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鳥文屋

「あの、ここって、入って大丈夫なんですか?」


私達の目の前にある建物、鳥文屋とアレス君が言ってた建物の前で問いかける。


建物自体は、辺りと比較して大きめの家に上から木が生えてる見た目をしている。これだけなら、ちょっと面白い建物として見れた。私が本当にここで大丈夫なのかと疑問を抱いているのは、上の木にカラスの群れが止まっているからだ。20匹はいるだろうカラスの群れが、一斉こちらを向いている。誰も飛んだり鳴いたりしないのが逆に不気味だ。例え襲いかかられても撃退はできるが、それでも不気味なものは不気味だ。


「あー、確かに俺も最初に見たときは驚いたけど、慣れれば平気だよ。」


と私の心配を流して、扉へ向かってゆくアレス君。カラスの群れは、動く気配がない。ここで一人待つのも嫌なので、カラスを警戒しながら彼の後に続く。アレス君。が扉を開けると、鈴が取り付けられていたのか地リンチリンとなって、中にいるであろう人物に来客を告げた。彼はそのまま中に入ってので、扉が閉まる前に体を滑り込ませ、逃げるように私も中に入る。


「らっしゃーい。王都への依頼だったら悪いな、ちょっと問題があって…なんだ、アレスか。」


ふぅ、とため息をつきながら無精髭を生やした黒髪の男性がカウンター越しに話しかけてきた。どうやら彼はアレス君と面識があるようだ。


「お久しぶりですガルドさん。ちょっと村の方まで手紙をお願いしたいんですけど。」


「お前さんがここを使うなんて珍しいじゃねぇか、いつもは来ても冷やかすだけだってのに…つーか後ろのは連れか?」


黒髪の男性、ガルドの視線がアレス君から私の方に向かう。取り敢えず無難な挨拶をすることにした。


「えっと、こんにちは。」


「ん?その声、女か。ってことは…ほほーう。」


私の声を聴くなり、ガルドはアレス君にニヤリと笑いかけてきた。


「何考えてるか想像つきますが、違いますからね!」


それを見て、アレス君は慌てて否定する。一体何が違うんだろうか?


「ショーコさんを町まで護衛することになって、ちゃんと無事に送り届けたら連絡しろってタニアさんに言われただけですから!」


「分かった分かった、そういう事にしといてやるよ。んで届ける手紙は?」


「今から書きます。確か奥に書く為の場所がありますよね?ちょっと離れますんで俺がいない間彼女に変なこと話さないでください。」


そう言ってアレス君は部屋の奥へと離れてしまった。奥に手紙を書く場所があるみたいだが、もしかしてこの鳥文屋という場所は、カラスを使って手紙を運ぶのだろうか?ただ黙って待つのも何なので、思い浮かんだ疑問を話してみる事にした。


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