってきたぞ。でもレオは何故そんなに急ぐんだ?」
「あそこを、卒業生達の受け入れ先にもしたいんだ」
「受け入れ先?」
「そう。なんだかんだ言っても、暫くは編入生の卒業生に良い勤め先は見込めないでしょう?」
「なるほどな……剣士目指している生徒達も、受け入れるのか?」
「そうだね、アイルドベル領で雇うよ。
1人で騎士100人と同等の力を持つ、強力な軍を作ろうかな?」
「それは、他の地方の国民に、少し不安を抱かせるな……」
「ばあちゃんが言ってたの。彗星で滅んだカンスターク王国の跡地に、
魔族が入り込んでるかもしれないんだって」
「それは、わしも小耳に挟んだ事があるな……懸念してはいるのだが……」
「カンスターク王国ってアイルドベルの、山脈を隔てた隣だったでしょ?
〝ダグラス王国を守る要になるんだよ〟って、ばあちゃんが……」
「その大役をレオが果たしてくれるのか?」
「うん、任せて。魔族もだけど、スチュワート叔父さんの依頼があれば、
転移で何処へでも行ける部隊を作るよ?」
「それは凄い機動力の最強軍団になるな?頼もしい限りだ」
「それを見たら貴族や、騎士達の考えも少し変わるんじゃないかと……
〝王家直属の軍〟って事で、発表しても良いよ?」
「そう公表すれば、少しは不安を取り除けるか?1番良いのはスフィアを……」
「ティアナも、そう言ってた……ティアナは本当にそれで良いみたい……」
「まあ、無理にとは言わんよ。レオの性格上、難しい事は分かっている」
「2人を平等に愛するなんて、僕に出来るのかな?」
「2人で済めば良いのだが……」
「????」
「レオのそう言うところがスフィアの好感を得ているんだろうな……」
「レオナルド君」
「誰?」
「初めまして。僕はクリス。学園の6年生だよ。
スタントン教授は知ってるかい?僕はその孫なんだ。」
「あっ、魔法理論の教授……」
「そうだよ」
「で、え……と、クリス?先輩?何か僕に用?」
「少し話がしたいんだけど良いかな?」
「良いけど?なあに?」
「何処かでお茶でもしながら……」
「ごめん。立ち話くらいならと思ったけど、ゆっくり話す時間はないんだ……
これからアイルドベルへ行って……」
「アイルドベル?明日から、しばらく学園を休むのかい?」
「学園?ちゃんと来るよ?ああそうか、遠いから?
両方に転移の魔法陣作ったから直ぐだよ?
じゃあ悪いけど……向こうに、ばあちゃん待たしてるから……ごめん……」
「えっ、今から大賢者様にお会いになるのかい?」
「どうしたの?目が急にキラキラにして?」
「メリーアン大賢者様は僕の憧れの方なんだよ」
「200歳のお婆ちゃんだけど?」
「僕の祖父が、昔何度か教えを受けた事があるんだ。
何度もその話を自慢するからさ」
「えっ?スタントン教授が?教授、ばあちゃんに魔法教わった事あるんだ?
スタントン教授に、一度、教授室まで来て欲しいって言われているんだけど……
未だ行ってないんだ……ハハハ……」
「呼ばれているのは、編入学試験の事だと思うよ?あの回答凄いね。
正解の回答を上回る答えだって、驚いていたよ?
祖父は、検証するのに1週間も掛かってたよ。
僕も見せてもらったけど、難解で、昨日やっと解読出来たんだ。
それで、僕も君と話してみたくてね。君は凄いね。
あの問題。君の答えの方が2倍の魔法効果がある。まさに天才だよ」
数ある作品の中から見つけ出し、お読みいただき、ありがとうございます。




