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道程:終わり

村に着いたときに、まず一番最初に目指すところは交易所だ。


本当はすぐに宿の部屋を取って休みたいが、その為にまずお金がいる。交易所は、複数のお店が纏まっある村の一角で、小規模な商店街みたいな所だった。お店といっても城下町にあった物程立派なものではなく、売ってある物の品揃えも少ない。それでも物を買えるだけでも、村の人たちにはありがたいのだろう、少し村の人に話を聞いたが、ほかに何かが欲しかったら、町まで足を運ぶか、行商が来るまで待つしかないのだと。


そんなありがたいのかそうでないのかよく分からない交易所で、アレス君の狩猟の成果を売り払う。私は彼の狩りに何の貢献も出来ないのだが、宿代を差し引いた残りの半分を私に渡している。何もしていないのにお金を貰うのはおかしいと最初は返そうとしたが、


「でもショーコさんはお金を持っていませんよね?町についたからと素寒貧で貴方を放り出したら袋叩きにされますよ。」


と言われ渋々受け取っている。交易所でお金を得てから、ようやく宿に向かう。看板があって、どこも二階建てなのでまず間違わない。中に入るとカウンターに受付の人がいて、何部屋を何泊借りるかを聞いてくる。どこも先払いなのでここでお金を持っていないと借りることが出来ない。その代わり一度部屋をれば朝までずっと眠りっぱなしでも文句は言われない。


借りるのはいつも一人部屋を二つ、一部屋一泊食事つきで合計700ルクなので合計で1400ルクだ。その分のお金を宿代を持っているアレス君が払う。たしか小さい銀貨、小銀貨と呼ばれたのは一つ300ルク分の価値があって、それより大きい中銀貨は1500ルクの価値があった。小銅貨が1、中銅貨が12、大銅貨が60なので中銅貨からずっと五の倍数で進んでいる。


尚、二人部屋は1200ルクだったが、流石に男性と同じ部屋は遠慮したい。中でモーリス達とも話したりするし、たとえ割高でも一人部屋の方がいい。もっとも、払ってもらっている側が言っていいことではないが。幸いアレス君もその辺りはちゃんと配慮してくれた。彼無しでも町までたどり着いただろうが、その負担は今よりも遥かに増すだろう。私は火を起こせないし、解体も出来ない。仮にアレス君がこの後も付いて来てくれれば、と思いもしたがそれは出来ない。


今はまだ隠せているが、この先ずっと私の元の世界へ帰る方法を探す旅に連れまわせば、いずれ私の正体、死霊術師であることに気づいてしまうだろう。それにこの国の王は、ただでさえ私が死霊術師だと

わかったその場で私を処刑するきだったのだ、お城を襲った私を見逃しはしないだろう。今まで助けてくれた彼を巻き込みたくはない。第一、アレス君には帰る場所がある。あの麓の村に父や母、妹がいる。彼の生活をこれ以上邪魔したくない。


宿を取った後、鍵を掛けて誰も入れないようにしてから、再びタニアさんから貰った調合本を開く。これから手を使うので、つーを本に取り憑けて中に浮かせ、私がお願いしたらページを捲るようにお願いした。アレス君から貰ったお金で、まず買ったのはすりこ木とすり鉢。本当は服を買ってローブの下の制服と替えたかったのだが、下着の分も含めるとちょっと足りなかったので、こっちを優先した。何をするのかというと、森で集めた薬草を調合して、薬にして売る事にした。


交易所では、ポーションと呼ばれた飲み薬が売ってあったが、その値段は一つ1000ルクと宿代以上の値段がした。物の値段があまり良く理解してない私でも高いと思うが、魔物が身近に存在するのだから、もしもの時に命を救える薬は重要なのだろう。つまり、きちんと作れば、村の交易所でも買い手がつく。だから私は調合本を頼りに、ポーションを作る事にした。


薬草を刻んで、砕いて、別の薬草と混ぜたり水を入れたりと手順を確認しながら調合する。以外にも初めから上手に出来て、交易所ではちょっと安めだが800ルクで売る事が出来た。恐らく私にあると分かった錬金術師の素養が働いたのだろう。魔力を込めて効能を上げることも考えたが、自分から魔術師ですと言ってるようなものだからやめておいた。だがこれで、薬師としてお金を稼ぐ事が出来る。


町に着くまでには、替えの服と下着、持ち歩く為の鞄等、必要な物は手に入った。これでようやく汚れた服を替えることが出来た。最も一気に買ったせいでアレス君にお金の出元を問い詰められ、勝手に薬草を拾っていた事がバレてしまった。


「絶対に動かないでって言いましたよね?魔物に襲われてたかもしれないんですよ!?」


とおもいっきり叱られてしまった。


そんなこともありつつ早七日、ついに私達は、サルヴィラの町にたどり着いた。






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