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2. 性悪女神と異世界転生

「———————俺は死んだのか?」



 陽太が目を覚ますと神々しい光をはなった雲の上のような場所で寝ころんでいた……


「おーいそこのあなたー生きてますか? あは、もう死んでますか!」


 そこには、なんとも憎たらしい笑みを浮かべた女性の姿があった。女性の周りには、水たまりのような池と女性が座る玉座のようなものがあった。


「お前は誰なんだ?」

「ていうか、おれは死んだのか……」

「ここはどこなんだ?」


 陽太は、寝ころんでいた姿勢を起こして戸惑った様子で、女性に問いただした。


『ちょっとうるさいですよ、少し黙ってください。今説明しますから』


 女性は、終始ニヤニヤしながら偉そうに説明し始めた。


『まず一つ目の質問でしたね。私の名前はエルティあなたたちの人界でいう女神という存在でしょうか』

『次はあなたは死んだのかでしたっけ? ふふ、あなたは死にましたよ。失恋したショックで不注意になってトラックにはねられました』


 女神と名乗る女性は、笑いをこらえるかのように説明していた。陽太は、失恋のショックや突然の死、女神と名乗る女性の登場に気持ちの整理ができていない様子でおちつきがない。

 しかし、女神にあざわれている態度にイラつきを覚えていた。


『それにしてもあなたも無様ですねぇ~~。彼女の一人もできないまま一生を終えるなんてね』

「うぅ」


 エルティは、陽太の痛いところをつかれ、陽太のテンションは地の底まで下がる。


「なぁお前女神なんだろ? 頼む! もう一回人生をやり直させてくれ」


 陽太はこんな頼みをしたが、どうせ無理だということは大体わかっていた。


『あ、はい。全然いいですよ!』

「え、」

『へ?』


 陽太は予想だにしていなかった返事に少し戸惑う。


「え、いいのか?」

『全然いいですよ。だってあなただってあんな人生では無念でしょう』

「まあ、たしかにそうだが……」


 エスティはやはり終始あざわらいながら、当然のように承諾してくれた。


『しかし、同じ世界というのは私の力でも無理なんですよ。なのであなたは別の世界に転生してもらいます』 

「まぁ、それでも全然うれしいがいいのか?」


 陽太は戸惑いながらエスティに問いかけた。


『まあ、特例っちゃ特例ですが、あ、あなたの人生をみていたら流石にかわいそうなので』


エスティは同情なのかからかっているのかは、わからないが陽太にとってはうれしい提案だ。


「じゃあお願いして、いいですかね」


『はい! まあ、これは私の単なる同情なので向こうの世界で何不自由ない生活を保障しますよ』


 女神はそうはなった瞬間腕を大きく広げ、小声で何か呟いていた。その瞬間に陽太のめど前には、大きな扉が出現した。


『では行ってらっしゃいませーー』


 陽太はその不思議な扉を開きあふれんばかりの光の中に溶け込んでいった。

 ここから、陽太の異世界での二度目の人生が始まったのであった。





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